LILY&MAIKA109(ワン・オー・ナイン)

ねおまる

渋谷でさがそう、迷い犬(脚本)

LILY&MAIKA109(ワン・オー・ナイン)

ねおまる

今すぐ読む

LILY&MAIKA109(ワン・オー・ナイン)
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇SHIBUYA109
  ニッポンの歴史上、最強クラスの服装文化を生み続けるファッションの聖地、SHIBUYA109
  それが私、クランフォーレ・リリアンの現在の職場である

〇試着室
客「リリアンさん!この服、どっちがいいでしょう?」
客「リリアンさん、コレとコレ買うので・・・私と写真撮ってください!」
客「リリアンさん、差し入れに有名ケーキ店のやつ並んで買ってきました!」

〇試着室
クランフォーレ・リリアン「あ、ありがとう、え、えとだな」
客「リリアンさんに決めてほしいんです、私!」
客「もう大好きですっ!リリアンさーん!」
客「わっ、わたしも!わたしも!」

〇試着室
常春結妃(とこはるゆうき)「さすがのフォロワー数5万人のリリアンもそんな凄まれたら困っちゃうぞー?」
有留富りの(あるとみりの)「そうよー、リリアンはみんなのリリアンなんだから大切に扱わないと」
クランフォーレ・リリアン「結妃、りのさん」
有留富りの(あるとみりの)「というわけで、順番に対応しまーす」
クランフォーレ・リリアン「んっ?」
常春結妃(とこはるゆうき)「そう、お客様は神様でゼッタイだ」
常春結妃(とこはるゆうき)「リリアン、お前はウチの稼ぎ頭なんだ。あとはがんばれ」
有留富りの(あるとみりの)「はぁーい、一人ずつ並んでね」
クランフォーレ・リリアン(全然、助けになってない)
「取り込み中のとこ、ごーめーん!」
有留富りの(あるとみりの)「舞歌オーナー!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「いぇーい、お勤めごくろうさんです!」
客「ほ、ほんものだ!」
客「か、かわいい!」
客「わたし、ブランドの、マイカ・パーパスの大ファンです!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「うぅ~めっちゃうれしいな~、デザイナーやっててよかったよ~、やっぱファンの生の声が一番痺れるよ~」
常春結妃(とこはるゆうき)「さすが、日本が世界に誇る若手天才カリスマデザイナー。リリアンよりも遥かに上をいく人気者」
星置舞歌(ほしおきまいか)「というわけで、リリアン借りるよー!じゃあねー!」
クランフォーレ・リリアン「なんですか、急に!? ちょっと!」
有留富りの(あるとみりの)「行っちゃった・・・」
常春結妃(とこはるゆうき)「まぁ、たのしそーだからいいんじゃない?」

〇ハチ公前
クランフォーレ・リリアン「何なんですか、一体?」
星置舞歌(ほしおきまいか)「まぁ、百聞は一見に如かずと言うじゃない」
クランフォーレ・リリアン「こっちの世界の言い回しはまだよく・・・」
星置舞歌(ほしおきまいか)「あぁ、ごめんごめん、わかりにくくて。日本語っていうのにも慣れてないよね」
星置舞歌(ほしおきまいか)「まぁ、でも、このハチ公を前にしたら察せなくもないかなって」
クランフォーレ・リリアン「???・・・!?」
クランフォーレ・リリアン「この間、ハチ公像に封じたはずの魔犬がいませんね」
星置舞歌(ほしおきまいか)「ご名答~!こないだの苦労が水の泡だよ。てなわけで、早々と再封印したいんだけど」
星置舞歌(ほしおきまいか)「わたし、魔力探知的なの得意じゃないからさ。そこでマジックナイト、リリアンの出番なわけ」
星置舞歌(ほしおきまいか)「さぁ、行こう!世界平和のため、いや、渋谷の平和のために!」
クランフォーレ・リリアン「イヤです」
星置舞歌(ほしおきまいか)「はぁ~リリアン、それが雇用主に対する態度なのかな?」
クランフォーレ・リリアン「この世界に来て、住む場所も仕事も手配してもらって舞歌には感謝してもしきれません」
星置舞歌(ほしおきまいか)「それならはやく行こうよー?ウキウキウキウキ」
クランフォーレ・リリアン「こっちの世界に来て、もう何回死にかけてると思ってるんですか、私が!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「えっ、楽しくない?退屈より良くない?」
クランフォーレ・リリアン「楽しくないですよ!闘うの私なんですよ!どうするんですか、死んだら!?」
クランフォーレ・リリアン「刑事でもあるまいし、殉職でもしたらどうするんですか!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「もれなく、三階級特進です!」
星置舞歌(ほしおきまいか)(とは、この雰囲気では言えないな。てか、変な所で現代日本文化慣れしてきとる)
星置舞歌(ほしおきまいか)「これ、なーんだ?」
クランフォーレ・リリアン「そ、それは・・・」
星置舞歌(ほしおきまいか)「そう、幻も幻、1年待ちの轟雷堂のプレミアム黄金栗カステラ「稲妻」。た・べ・た・い?」
クランフォーレ・リリアン「舞歌、急ぎましょう。この街の人々に危害を加えさせるわけにはいきません」
星置舞歌(ほしおきまいか)(食への執念、そして轟雷堂おそるべし!)

〇倉庫の裏
クランフォーレ・リリアン「この辺ですね」
星置舞歌(ほしおきまいか)「んー、私にはよくわかんないけど、ほんとにここ?」
クランフォーレ・リリアン「一応、向こうの世界では専門家ですから」
星置舞歌(ほしおきまいか)「あっ!」
クランフォーレ・リリアン「いましたか!?」
魔犬ケルベロス「きゃわーん」
星置舞歌(ほしおきまいか)「ねぇ、この犬かわいすぎぃぃぃ」
クランフォーレ・リリアン「舞歌、その犬から離れて!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「え、って、あっ!」
魔犬ケルベロス成獣「フッ、こないだはよくも我を封じてくれたな、マジックナイトども!」
魔犬ケルベロス成獣「今日こそ息の根止めてくれるわ!」
クランフォーレ・リリアン「・・・・・・」
星置舞歌(ほしおきまいか)「・・・・・・あれ?」
魔犬ケルベロス成獣「さ、さすがは我を封じた猛者どもよ。今日は見逃しておいてやろう、じゃあ・・・・・・って、きゃわん!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「黒くてデカいのは実体じゃないのか?攻撃もちっこかったし」
クランフォーレ・リリアン「ハチ公像をどう抜け出したかはわかりませんが、以前の闘いでだいぶ消耗しているようですね」
魔犬ケルベロス「うるさい、離せ、クソ人間如きが!」
クランフォーレ・リリアン「神速の」
魔犬ケルベロス「ひっ!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「ちょ、ちょい待って待って!」
クランフォーレ・リリアン「何ですか?また逃げられても面倒です、ここで始末します」
星置舞歌(ほしおきまいか)「いやいや、かわいいじゃん、今の魔犬ちゃん?」
クランフォーレ・リリアン「何を言ってるんです?弱体化していても魔物ですよ。いつ、人に害を成すか」
星置舞歌(ほしおきまいか)「よーし、まずはこれを食べろー!」
クランフォーレ・リリアン「ちょっ、それは私にくれるやつじゃ!」
魔犬ケルベロス「ばくばくばくばく!」
クランフォーレ・リリアン「あー魔犬食べすぎです! 今すぐ始末します!」
星置舞歌(ほしおきまいか)「いいじゃん、リリアンにはまた買ってあげるって!まっ、それに」
魔犬ケルベロス「???? うおおおおおおおおお!」
聖犬ケルベロス(ハチ)「なんですか、これ?」
クランフォーレ・リリアン「魔物から闇のオーラが消えてる?」
星置舞歌(ほしおきまいか)「魔犬は聖犬にクラスチェンジ!名前はハチ公に封印されていたのでハチで決定!」
クランフォーレ・リリアン「いや、ハチにしますと言われても」
クランフォーレ・リリアン「というか魔物を聖獣に変えるなんて・・・」
星置舞歌(ほしおきまいか)「ははは、この世は常に面白く変えていくんだよ、リリアンくん。それが、デザイナーってゆー生き物だから」
クランフォーレ・リリアン「本当に、舞歌は謎過ぎます」
星置舞歌(ほしおきまいか)「ミステリアスでいいじゃん、お互いにさ」
  異世界から来た騎士と現代のデザイナーが渋谷で織りなす物語は、まだ始まったばかり
  1匹の犬も加えて
クランフォーレ・リリアン「どうするんですか、この犬?」
星置舞歌(ほしおきまいか)「飼うに決まってんじゃん・・・リリアンが」
クランフォーレ・リリアン「ナゼ?」
星置舞歌(ほしおきまいか)「成り行き」
聖犬ケルベロス(ハチ)「くぅーん」
クランフォーレ・リリアン「まぁ、良いでしょう。監視役は必要ですし」

コメント

  • 楽しいテンポでおもしろかったです!
    カステラの威力すごいですね!笑
    でも、聖犬になったわけだから、家にいても大丈夫…なのかな?

  • 魔犬をあんな可愛らしい犬にかえてしまうなんてカステラの威力がすごすぎですね。テンポがよくてもっと読みたくなりました。わたしもリリアンさんに服選んでほしいな。

  • テンポ良くコミカルで、楽しく一気読みしました。世界観も設定もしっかりとしているので読み応えがあります。続編も読んでみたいって思いますよ。

コメントをもっと見る(5件)

成分キーワード

ページTOPへ