S2 19#44 41話最終話 (脚本)
〇黒
〇西洋風の部屋
テオフィル・ベフトン「さあ、心臓を刺してください」
リアリナ・シャルルド・グレイ「!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「で、できないわ!」
テオフィル・ベフトン「早く突き刺して!」
テオフィル・ベフトン「もうすぐ私の心臓を淫魔が奪いにきます」
テオフィル・ベフトン「その前に、私を殺してください! さあ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「そんなの・・・ あんまりよ!」
〇美しい草原
テオフィル・ベフトン「リアリナ様! お待ちください!」
テオフィル・ベフトン「私は月の涙を飲んでしまった!」
テオフィル・ベフトン「このまま心臓を淫魔に持っていかれる前に」
テオフィル・ベフトン「あなたを“無限の時”の中から救わなければならないのです!」
テオフィル・ベフトン「お願いです! 私を殺してください!」
テオフィル・ベフトン「どうか、 この最低なことをしてしまった私を」
テオフィル・ベフトン「あなたの手で終わらせてください」
リアリナ・シャルルド・グレイ「いやよ! あなたを殺すぐらいなら、 このまま淫魔の道化のままでいい!」
テオフィル・ベフトン「お願いです。 私の願いを聞き入れてください」
テオフィル・ベフトン「私はお仕えしたときから、この命など あなたに捧げるつもりでした」
テオフィル・ベフトン「あなたの代わりになれるのなら、 それは本望なのです」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私・・・ この先、 テオがいないなんて嫌なの」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あなたを犠牲になんてしたくない!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「それなら、 いっそ・・・」
テオフィル・ベフトン「”月の涙” を飲んだのですか?」
テオフィル・ベフトン「これ以上飲まれたら、」
テオフィル・ベフトン「ど・・・・・・う、んっぐ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ぷは!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「見てた? 淫魔よ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私がテオに月の涙を飲ませたわ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオに毒を盛ったのは、私よ!」
テオフィル・ベフトン「何を考えているのですか!!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私があなたに毒を飲ませた」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だからテオが私を殺せば、 ループは切れるわよね」
テオフィル・ベフトン「そのために、 私に月の涙を飲ませたのですか!?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「さあ、剣を取りなさい!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私の心臓を突き刺すのよ!」
テオフィル・ベフトン「そんな・・・いけません!」
テオフィル・ベフトン「あなたを殺したら、リアリナ様のループはどうなるのです?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「勘違いしないで」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私もあなたの心臓を刺すわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「二人同時に刺すの」
リアリナ・シャルルド・グレイ「一緒に、このループから抜け出すのよ」
テオフィル・ベフトン「・・・出来ません」
テオフィル・ベフトン「私がリアリナ様を傷つけるなんて」
テオフィル・ベフトン「うぐ!!」
テオフィル・ベフトン「あ、頭が!」
テオフィル・ベフトン「割れる!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「始まったのね・・・時間がないわ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「こうなったら・・・」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様! なにを!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオがしないなら、 私が自分の心臓を突き刺すわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・はあ、はあ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「これであなたを殺しても、 私は死んでしまうわね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「どう? これで・・・ 殺す気になれ・・た?」
テオフィル・ベフトン「なんてことを!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だったら、助けなさい」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あなたの心臓を刺す」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だからテオは私の心臓を刺すの!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「大丈夫。 テオと一緒なら、 全然怖くない・・・」
テオフィル・ベフトン「血が、止まらない・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ねえ、・・・。見て、お願い」
リアリナ・シャルルド・グレイ「私を見て」
リアリナ・シャルルド・グレイ「言って。“大丈夫”って」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオのその言葉を聞くたび・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「とっても勇気がもらえるの」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だから」
テオフィル・ベフトン「大丈夫。大丈夫ですから」
テオフィル・ベフトン「・・・共に明日を迎えましょう」
〇黒
〇電車の中
・・・え?
ここは電車の中?
これは、私?
電車の中?
って、戻ったの?
そうだわ。車両の中に、ナイフを持っている人が出てきて
男「・・・・・・」
私、殺されたんだった
「い、いや! 近づかないで!」
どうしよう? また殺される!
「いやよ、死にたくないわ!!」
男「!!!」
私が・・・やったの?
男「!!!!」
「きゃあああ!!」
男「ぎゃああ」
あれ・・・どうなったの?
「大丈夫ですか?」
???「よかった、怪我はないようですね?」
???「立てますか?」
「え? ・・・誰?」
???「どうぞ、僕の腕に捕まってください」
「あ、ありがとう・・・ございます」
???「暴漢に立ち向かうなんて勇気がある方だ」
「は・・・はあ」
何これ? こんなの、前世ではなかった記憶・・・
これって・・・
もしかして、
テオ・・・なの?
〇黒
〇美しい草原
リアリナ・シャルルド・グレイ「ここは?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「どうなったの?」
「リアリナお姉様!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「リュカ!」
どういうこと?
リュカは死んだはずでは?
リュカ・シャルルド・グレイ「どうなさったのです? そんなに驚かれるなんて」
リュカ・シャルルド・グレイ「弟の顔をお忘れですか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「いいえ? 会えて嬉しいの! リュカ!」
リュカ・シャルルド・グレイ「そ、そんな姉様!」
リュカ・シャルルド・グレイ「嬉しすぎて鼻血が・・・。 ああっ!!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あ、そうだったわね。ごめんなさい」
リュカ・シャルルド・グレイ「大変です。姉様」
リュカ・シャルルド・グレイ「ついにこの国に、聖女が現れたそうなのです!」
リュカ・シャルルド・グレイ「近く王宮にも招かれるとか」
リュカ・シャルルド・グレイ「一体どんな人物なのでしょう」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ミレーユが?」
リュカ・シャルルド・グレイ「なんだ。ご存知だったのですね」
リュカ・シャルルド・グレイ「僕が先だと思ったのに、残念」
だいぶ時が戻ってしまっているわ
リュカ・シャルルド・グレイ「あ、そろそろ教会へ行かねばなりません」
リアリナ・シャルルド・グレイ「パウデマル大司教に会うの?」
リュカ・シャルルド・グレイ「はい! 姉様も是非一度、説教を拝聴にいらっしゃいませんか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「いえ、遠慮しておくわ、いきなりラスボスに逢えるメンタル持ってないし」
リュカ・シャルルド・グレイ「ラスボス?」
リュカ・シャルルド・グレイ「では行ってまいります!」
リアリナ・シャルルド・グレイ(これって、成功?)
リアリナ・シャルルド・グレイ(それとも新しいループに巻き込まれたの?)
「リアリナ様! ご無事でしたか!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「テオ!」
テオフィル・ベフトン「リア・・・!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「生きていたのね」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様も、よくご無事で」
テオフィル・ベフトン「ということは、無限の時から抜けられたのですか?」
リアリナ・シャルルド・グレイ「どうなのかしら、死んでみないとわからないわね」
テオフィル・ベフトン「なら私が試しに」
リアリナ・シャルルド・グレイ「やめて! 冗談よ!」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様! これをみてください!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「これ、私があげた剣だわ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ループしたはずなのに、どうしてテオが持ってるの?」
テオフィル・ベフトン「どうしてなのでしょう?」
〇黒
〇鍛冶屋
鍛冶屋のおじさん「これは聖女様の念が込められた鉱物で作った逸品だ」
鍛冶屋のおじさん「噂によるとデビルハンターの剣と同じように」
鍛冶屋のおじさん「悪魔の呪いを吸い取る力を宿すらしい」
〇美しい草原
リアリナ・シャルルド・グレイ(まさか、この剣が呪いを吸い取ったの?)
リアリナ・シャルルド・グレイ「ふふふっ。さすがはミレーユね」
テオフィル・ベフトン「しかし問題がございます」
テオフィル・ベフトン「戻ってきたのは、聖女様が降臨された時」
テオフィル・ベフトン「今まで解決したことが、全て無かったことになってしまいました」
リアリナ・シャルルド・グレイ「なんとかなるわよ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だって私とテオだもの」
リアリナ・シャルルド・グレイ「2人力を合わせたら楽勝よ!」
テオフィル・ベフトン「ふふっ。そうですね」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様なら解決できますね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ねえ。テオ。私ね」
リアリナ・シャルルド・グレイ「あなたのことが大好きよ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「だからこの人生が、たった一度だろうと、 何度繰り返されようと、」
リアリナ・シャルルド・グレイ「ずっと、あなたのそばにいたい」
テオフィル・ベフトン「・・・ずるいですね」
テオフィル・ベフトン「本当に、リアリナ様は・・・」
リアリナ・シャルルド・グレイ「!!」
テオフィル・ベフトン「あなたの従者となった時から」
テオフィル・ベフトン「この想いは、一生告げられぬものだと思っておりました」
テオフィル・ベフトン「でも、告げてもよろしいのでしょうか」
リアリナ・シャルルド・グレイ「・・・」
テオフィル・ベフトン「リアリナ様、 いえ、リアリナ」
テオフィル・ベフトン「あなたを、愛しています」
──
リアリナ・シャルルド・グレイ「ふふっ」
リアリナ・シャルルド・グレイ「さあ! やることは山積みよ!」
リアリナ・シャルルド・グレイ「運命を変えるには、先手必勝よね!」
テオフィル・ベフトン「お、お待ちください! リアリナ様!」
こうして、リアリナとテオの物語は再び幕を開けたのでした
〇黒
──
〇黒
〇貴族の応接間
ミレーユ「それで、」
ミレーユ「私たちのお話は、どうなるのです?」
ギルバトル・フォルダンテ「そうだなあ」
ギルバトル・フォルダンテ「それは“月の涙”を飲んだ後にでもしようか」
ミレーユ「ギル様♡」
──
〇黒
──fin
最後まで、ご覧くださりありがとうございました


