喰らうモノ

kelma

エピソード13 観測実験①(脚本)

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〇空

〇空
レムラム「ほんっ」

〇基地の廊下
デニュート「・・・始まったか、二柱の衝突が」
シュトレン「は、早く移さないと──」
  暗い廊下から足音がこだまする。ゆっくりとした足取りで音が近付く。
デニュート「・・・・・・最悪だな、よりにもよって」
エニル「よお、おふたり──」
シュトレン「死んだー!!終わった-!!」
エニル「おいおいおいおい、別に奪いに来てねぇよ」
エニル「その-」
エニル「・・・生きてんだよな?」
  拘束された台に指しながら聞く。
デニュート「ああ、生きてるよ。まだ生命力が溢れている。麻酔無投与の解剖の苦痛にも耐えたんだ」
エニル「んな嬉々として語るなよ」
エニル「嬢ちゃん泣き止んでくんねぇ、俺強面だけど傷付きやすいんだよ」
デニュート「君はやはり”始女”様の命令」
エニル「まぁ、そんなとこだ。だからその半分死にかけをだな」
シュトレン「来ないで-!!」
  ポイッ
エニル「おい物を投げるな──」
エニル「・・・・・・んだ?」
エニル「わっぷ!?」
  キャッチしたボール(?)からレーザービームが照射された。危うくエニルの顔に当たりそうになる。
デニュート「それ今だ今!!」
エニル「おいこら、うおっぶね」

〇空
レムラム「──っぶない!?」
マルキラ「────」
レムラム(彼奴が怒りを前面に表現、だと?)
レムラム「・・────最っ高じゃァないか!!くそ、肉盾として利用プランを考えるんだった」
  剣の柄頭での殴打が当たる。
レムラム「ぐぉ」
レムラム(ちと・・・強く叩いてきたな・・・)
レムラム(ならば、此処は煽って気を剃らす──)
レムラム「そんなに拘るのかいぃ?そんなに彼が大事なのかいぃ?」
レムラム「ならば何故!?何故封印したのだい!?」
マルキラ「・・・貴女に関係ない」
レムラム(一瞬、気にしてたね)
レムラム「ならば一つ問おう────」
レムラム「あれは、”我々”の『敵』なのか?だとすれば何故『殲滅』ではなく『封印』にしたのか御返答願おうか」
マルキラ「・・・・・・」
レムラム「君の悪い悪癖だ」
レムラム「君は先の未来を少しばかり閲覧出来る。そこで彼は何をするんだ?一体どんな厄災を──」
マルキラ「そんなことをしない!!あの──」

〇空

〇空
マルキラ「・・・・・・っ」
  突如動きが制止する。
レムラム(未来を見てる、・・・いや“強制的に閲覧されている”っというのを最近聞いたが)
レムラム「これは好機と捉えよう────『テンタクルス』よ、囲え」
  六面キューブがバラバラになる。一面、一面がマルキラへと向かう。
  向かう途中ぐんぐんと巨大化。そして、天廻の女神(マルキラ)を閉じ込める箱となる。
レムラム「封錠(ロック)」
レムラム「・・・君が何を見ているのか知らないが、影士(彼)はこの世に厄災をもたらす者と自己判断するよ」
レムラム「全く、何か聴取できるかと思ったが・・・・・・まさか厄ネタキャラだとは」
レムラム「しかし・・・・・・では『人喰い』とは何だ?」
レムラム「食人は飢餓死延命手段、文化的と肯定しかねるが。人肉を喰わせ”生きた呪物”に仕立てようとした村があったような」

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