Xヒーロー

語り部

第97話 役割(脚本)

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〇個人の仕事部屋
  2021年 オレゴン州 ポートランド 国立霊長類研究センター A棟 センター長室
セルゲイ・ライノヴィッチ「...Oh I understand I asked you to continue(おう、わかった。引き続き頼んだぞ)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「これでルカ神父が釣れれば聖人の灰(セイン・アッシュ)に穏健派が居なくなるな」
セルゲイ・ライノヴィッチ「シャルルは強いが『指揮能力が無い』から内部の反発を抑えるのに時間が掛かるだろう。そうなれば···」
セルゲイ・ライノヴィッチ「先遣で送った『3人』と捕虜になってる『2人』、合わせて5人で内部資料を一気に持ち出して」
セルゲイ・ライノヴィッチ「ついでに雲隠れしてる『氷帝』も引きずり出せるってワケだ。さぁて···じっくり行こうか」
セルゲイ・ライノヴィッチ「恋はいつだって『疑念的』なんだからな」

〇地下の避難所
  イリノイ州 ケーン郡 エルジン市 旧避難シェルター内部 実験室
  フェードは1人実験室で相手を想像しながら型練習をしていた
  そんな中、エンチャントが近づきフェードの横に立つ
エンチャント魔導法士「焦ってるなフェード。シャルルの言ったこと···気にしてるのか?」
フェード「気にしてる訳じゃない。ただ···自分でも実感していたんだ」
フェード「私は···斎王達の足でまといだ。単純な武器術と体術だけじゃ···追いつけない」
  エンチャントはフェードに座るように促すと、自身も座り話し始めた
エンチャント魔導法士「ワシも若い頃はそう思ってた」
フェード「エンチャントがか···?」
エンチャント魔導法士「考えても見ろ、ギルドマスターと幹部には喧嘩王、死神、キックマスター、剣神なんて異名の奴がいて」
エンチャント魔導法士「その辺の戦闘員でも一騎当千の力を持ってたんだぞ?嫌でも自分の非力さを自覚したわ···」
フェード「そうか··· ··· ···エンチャントはその時···どうしたんだ?やはり特訓を?」
  そう言うとエンチャントは深いため息を一つついた
エンチャント魔導法士「最初はそれもやったがな···全く追いつけなかった。だがある事に気づいたんだよ」
フェード「それは···なんだ?」
エンチャント魔導法士「『役割だ』」
エンチャント魔導法士「ワシは造形魔術で似た物質を作り替えることができる。だからワシは最前線で敵の体物質を利用し」
エンチャント魔導法士「味方の体に変換して、治療をしていた。それが役割だと気づいたからな」
フェード「だが私にはそんなことは出来ない···今までだってクロノスに頼った戦闘法だった。今さら私1人力じゃ···」
  そんなフェードにエンチャントは声を投げた
エンチャント魔導法士「『頼ることの何が悪い?』」
フェード「は?いや、悪いことでは無いが一人の時の対処が···」
エンチャント魔導法士「クロノスがあんなにフェードの事好き好き言ってんだ、キングが言ってたぞ?」
キング「俺ら変化武器も普通の武器も皆頼ってのもらうのが嬉しくて仕方ねえんだよ!」
エンチャント魔導法士「ってな。それにクロノスが居なくてもお前は充分立派にやれてるぞ?」
  するとフェードはとある事閃く
フェード「武器を···頼る?··· ··· ···いいことを閃いた。考えてみればそうだ」
フェード「私はアジア最強の殺し屋だ。こんなだだっ広い場所で複数人相手に戦うなんて、作戦失敗に等しい」
エンチャント魔導法士「ん?ま、まぁ···そうかもな」
フェード「私のフィールドは『限定された室内』。そこにある物で戦わなければな···」
  そう言うと地面に置いていた武器の内『環首刀』『鏢』『三節棍』のみを装備し、他の武器をその場に置いた
フェード「これでいい」
エンチャント魔導法士「え、少な。いいのかそれで···」
フェード「あぁ、それでだ···今から思いついた戦い方を試したいが···」
フェード「『使われてない倉庫』に凪園と鸞を呼んでくれ」
  To Be Continued··· ··· ···

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