天の川超えて。

蒼い月

エピソード(脚本)

天の川超えて。

蒼い月

今すぐ読む

天の川超えて。
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室
ユナ「はいっチーズ!」
ユナ「私たちずっと一緒だよ」
  僕とユナの交際は、まだ始まったばかり。
  親の会社の都合で日本に来たユナに、僕は一目惚れした。

〇大学
  僕たちは大学進学後も愛を育み続けた。
  ユナ!
  今日、夜景観に行かない?
ユナ「いいね!行こ!」

〇見晴らしのいい公園
  ここいいだろ?
  僕のお気に入りの場所!
ユナ「うん! こんな所あったんだね!」
ユナ「ねえ、星って何年も前に光ったのが、 今私たちの目に届いてるんだよ」
  あ!それ聞いたことある!
  改めて考えてみると不思議だね
ユナ「ね!」
ユナ「人は死んだら星になるらしいから、 今のうちに幸せを集めて輝けば、 一番星になれるかも!」
  確かに!
  二人で一番星目指そう!
  ただ、僕たちは何の前触れもなく
  離れ離れになってしまった。
  ユナが韓国に帰ることになったのだ。
  大学卒業後は向こうで就職する約束を
  親としていたらしい。

〇大学
  なんで言ってくれなかったんだよ・・・
ユナ「ごめん・・・」
  ユナの家族は日本にいるんだろ?
ユナ「ううん 私が卒業するタイミングで、 お父さんも本社に戻るから、みんなで帰るの」
  そんな・・・
  就職は?僕たちは?
ユナ「就職はなんとかする・・・」
ユナ「私たちはそのままだよ・・・ 一生会えなくなるわけじゃないし・・・」
  ずっと一緒って・・・
ユナ「ごめん・・・」
  それでも、僕はなんとか自分の気持ちに折り合いをつけ、
  ユナを見送った。

〇駅のホーム
  それからしばらく経って、
  僕は地元企業に入社し、
  ユナも無事就職が決まった。
  今日は七夕の祭りがあるんだっけか
  僕だったら短冊に何を書くだろう・・・
  ユナに会いたい。
  それだけが願いだった。
  いや会いに行けばいいじゃないか!
  願わなくても叶えられる!
  ユナがやっとの思いで就職を決めた頃、
  僕はちょうど会社で研修の日々を送っていた。
  それでも、会いにいくべきだった。
  ユナもきっとそれを望んでる!
  会いに行こう!
  そう決意し、空を見上げると、
  無数の星が夜に橋を架けていた。

〇駅前ロータリー
  駅を出た瞬間、
  見覚えのある顔が視界に飛び込んできた。
  え・・・
  ユナ!
ユナ「ははっ 驚かそうと思って」
  僕はユナに抱きつき、彼女の肩で泣いた。
  その涙は、僕らがあの時一緒に観た星に似ていて、
  まるで、時を経て、輝き出す宝石だった。
ユナ「ちょっと泣きすぎだよ」
  だってぇ・・・
  僕は今日、会いたいって、
  絶対会いに行くって考えてた
ユナ「私も・・・」
  僕がもっと早く会いに行くべきだった
ユナ「じゃあ、次は来て!」
  その日、僕らは飽きるまで星を見上げ、
  一緒に笑い、泣き、未来を誓った。

〇宇宙空間
  韓国では、その日以降、
  しばらく雨が降り止まなかったらしい。

コメント

  • 蒼い月さんこんにちは!
    一番星を目指す、などロマンティックな言葉選びで素敵でした!ユナとのまっすぐな恋愛にキュンとしました🌟

  • 離れていても、心通じ合う奇跡……
    みたいで好きです!

成分キーワード

ページTOPへ