貴方が誰に変わっても

小潟 健 (こがた けん)

読切(脚本)

貴方が誰に変わっても

小潟 健 (こがた けん)

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〇アパートの台所
空野 元也「ど、どうだった?」
星野 香菜「あ──」
星野 香菜「赤ちゃん──いるみたい」
空野 元也「そう、か」
星野 香菜「ど、どうしよう──あの」
空野 元也「その、本当は来週の香菜の誕生日にと思っていたんだけれども」
空野 元也「『星野』香菜さん」
空野 元也「『空野』香菜になってくれませんか」
星野 香菜「それって、まさか──」
空野 元也「プロポーズだよ」
空野 元也「俺と結婚してほしい」
星野 香菜「──はい!!」

〇黒

〇アパートの台所
空野 元也「もしもし、父さん」
空野 元也「今度時間取れないかな? 会ってほ──」
空野 元也「え? 俺に用が有ったの?」
空野 元也「明日だって? 急だなぁ」
空野 元也「まぁ、俺の話は明日の用事の後にでも話すよ」

〇黒

〇アパートの台所
空野 元也「香菜も明日実家だったっけ?」
星野 香菜「うん、そうだよ」
星野 香菜「コレと──」
星野 香菜「赤ちゃんの事も、報告してくるからね」
空野 元也「俺──香菜のお父さんに怒られないかな?」
星野 香菜「う〜〜ん」
星野 香菜「覚悟はキメといてね♪」

〇黒

〇居酒屋の廊下
空野 元也「まさか──俺に兄弟が居たなんて」
元也の父「先方の爺さん婆さんが最近意見を変えてな」
元也の母「写真は送って貰っていたけれど、私たちも直接合うのは離乳以来なのよね」
元也の母「あら?写真、家に忘れちゃったのかしら?」

〇高級料亭
元也の父「俺らが先に着いたみたいだな」
元也の父「母さん、すぐ会うんだから写真はもういいだろ」
元也の母「なんだか緊張してきちゃって──写真で予習したいのよ」
空野 元也「予習って──」
空野 元也「そういえば、俺、まだ名前も聞いて無いんだけれど?」
元也の父母「あれ(あら)ま?」
???「空野さん、入りますよ」
元也の母「星野さんだわ──どうぞ!」
空野 元也「ん?──ほし」
星野 香菜「────」
星野 香菜「────ウソでしょ」
空野 元也「────香菜?」
空野 元也「なんで、香菜がここに?」
星野 香菜「なんで、なんで元也が──」
星野 香菜「お兄ちゃんなのよ」
空野 元也「きょうだい────って」
星野 香菜「────いや」

〇屋敷の門
星野香菜「イヤーーーーァッッ!!?!?」

〇黒

〇アパートの台所
空野 元也「──俺たちの好きにして良い、ってさ」
星野 香菜「──結婚は?」
空野 元也「法律でダメだって」
星野 香菜「──」
星野 香菜「この子は?」
空野 元也「好きに────しろって」
星野 香菜「堕ろせば、ってコト?」
空野 元也「そうは、言って──」
星野 香菜「全部無かったコトにしろよって?」
空野 元也「──」
星野 香菜「ハハハッ」
空野 元也「香菜──」
星野 香菜「ねえ、元也」
星野 香菜「元也が決めてよ」
空野 元也「え────俺が?」

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コメント

  • ドラマチックな設定ですね!!
    関係が変わるってビックリしますね💦
    そういえば高貴な家系も近親婚多いですね。
    ハプスブルク家は近親婚を繰り返して、しゃくれ顔が多いとか?
    「夫婦にも、親子にもなれなくても──」「俺が、君を守るから」という最後のセリフはとても切ないですね。

  • またすごい設定の話を持ってきましたね。
    何か衝撃的なラストが待っているのではとドキドキしましたが、とても感動的なストーリーでした。

  • あらすじがとても面白そうで、内容も期待を裏切らない面白さでした!この話大好きです🥰

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