オーラオラクル

黙々倫敦(もくもくろんろん)

十六話 星の本棚の犬(脚本)

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〇教室
摩小 恵「で話ってなに?」
梅景 朱人「このメンバーは珍しいな」
北村 力二「んー啓も呼んだんだけどな・・・」
北村 力二「電話してみようか・・・」
摩小 恵「まあとりあえず話だけしてよ」
北村 力二「ああ、この前って言っても結構前だけど、図書館でなんか探してるって言ってたろ」
梅景 朱人「あーそんなのあったな」
摩小 恵「え!?まさか黒い本あったの!?」
  恵はめっちゃ口角上がって前のめりになった
北村 力二「いや、本じゃないんだけど・・・」
北村 力二「とりあえず行ってみない?」
北村 力二「見た方が早いと思うから」
梅景 朱人「おう」

〇図書館
梅景 朱人「ここは旧校舎のほうの図書館だけど探さなかったか?」
摩小 恵「うん・・・なんかよくわかんないやつに邪魔されたけど」
北村 力二「ここなんだけどさ・・・」
  力二が壁際の本棚を指さした
北村 力二「これ・・・さっ」
  力二が本棚に手をかける
梅景 朱人「?」
  本棚が少しずつ動く
梅景 朱人「!?」
梅景 朱人「本棚の反対に・・・」
摩小 恵「空間!?」
  本棚を引き戸のように開けるとそこには謎の空間があった
梅景 朱人「どうなってんだ・・・」
北村 力二「ここはまだ探してないよね・・・」
  力二はおでこを腕で拭いながら話した
摩小 恵「・・・たしかに可能性はある」
摩小 恵「行こう」
梅景 朱人「あ、ちょいまち、俺啓に電話してから行くから先行ってて」
北村 力二「OK」
梅景 朱人「さーてと」
梅景 朱人「・・・」
梅景 朱人「んー出ねえな」

〇けもの道
雷戸 啓「うぉー!!!!!!」
雷戸 啓「流石にあれはヤバい!!」
雷戸 啓「痺れてるうちに・・・」
田町 新北「マテオ・リッチ!!」
雷戸 啓「速い!!」
  ピピッピピッ
雷戸 啓「こんな時に電話!!」
雷戸 啓「朱人か!?」
雷戸 啓「どうした!?」
「ああ、力二からのメール見た?」
雷戸 啓「見てない!!」
「じゃあ俺たち旧校舎の図書館いるから」
「そこまで来てくれ」
雷戸 啓「はあ!?」
雷戸 啓「ちょまて」
  ツーツー・・・
雷戸 啓「なんだよクッソ」
田町 新北「お取り込み中失礼」
雷戸 啓「ドワッ──」
雷戸 啓「失礼すんな!!」
雷戸 啓「わかったよもう行けばいいんだろ行けば!!」

〇英国風の図書館
北村 力二「なんかすごい広いな・・・」
摩小 恵「ここは・・・」
摩小 恵「学校に収まりきる大きさじゃない・・・」
摩小 恵「星の本棚ね」
北村 力二「星の本棚?」
摩小 恵「そう・・・私が探してた場所でもある。星の数だけ本があるからそう呼ばれてる・・・らしい」
北村 力二「なんでそんな事知ってんの?」
摩小 恵「え・・・」
摩小 恵「まあ・・・細かく言うと長くなるけど・・・おばあちゃんから聞いたかな」
摩小 恵(でも・・・話のとうりなら)
「何者だ」
ルルハリル「我の守る星の本棚に侵入する侵入者共は」
摩小 恵「出た」
北村 力二「誰?」
摩小 恵「自分の使命を忘れた愚かな猟犬よ」
北村 力二「はぁ?」
ルルハリル「俺の名前はルルハリルだ」
ルルハリル「貴様ら・・・」
ルルハリル「前に1度会った事があるな」
北村 力二「あるの?」
摩小 恵「私はね」
ルルハリル「そこの男もだ」
北村 力二「え!俺!?」
ルルハリル「鼻が狂ったかと思ったが、やはり合ってた」
ルルハリル「貴様らのようなものを排除するために俺は1000年以上ここに留まっていたのだ」
北村 力二「1000年・・・!?」
北村 力二「あいつは人間じゃないのか!?てか人間だとして・・・」
摩小 恵「人間じゃない」
  力ニより一歩前にいた恵が振り返って言った
摩小 恵「というか犬?」
ルルハリル「死んでもらう」
摩小 恵「危なっ!!いきなりなにすんのよ!!」
北村 力二「あちょっと恵さん!?」
ルルハリル「まずは男、お前からだ」
北村 力二「ウッソまじ!?」
梅景 朱人「ちょっとちょっと!!なにしてんの!!」
  斬撃を飛ばそうと手を伸ばしたルルハリルの前に朱人が立ちはだかった
北村 力二「朱人!?」
ルルハリル「またこざかしいのが1人増えたか」
梅景 朱人「どういう状況だ!?」
北村 力二「こいつがいきなり襲ってきてんだよ!!」
梅景 朱人「なるほど!?」
魔小 恵「ここからは二手に別れてこいつを挟み撃ちにしましょ!!」
梅景 朱人「了解!!」
梅景 朱人「とりあえず力ニは恵と一緒にいろ!!」
北村 力二「うん」
梅景 朱人「「サーフウィップ」!!」
梅景 朱人「そいつを縛っとけ!!」
ルルハリル「!?」
ルルハリル「グッ・・・これは!?」
  ルルハリルは影で拘束されてしまった
ルルハリル「貴様もあの石を・・・」
梅景 朱人「石?ああ、鋓のことか?」
ルルハリル「お前は進化できたようだが、あの石は人を殺すぞ」
梅景 朱人「はぁ?」
ルルハリル「そんなものを取り込んでタダで済むと思っているなんて、本当にド低脳だな」
  朱人はムカついた
梅景 朱人「テストじゃいい成績取ってます!!!!」
  朱人のパンチが当たった
ルルハリル「グッ・・・」
  顔面にモロに食らったようだ
  しかしルルハリルは余裕そうな表情で朱人を見て言った
ルルハリル「貴様は凄く弱い」
梅景 朱人「何?」
ルルハリル「ここは図書館、120°は無限に存在する」
梅景 朱人「120°?なに言ってんだ──」
  突如ルルハリルの体が小さく1点に集まったかと思うと、次の瞬間には消えていた
梅景 朱人「は?」
ルルハリル「こっちだ未熟者」
梅景 朱人「がっ!?」
  朱人は背後を取られ、飛ぶ引っ掻きを食らってしまった

〇古書店
北村 力二「ここまで来れば・・・」
摩小 恵「あいつ1人にして大丈夫だったかしら・・・」
北村 力二「確かに」
摩小 恵「まあ対抗手段がない力二を私と同行させたのはいい判断だったかしら」
北村 力二「こっからどうすんの?」
摩小 恵「決まってるでしょ。本を探す」
北村 力二「でも、朱人今戦ってるし、加勢出来るなら加勢した方が」
摩小 恵「ここに来た目的、私のお目当ての本を探す。それだけよ」
摩小 恵「それが第一、見つけたら助けに行ってそのままこんなところからはおさらばするわよ」
北村 力二「まあ・・・了解」
摩小 恵「・・・!?」
北村 力二「じゃあ俺あっち・・・」
北村 力二「恵さん?」
  恵はある方向を向いて直立したまま動かない
摩小 恵「・・・」
摩小 恵「・・・けた」
北村 力二「え?」
摩小 恵「見つけた」

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