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第90話 ルカ神父の記録(脚本)

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〇入場ゲート
  2021年 オレゴン州 ポートランド 国立霊長類研究センター ゲート前
警備員「Stop! Hey, show me your pass and number.(止まれ!おい、通行証と番号見せろ)」
配送業者「Yes, yes, I'll show you right now...(はいはい、今見せるよ全く···)」
  男は嫌々通行証と番号を警備員に見せると、警備員は『降りて荷台を見せろ』と言い
  男はため息をつきながら荷台を開けて見せた。
配送業者「Are you satisfied? every time every time···(満足か?毎回毎回···)」
警備員「Check the driver and passenger seats(運転席と助手席を確認する)」
  そう言うと警備員はもう1人を連れてきて運転席と助手席を確認した後、車の下を目視でチェックする
  警備員はそうした後、詰所に入るとゲートを開ける門を開くスイッチを押した。
  やっと入れると男が思ったのもつかの間、警備員はゲートの向こうの男に敬礼をした
セルゲイ・ライノヴィッチ「Stop being such a formal salute!(敬礼なんて堅苦しいのやめろって!)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「Too bad, this is a national facility.(悪ぃな、国立施設だからよここ)」
セルゲイ・ライノヴィッチ「I have to do a tedious check every time.(面倒なチェック毎回しなきゃなんだわ)」
  そう言いながらセルゲイは男に近づく。男が『毎回ここで時間食うからどうにかできないか?』と言うと
  セルゲイは言葉を返した
セルゲイ・ライノヴィッチ「強い思い込みが力になるぞ、ステファノ神父」
  男の顔が強ばると同時にセルゲイは片手を上げる。すると警備員が集まり、男を囲むと
  皆が銃口を男に向けた。
配送業者(マズイ···作戦が失敗した。このまま捕まれば『シスター・カール』にこいつらがたどり着いてしまう···)
配送業者(ならせめて···情報少しでも···)
  セルゲイは男に銃を向けると、ある事を話し始めた
セルゲイ・ライノヴィッチ「ステファノ神父、諜報に必要なのはなんだと思う?」
配送業者「さぁな···情報を得る能力か?」
セルゲイ・ライノヴィッチ「違うね···諜報に必要なのは隠密能力でも暗殺能力でもない」
セルゲイ・ライノヴィッチ「諜報に必要なのは『信用を得る事だ』。KGBに居た頃色んな所に潜り込んだが」
セルゲイ・ライノヴィッチ「下手にツンケンしたり、冷たい態度をとるより『フレンドリーに気のいい奴』として接した方が」
セルゲイ・ライノヴィッチ「現地で情報も集まるし、様々なルート開拓も容易になった。そして色々とやっていっていく内に」
セルゲイ・ライノヴィッチ「WoOSに入って異能力まで得たって訳だ。だがよ···困ったことに俺の能力分かりづらくてな···」
セルゲイ・ライノヴィッチ「ヨンスみたいな分かりやすいヤツが良かったって最初は思ってたぜ···だからこそお前にチャンスだステファノ神父」
  するとセルゲイは銃をクルッと回し、男に自身が持っていた銃を握らせると
  『5分やる、好きに動いて見せろ』と男に言った。
配送業者(余裕のつもりか···?しかしこれでこいつが能力者だという情報を得た。それもチョ・ヨンスの様な分かり易い能力でないと···)
配送業者(つまり『人体に影響する』能力じゃないという事だ。恐らくこいつの能力は『現象系』)
配送業者(運命をいじるとか、時間を止めるとか、そういうモノ。となれば···俺は勝てない。ならせめて···)
  男がセルゲイに一発撃ち込んだ後、直ぐさま男は自身の頭を撃ち抜きその場で倒れる。
  セルゲイは胸を抑えながら、死んだであろう男を『拘束しろ』と命令を出す。
  警備員達は不思議そうにしながらもセルゲイの指示に従い、男を拘束し男はそのまま施設内に運ばれた
  セルゲイは警備員に連れられ、施設内の病院に向かいながら呟いた
セルゲイ・ライノヴィッチ「ホント分かりづらい能力だよなぁこれ。使い道なさすぎだろ···」
セルゲイ・ライノヴィッチ「能力の使い方マスターした今だから扱えるけど、発現してから全く使い方わかんなかったんだよなこれ···」
セルゲイ・ライノヴィッチ「まぁでも···俺にだけ見える『選択肢』を俺が選べるってのがまだ救いがあるな」
セルゲイ・ライノヴィッチ「イデデ···心臓に届いてないにしても必ずこっちがリスク追うからやだなこれ···」
  2021年 オレゴン州 ポートランド 国立霊長類研究センター ゲート前 23:19分
  映像及び音声の記録はここで終了しました。現在見ていただいてる物はサーバーに自動記録された物です
  『聖人の灰(セイン・アシュ)』メンバー、ステファノ神父がWoOS幹部セルゲイ・ライノヴィッチと交戦
  ステファノ神父がセルゲイに発砲後、ステファノ神父は拳銃自死を図るも
  ステファノ神父が反射で頭を逸らした事により、銃弾は脳に届かず生存。敵組織内部で治療中
  セルゲイ・ライノヴィッチも同じく咄嗟に身体を逸らし、心臓に銃弾が届かなかった為生存。現在治療中
  これにより第14次潜入作戦が失敗し、聖人の灰並びに革命軍 名残り雪他組織の危険性が高まりました
  ここにステファノ神父救出作戦の立案を提案します。検討の程よろしくお願いします
  ルカ神父より
  To Be Continued··· ··· ···

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