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komarinet

アンサーソング(脚本)

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〇渋谷のスクランブル交差点

〇撮影スタジオ
Mirror(森下 鏡子)「♪」
マネージャー「本番まで10分よ」
マネージャー「緊張してる?」
Mirror(森下 鏡子)「全然。それより放送は?」
マネージャー「世界中の街頭スクリーンに同時中継よ」
Mirror(森下 鏡子)「よかった。ようやく夢が叶う」
マネージャー「そろそろ聞いていい?」
マネージャー「何故、街頭スクリーンにこだわるのか」
Mirror(森下 鏡子)「それは──」

〇田舎の学校
???「キミっ!」

〇教室
シャルル = エトワール「ボクとケッコンして下さい!」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「わ、私!?」
シャルル = エトワール「君じゃなきゃダメなんだ」
担任教師「エトワール君」
担任教師「留学の挨拶で口説かないで」

〇空
椎名 香澄(しいな かすみ)「初対面!?」

〇フェンスに囲われた屋上
森下 鏡子(もりした きょうこ)「多分」
椎名 香澄(しいな かすみ)「一目惚れかぁ」
???「キョーコ!」
シャルル = エトワール「探してタ」
椎名 香澄(しいな かすみ)「先、戻ってるね」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「ちょっと香澄!」
シャルル = エトワール「彼女、ドウシタ?」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「変な気回してどっか行ったわ」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「何か用?」
シャルル = エトワール「一緒にご飯、食べヨウ!」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「どうして私がっ」
シャルル = エトワール「先生、イインチョウに面倒見て貰えって」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「あのモジャモジャ!」

〇空

〇田舎の学校
男子学生「シャルル、パースッ」
シャルル = エトワール「OK!」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「・・・」
椎名 香澄(しいな かすみ)「成績優秀、容姿端麗、運動神経抜群」
椎名 香澄(しいな かすみ)「なんで振るかなぁ」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「どこで聞いたのっ!?」
椎名 香澄(しいな かすみ)「C組の子が見てたって」

〇体育館の裏
森下 鏡子(もりした きょうこ)「結婚前提に付き合って欲しい!?」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「でもまだ、中学生だし」
シャルル = エトワール「ボク、ずっとずっと大切にするヨ!」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「気持ちは嬉しい」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「けど、ごめん」

〇線路沿いの道
森下 鏡子(もりした きょうこ)「香澄ならどうする?」
椎名 香澄(しいな かすみ)「付き合うけど?」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「結婚前提だよ!? 外国人だよ!?」
椎名 香澄(しいな かすみ)「前提でしょ? 嫌になったら別れるわよ」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「羨ましい発想」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「10歳若かったら聞き流せたのにな」
椎名 香澄(しいな かすみ)「お婆ちゃんみたいな台詞」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「だって結婚なんて!」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「結婚・・・」
椎名 香澄(しいな かすみ)「どうかした?」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「昔、同じことを言われたような」

〇白
  キョーコ!

〇線路沿いの道
森下 鏡子(もりした きょうこ)「・・・思い出した! シャルル!」
椎名 香澄(しいな かすみ)「えっ!?」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「昔、同じ団地に住んでたのよ!」

〇空
鏡子(幼少期)「他の星から来た!?」

〇中規模マンション
シャルル(幼少期)「ナイショだよ」
鏡子(幼少期)「地球には何しに来たの?」
シャルル(幼少期)「えーと・・・ケッコン!」

〇線路沿いの道
森下 鏡子(もりした きょうこ)「私、シャルルが大好きで」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「大きくなったら結婚しようねって──」
椎名 香澄(しいな かすみ)「じゃあ、彼が告白したのって!」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「明日、確かめてみる」

〇田舎の学校
担任教師「突然だが──」

〇教室
担任教師「エトワールは昨日付けで本国に帰った」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「嘘っ!」
担任教師「ご実家の都合とかで──」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「2時間くらいトイレですっ!」
担任教師「長くね?」

〇住宅地の坂道
森下 鏡子(もりした きょうこ)「もし彼が本当にシャルルなら──」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「私、彼を裏切ったことになる!」

〇SHIBUYA SKY
???「探しましたよ」
サテリ=ステニア「民がお待ちです。お妃様もご一緒に」
シャルル = エトワール「振られたよ」
サテリ=ステニア「数多の星を治める王の求婚を!?」
シャルル = エトワール「領地なんて何の役にも立たないさ」

〇広い公園
鏡子(幼少期)「お空の星を全部あげる?」
鏡子(幼少期)「モノで女性を釣るなんて最低よ!」

〇SHIBUYA SKY
シャルル = エトワール「誰かに好きになって貰うって」
シャルル = エトワール「難しいなぁ」

〇空き地
森下 鏡子(もりした きょうこ)「そんなっ!」
森下 鏡子(もりした きょうこ)「家が・・・ない!?」

〇撮影スタジオ
Mirror(森下 鏡子)「って話」
マネージャー「えーと」
Mirror(森下 鏡子)「信じなくていいよ。だけど」
Mirror(森下 鏡子)「私がこれまで頑張ってきたのはこのため」
スタッフ「本番20秒前!」
Mirror(森下 鏡子)「彼へのアンサーソングを」

〇街の全景
Mirror(森下 鏡子)「空へ──」

〇渋谷のスクランブル交差点

〇駅前広場

〇綺麗な港町

〇後宮前の広場

〇撮影スタジオ

〇地球

〇高層ビルの出入口
マネージャー「お疲れ様。良かったわよ」
マネージャー「届くといいわね。彼に」
Mirror(森下 鏡子)「ありがとう」

〇見晴らしのいい公園
Mirror(森下 鏡子)「くちゅんっ」
Mirror(森下 鏡子)「雪・・・寒いわけだ」
???「領地にさ。年中春のとこあるよ」
???「どうかな?」
Mirror(森下 鏡子)「モノで釣るなんて・・・グスッ」
Mirror(森下 鏡子)「最低よ」
シャルル = エトワール「だよね」
Mirror(森下 鏡子)「シャルル!」

〇テラス席
  Mirror、突然の失踪
マネージャー「宇宙人に誘拐とか。誰が信じてくれるのよ」
マネージャー「でもま──」

〇空
マネージャー「良かったんじゃないかな」
  fin

コメント

  • 文字通り「星を取ってあげられる人」でしたね!
    長い間一途に想い続けた、素敵な恋でした!
    面白かったです😊

  • これこれこれ! これが読みたかった。笑 歌詞そのまんまのや〜つ! 自分も考えていたんですが、ギャグにしかならなくて……
    しっかりしたドラマに仕上げるのは流石ですね。まさかこんなロマンチックになるとは…… グッジョブ👍

    (なるほど。確かに解釈の方向性近いわぁ🤤)

  • とても壮大で素敵なお話ですね!!
    星の王子様による誘拐なんてロマンチックです😚
    寓話性と歌の融合がとっても似合って素敵でした!

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