第十七話、戦いにむけて!(脚本)
〇一人部屋
天空寺姫乃「すぅ・・・すぅ・・・」
家に到着した俺達は夕飯を食べ、先にお風呂に入った姫乃さんは疲れてしまったのか俺のベッドで眠ってしまっていた・・・。
コバット「姫乃ちゃん、ぐっすり眠ってるね?」
彩町彩果「ああ、色々あったからな」
コバット「・・・彩果、寝ている所を襲ったりしたら駄目だよ?」
彩町彩果「するか!!」
彩町彩果「・・・『研究室』に行こうぜ、コバット。色々とやる事があるからな」
コバット「うん、分かった」
〇部屋の前
彩町彩果「それにしても、久しぶりだな?あの場所に行くのは・・・」
コバット「緊急事態の時にしか寄らなかったからね、あそこは!」
部屋を出た後、俺達は隣の部屋の横にある別の扉の前に立つ。
実はここに前から用意されていた”隠し扉”があって、ここから中に入るのだ。
彩町彩果「さぁ、行くか!」
コバット「うん!」
〇魔法陣のある研究室
彩町彩果「さて、着いたな」
彩町彩果「コバット、早速だけど姫花さんが捕らえられている居場所と、魔界の闘技場の場所を調べてほしい」
彩町彩果「あと、ついでに闘技場や誘拐されてる場所に敵がどれくらいいるか?」
コバット「了解」
コバット「『”ハットトリック第三十二式”、現場中継!!』」
彩町彩果「・・・・・・」
コバット「・・・・・・」
コバット「・・・見つけたよ、彩果。姫花ちゃんの居場所」
彩町彩果「どこだ!?」
コバット「・・・サタンが住む城の地下にある牢屋だ。彼女はあそこに閉じ込められている!」
コバット「城の中にいる敵は全部で68匹。牢屋の前に見張りが2匹もいて、ときどき交代しているよ」
コバット「闘技場は・・・、城にいる連中よりかなり多く”500匹”以上はいるよ・・・」
彩町彩果「マジかよ!?さすがに多いな・・・!?」
コバット「・・・仕方ないさ。あの闘技場は、魔界の間で悪魔達にとって非常に有名だからね?」
コバット「あっ、でも安心して!!闘技場での戦いでは、武器や魔道具などそういうのはいつでも使用可能だからね?」
彩町彩果「やったぁ、超ラッキー!!」
彩町彩果「それにしても、随分詳しいんだな?闘技場について!」
コバット「実はボク、あの場所で何度か悪魔や神達といったたくさんの強敵達と戦ってきた事があるからね!」
彩町彩果「へぇ~、なるほど!」
コバット「当然だけど、ゴエティアは間違いなく強力な武器や魔道具を使ってくるかもよ!?」
彩町彩果「・・・ああ。だからこそ、負けるわけにはいかない!」
彩町彩果「・・・なぁ、コバット?確かこの研究室の倉庫にあの『アイテム』がまだあった筈だよな?」
コバット「『アイテム』?」
彩町彩果「あれを使って俺が”悪魔化”すれば、ゴエティアや他の連中にも勝てるんじゃないかと俺は思う」
コバット「ま、まさか・・・”魔改造”するつもりなのかい!?それも、自分の体を・・・!?」
彩町彩果「ああ、その通りさ」
彩町彩果「どうせゴエティアだけじゃなく、魔界にいる全ての悪魔や魔獣を相手にしなきゃいけないからな・・・」
コバット「駄目だ、彩果!何もそこまでしなくてもいいじゃないか!?」
コバット「確かに魔界に行けば、闘技場もだけど他の敵と戦う事になる。そうなれば、ボク達は無事に元の世界に帰れるか分からない・・・」
コバット「それに1度でも『魔改造』したら・・・、キミはもう2度と”人間には戻れなくなる”んだよ?・・・それでもいいの?」
彩町彩果「・・・・・・」
彩町彩果「・・・コバット。お前と出会う前はずっと1人ぼっちで、虐めが原因で誰も信用できないまま何とか生きてきた」
彩町彩果「あの公園でお前と出会い、一緒にあいつら全員に復讐をした。正直、心の中でザマァ見ろと思った・・・」
彩町彩果「でも、復讐が終わっても・・・何故か俺はずっと心が晴れなかった。本当にこれでよかったのか、ってな?」
コバット「・・・・・・」
彩町彩果「だけど、姫花さん達を助けたあの日から・・・ずっと心の中で考えていたんだ!」
彩町彩果「”自分が本当に何がしたかったのか”?”本当にこれが正しいやり方”なのか?」
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