後編(脚本)
〇遊園地の広場
夜の遊園地に 忍び込む影
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〇メリーゴーランド
〇ジェットコースター
解読キーで制御室に忍び込み
次々とアトラクションを動かす
〇観覧車のゴンドラ
ミリィ「とんだ悪ガキね」
アナトリ「サンタクロース!! どうやって?」
ミリィ「ウフフ それは企業秘密💛」
アナトリ「さすがサンタ 魔法使いみたい!」
ミリィ(本当は 与えた服に発信機つけてたの)
ミリィ(観覧車の制御室を 君がイジッてる隙に ここに隠れてたのさ)
ミリィ「部屋で良い子にしてると 信じてたのに」
ミリィ「すてきなペンダントね」
ミリィ(なるほど これが秘密のカギ)
ミリィ「これは返しな プレゼントじゃないのよ」
アナトリ「いやだ 僕のだ」
ミリィ「遊びじゃないの」
アナトリ「いやだ 遊ぶんだ!!」
ミリィ「そんなことしたら 世界が大変! ママも悲しむよ」
アナトリ「ママなんか 悲しめばいいよ」
アナトリ「ママは僕のことなんか どーでもいいんだ 僕が嫌いなんだ」
アナトリ「いつもあとで あとでって ちっとも遊んでくれない」
ミリィ「だって あんたのママは・・・」
アナトリ「大統領だよ! 大統領 大統領 大統領!! わかってるさ」
アナトリ「でも僕のママじゃないか」
アナトリ「みんなのママじゃない 僕のママだよ 世界でひとりだけの」
ミリィ「遊園地・・・ ママと来たこと あるの?」
答えず 泣き声が増すばかり
ミリィ「わかった!! 今日は思い切り遊ぼう」
アナトリ「ほんと!?」
アナトリ「やった」
〇立派な洋館
「突然の落雷 爺が逃げたぞ」
サンタクロース「助かったよ ブリッツェン ドナー」
サンタクロース「他の連中はズル休み? 2匹で世界中を巡るのかい💦」
ドナー「・・・・・・」
サンタクロース「ここの家の子にも ゲームを渡せてないし 困ったなぁ」
〇遊園地
ミリィ「あのね」
ミリィ「私がサンタな訳ないでしょ 女だから」
アナトリ「ママだって 女だけど大統領だよ」
ミリィ「私の人生に サンタもプレゼントもない あんなの全部 大人の嘘」
ミリィ「母は・・・母は約束を守らなかった」
アナトリ「あっ 人形!」
ミリィ(道に捨てられた人形 まるで私・・・)
ミリィ「プレゼントを持って 迎えに来るって言ったのに ズルい嘘だった!」
〇血しぶき
ミリィ「離婚した母は 私を売った そこはスパイの養成機関」
ミリィ「地獄の日々で 生き残れたのは 母のような 汚い大人に復讐するため」
〇車内
会話を盗聴しているハント
アナトリ「ねえ お人形拾っていい? かわいそう」
ミリィ「汚い人形なんか 捨てちゃいな 大人を信じないで そして──」
ミリィ「ママに捨てられる前に あなたがママを捨てなさい!」
ハント(むちゃくちゃ言ってるな・・・)
ハント(どれだけトラウマ引きずってんだよ いや 違う!)
ハント(今でも母の愛情を待っている 彼女の中に まだ幼い少女が居るんだ)
ハント「守ってやりたい・・・ミリィ」
〇遊園地
ハント「どうした」
ミリィ「子供とデッドゴールを奪われた KFCの奴に!!」
ハント「大丈夫だろう 大統領の組織だから お前が無事でよかった」
ミリィ「でもザハロフはくせ者 油断できない」
ハント「なんで分かる? 知り合いなのか?」
ミリィ「ちょっとだけ・・・つき合ってた」
ハント「な なんてことだ!!」
ミリィ「MCDの力で アイツを捕まえて」
ハント「ことわる」
ハント「俺はスパイをやめる ウンザリだ」
ミリィ「えええ? なにそれ」
ハント「お前を見損なったよ!」
ミリィ「行っちゃった ハント ハントったら」
〇大聖堂
副大統領「でかしたザハロフ これで大統領の地位はワシのものだ」
ザハロフ「ガキとデッドゴールがあれば・・・ 大統領どころか 世界も手の中に」
〇教会
ハント「アジトは教会! 情報提供 助かります」
KFC 主任「私が仕えているのは大統領閣下だ 副大統領とザハロフの悪事は許せん」
ミリィ「早く襲撃しましょう ワクワクしちゃう」
ハント「血の気が多いな 俺は気が進まない・・・」
ミリィ「まだ焼餅やいてるの? あきれた」
ハント「あんな変態のどこが良い? 真冬のタンクトップ野郎」
ミリィ「KFC探索の任務で つき合っただけよ」
KFC 主任「ウチを内偵してた!? 聞き捨てならんな」
ミリィ「機密事項だから内緒💛」
ハント「だからって あんな奴」
ミリィ「彼氏気取りは迷惑 ほんとガッカリな男」
KFC 主任「彼女のスパイ活動には不服だが ここは 手を組もうじゃないか」
KFC 主任「世界を核の脅威から守るためだ」
ミリィ「子供も救わないと」
ハント「分かったよ 世界と子供のためだ!!」
〇結婚式場の入口
「突撃」
副大統領「ザハロフ ワシを守れ!」
ザハロフ「どけ チキン野郎」
ハント「デッドゴールを持って逃げたぞ!」
ハント「子供は救出した!!」
〇空
ザハロフは
屋上に逃げた
──────
避けるミリィ
数発の弾が 教会の鐘を打ち鳴らす
〇中世の街並み
敬虔な人々は 平和を祈る
銃弾が鳴らす
鐘の音とも知らず
〇空
ザハロフ「近寄ると 世界を終わらせるぞ!」
ハント「よせ ザハロフ」
ミリィ「いいわよ」
ハント「ミリィ 何を言ってる?」
ミリィ「いいわよ 私を好きにして でも世界はダメ」
ザハロフ「え? そっち?」
ミリィ「まだ私に 未練あるでしょ? 世界と私 どっち取る?」
ザハロフ「うううう」
ミリィ「最近Fカップに成長したの!」
「ホントにぃぃぃぃぃ!!!!!」
ミリィ「試してみる~ん?」
「いいんですかぁぁぁぁ!!!!!」
ミリィ「いいわけ ないだろ きもタンクトップ」
〇教会
鐘の裏に隠れるザハロフ
ミリィ「クソッ! うまく狙えない」
ザハロフ「俺とつき合うなら 世界を救ってやるぜ」
ミリィ「キモい さっきのは油断させる口実」
ミリィ「あんたと つき合うくらいなら 世界が滅んだ方がマシ!!」
ザハロフ「チクショウ」
ハント「それはマズいよ 世界が滅ぶのは」
ミリィ「だからフラれるの 煮え切らない男ね!」
ザハロフ「男の純情を もてあそびやがって~」
ザハロフ「世界を焼いてやる 死の灰を味わえ!!」
ザハロフ「ハッピー・クリスマス」
スイッチを押そうとする
その時──
トナカイのダブル電撃を浴びた
サンタクロース「ホホホ メリークリスマス!! 良い子にプレゼント」
ブリッツェン「・・・・・・」
サンタクロース「え? この子じゃない?」
サンタクロース「「悪い子リスト」に載ってる子だな」
サンタクロース「悪い子には電撃だ もう一度あげなさい」
〇大聖堂
KFC 主任「悪党達は 責任を持って連行しよう」
サンタクロース「はい ゲーム 君を探したよ」
アナトリ「おじさんが本当のサンタクロース!?」
ミリィ「嘘でしょ? どこのスパイよ」
サンタクロース「ミリィだね」
ミリィ「なんで私の名前を?」
サンタクロース「君も「悪い子リスト」に載っている」
アナトリ「悪い子リストって本当にあるんだ!」
サンタクロース「悪い子には電撃だ」
ミリィ「まって まってよ!!」
アナトリ「サンタさん お姉さんを助けてあげて」
ミリィ「・・・・・・」
サンタクロース「そうだ! 君のお母さんから 預かっていたものが・・・」
ミリィ「え? 母から?」
サンタクロース「幼い君に渡すはずだったもの」
サンタクロース「長い間 渡せなかった 何しろ 君は行方不明だったから」
ミリィ「ずっと機密組織に・・・ 行方を知られない場所に」
サンタクロース「会いたがっていたよ」
ミリィ「プレゼント!! ママは約束 守ってくれてたんだ」
アナトリ「アッ 悪い子リストが!」
アナトリ「お姉ちゃんの名前が消えた・・・」
サンタクロース「もう電撃は必要ないな」
2匹のトナカイが
ミリィに体を すり寄せる
ミリィ「ウフフフ くすぐったいよ」
「ママ 兵隊のオジサン」
大統領「よかった無事で」
アナトリ「それは?」
国防兵「こちらが本物のデッドゴールです」
大統領「ミリィご苦労様」
ミリィ「任務完了!」
ハント「ミリィの雇い主は大統領?」
ミリィ「副大統領の陰謀を暴くため 罠を仕掛けたの」
大統領「まんまと引っかかった 偽のデッドゴールで」
大統領「まさか息子が付いて行くとは 計算外だったわ💦」
ミリィ「ご心配かけて 申し訳ありません」
国防兵「私も偽物と後で聞かされて 本当に胃潰瘍になりましたよ」
「畜生 畜生 畜生」
サンタクロース「早くプレゼント配らないと 世界中の子供たちが待ってるゾ」
〇街の全景
ハント「本当にサンタかな? やっぱりスパイでは?」
ミリィ「サンタよ サンタは本当に居るの!」
ハント「信じてなかった癖に」
ミリィ「だって・・・」
ミリィ(わたし信じてた 本当は 信じてたよママ!!)
ハント(ミリィ・・・俺が守る!)
ミリィ「ハント あなたに上げるものが・・・」
ハント「ええ!? な なにを? それって もしかして!!」
ミリィ「はい! 世界平和をプレゼント!!」
ミリィ「メリークリスマス」
ハント(そっちか・・・ Fカップは 忘れよう)
恋愛ミッションはインポッシブルな
ハントでしたとさ
読了しました。早いですがメリークリスマス!
組織名を見てるとお腹空きますね。🍔🍗
サンタになりすましたスパイと本物のサンタ。
僕の中ではどっちも素敵なサンタです。
ゲームを貰えたアナトリ。
そして母のプレゼントを受け取れたミリィ。良かった。
ハントの来年の目標はミリィのFカップでホワイトクリスマス(意味深)を迎える事ですな。😍
……あっ、サンタさん電撃だけは勘弁してください……!⚡️