オーラオラクル

黙々倫敦(もくもくろんろん)

十五話 敵なら敵(脚本)

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〇教室
華月 仁一「はぁ・・・」
華月 仁一「ずいぶん面倒なことに巻き込まれてたらしいが」
華月 仁一「あのくそジジイ、明確に人を殺す意思をもってた。それでいて未確認のハイト、ほんとお手柄だな」
華月 仁一「それとあの弥助とかいうやつ、あいつもこっちで確認できてなかったやつだが・・・どうやら東京の人間らしいな」
華月 仁一「空間と空間を繋げる能力は日本全土の廃墟などに及んでたってことか・・・」
華月 仁一「・・・」
華月 仁一「にしても」
華月 仁一「なんで九州・・・」

〇通学路
北村 力二「はあ、今日は結構帰るの遅くなっちゃったな」
北村 力二「この前は三人が急に帰っちゃったし、またこんどどっか行きたい・・・な・・・」
北村 力二「・・・」
北村 力二(なんだ・・・何か・・・いる?)
???「・・・」
北村 力二「なんだ・・・霞んでて・・・」
  力二には『それ』をなにか認識することは出来なかった。いや、実際『それ』がなにかも誰にもわからないのだから
???「貴様・・・」
北村 力二「黒いなにか・・・?こっちに来てるのか?」
???「!?」
???「・・・」
???「・・・」
「すまない・・・人違いだ」
「俺の鼻も・・・悪くなったものだな」
北村 力二「・・・」
北村 力二「黒いモヤが・・・消えた?」
北村 力二「いまのは・・・」

〇住宅街
田町 新北「・・・」
  ギターケースをひっさげた男が町を歩いていた
田町 新北「うーん、どうするか・・・」
田町 新北「・・・」
  男は少し怪訝な顔をしたように思えた
田町 新北「こっから先は地獄かもな」
田町 新北「・・・」
田町 新北「ま、入るか」
  男は一歩踏み出しそのまま重い足取りを進めた

〇通学路
雷戸 啓「はぁ・・・お盆休み終わってまた部活か・・・」
雷戸 啓(ん?虫?)
  虫を追うように男が走る
田町 新北「ん」
  男が一瞬こちらを見たような気がした
  虫がこっちに向かってくる
雷戸 啓「うわっ」
田町 新北「チッ」
  男と啓は勢い余ってぶつかった
雷戸 啓「いってぇ・・・」
田町 新北「てめぇ・・・」
田町 新北「・・・」
田町 新北「まあいいか」
雷戸 啓「急になんなんだ一体」
田町 新北「お前のせいで見失った。手伝え」
雷戸 啓「は?」
田町 新北「あのハイトはそのうち人に危害を加える」
雷戸 啓「え、今のハイト!?」
雷戸 啓(ていうか)
雷戸 啓(こいつ何者だ!?)
田町 新北「俺はあいつを殺そうと思ってたが・・・お前に邪魔された」
田町 新北「お前がいなきゃ今殺せた」
田町 新北「だから手伝え」
雷戸 啓「・・・」
田町 新北「ていうかお前もハイトだろ」
雷戸 啓「えっなんで・・・」
田町 新北「感だよ」
田町 新北「で、一緒に殺す?」
雷戸 啓「・・・」
雷戸 啓「あんたはハイトなのか?」
田町 新北「いや、俺はちがう」
雷戸 啓「え、じゃあなんでそんなことしてんだ?」
田町 新北「うーんそうだなー・・・」
田町 新北「まあ、それしたいからやってるみたいな感じかな」
雷戸 啓「?」
田町 新北「てかこんな話してる場合じゃないんだ。行くぞ」

〇けもの道
田町 新北「やっと追い付いたが・・・」
雷戸 啓「あれは・・・」
真田 義人「お兄さんたち・・・誰?」
雷戸 啓「なんだ・・・子供か・・・」
田町 新北「ああ、そしてこいつがハイトを操る本体」
雷戸 啓「ええ!?」
真田 義人「・・・」
田町 新北「?」
田町 新北「ハイト同士はお互い気配を感じとりあえるんじゃないのか?」
雷戸 啓「いや・・・俺はその力が人より弱いみたいで」
田町 新北「・・・まあいいか」
雷戸 啓「でもよかった。こんなちっちゃな子供なら・・・」
田町 新北「すぐ殺せるな」
雷戸 啓「はぁ!?」
雷戸 啓「ちょっと待てよ!こいつは俺たちに危害なんか加えてないし、子供だぞ!?」
真田 義人「え・・・」
田町 新北「まあそうかもな」
雷戸 啓「・・・てか」
雷戸 啓「なんでお前はハイトの気配を感じ取れたんだ?」
雷戸 啓「ハイトじゃないお前が感じ取れるわけ・・・」
田町 新北「まあ・・・俺は特別、目が良いんだ」
田町 新北「まあ、目を良くしてもらった、のほうが正しいか・・・」
田町 新北「で」
田町 新北「お前、今この街に起きている異変に気づいているか?」
雷戸 啓「?」
田町 新北「この八街だけ異常にハイトが多い」
田町 新北「それは誰のせいか」
田町 新北「魔女のせいだ」
雷戸 啓「・・・はあ?」
雷戸 啓「魔女?」
雷戸 啓「なにいってんだお前」
田町 新北「魔女は理由は知らないがこの街でハイトを増やし続けている」
田町 新北「それを狩るため雇われたのがおれだ」
  男、田町は淡々と説明していく
田町 新北「まあ雇われたっていうか、無理矢理やらされてるのほうが正しいか」
田町 新北「まあ関係ないが」
雷戸 啓「よくわかんねぇけど、とりあえずこいつ殺すのはダメだ!」
田町 新北「抵抗するのか」
雷戸 啓「そうだ」
田町 新北「お前ごと切るぞ」
雷戸 啓「ああ!?望むところだよ」
雷戸 啓(ん・・・切る?)
  新北が背中のギターケースに手を伸ばす
田町 新北「・・・」
田町 新北「死ね」
雷戸 啓「!?」
  背中のギターケースから出てきたのは刃物、いや刀だ
雷戸 啓(こいつ!?マジか!?)
田町 新北「・・・」
田町 新北「初見殺しを見切るとはまあすごいな」
雷戸 啓「おい!!刀なんか振り回してあぶねぇじゃねえかよ」
田町 新北「危なくていい。だって危なくないと殺せない」
雷戸 啓「ぐっ・・・」
雷戸 啓(おいこれ・・・当たったら死ぬだろ!?)
田町 新北(これも避ける・・・)
田町 新北「・・・」
田町 新北「気が変わった。まあ、まずはそこのガキを殺そうと思ってたが、俺の振りを二度も避けるとは、」
田町 新北「お前から殺す」
雷戸 啓「やってみろよ!!!!」
雷戸 啓「おい!お前は逃げてろ!!」
  啓は子供にそう言った
真田 義人「う、うん・・・」
雷戸 啓「刀持ってても所詮は普通の人間!!」
雷戸 啓「新技行くぜ!!」
雷戸 啓(あんときぶりだが・・・)
雷戸 啓「シードル、直線上EMP攻撃!!!!!!!!」
田町 新北「!?」
田町 新北(動けん!?)
田町 新北(これは・・・)
田町 新北(なるほど”そういう”能力か)
雷戸 啓「止めるだけじゃないんだ!!」
田町 新北「ゴボッ!?」
田町 新北(電撃パンチ!!なんとまあ痛いこと・・・)
田町 新北「だぁ!!!!!!!!!!」
雷戸 啓「はぁ!?」
雷戸 啓(こいつ・・・動きやがった!?)
田町 新北「そういうのに抵抗あんだよ」
田町 新北「まああいつの目を取り込んだからだろうな」
田町 新北「でもまあさすがに痺れるぜ・・・」

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