NEO IMPACT -O/D SCALE-

イグニス

episode14「過去の遺産」(脚本)

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イグニス

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〇研究装置
ネメシス軍の一般兵士「閣下、準備が整いました」
ウォルフガン・ウルマン「ご苦労」
ウォルフガン・ウルマン「では、そろそろ始めるぞ」

〇コックピット
陳莉安(ジン・リアン)「艦長!! 衛星チャンネルをキャッチしました!!」
キャシア・フレシェット「もしかして、この間の──!?」
ナディア・ヴィレナーヴ「またなのね・・・」
ナディア・ヴィレナーヴ「・・・」

〇研究装置
ウォルフガン・ウルマン「諸君」
ウォルフガン・ウルマン「とうとう”審判の日”は近づいてきた」
ウォルフガン・ウルマン「我々ネメシスによって、世界を再構築するのは、もはや時間の問題だろう」
ウォルフガン・ウルマン「だが、お前たちは知っているだろうか?」
ウォルフガン・ウルマン「今まで続いていた争いは、最近始まった出来事でないということを」
ウォルフガン・ウルマン「ネメシス軍は6年前から、侵略宣言を発動した」
ウォルフガン・ウルマン「しかし!!」
ウォルフガン・ウルマン「人類の争いは、これが初めてではない!!」
ウォルフガン・ウルマン「そう」
ウォルフガン・ウルマン「かつて”プロミネンスの戦乱”という大戦があったのだ」
ウォルフガン・ウルマン「地球を焼く前に、少し語るとしよう」
ウォルフガン・ウルマン「お前たちの知らない真実で」
ウォルフガン・ウルマン「震えるがいい」

〇未来の都会
「西暦9084年のことだ」
「今は西暦13026年なので、およそ3000年以上前に恐ろしい大戦があったのだ」
「その大戦の名を、”プロミネンスの戦乱”と呼んでいる」

〇荒廃した街
「実を言うと、人々の争いがこの時代まで長く続いており、犠牲者は日々募るばかりだった」
「だが、なぜ争いはやめられなかったと思う??」
「そう、国の権力者が力に飢えてしまったからだ」

〇国際会議場
「特に、アメリカ、ロシア、中国の3カ国が非常に強かった」
「世界中の争いを無くすために、当初結束を固めていたのだが・・・」
「中国とロシアの官僚たちが対立してしまい、とうとうその3カ国同盟はすぐに崩れてしまった」
「だから、国同士の”意地の張り合い”が始まってしまったのだよ」
「だが、そんなことをして意味があったと思うか??」

〇荒廃した街
「意味はなかったのさ・・・」
「結局、秩序を守るものが消えてしまい、世界が混沌状態に戻ったのだ」
「どうだ!! これが、人類の歩んだ末路だよ!!」
「とても、信じられないことだとは思わないかね??」
「残念だが、これが現実だ!!」

〇崩壊した道
「では、なぜ私がこんな大昔のことを知っているのか、不思議に思うだろうな」
「そう、簡単なことだよ」
「なぜなら、私は、6年前にコールドスリープから再び現代に蘇ったからさ!!!!」

〇宇宙戦艦の甲板
アーロン・スタイナー「はぁっ!?」
アーロン・スタイナー「んなのありかよっ!!!!」
アーロン・スタイナー「てか、それが本当だとしたら、あのウォルフガンってやつは何歳だよ・・・」

〇警察署の食堂
リアンナ・ウィンターズ「そんな、怖いよ・・・」
ニック・ハワード「戦争は、大昔からあったってことなの??」
サイド・グエン「信じがたいけど、こんなことって・・・」

〇宇宙空間
デビン・スウィフト「だからって、このままあいつの好き勝手にしていいのかよ!!!!」
マイク・スティンガー「厄介なことをしてくれるな・・・」

〇ニューヨーク・タイムズスクエア
住民「そんなっ、嘘よ!!!!」
住民「嫌だ、死にたくない!!!!」

〇塔のある都市外観
住民「早く脱出しないと!!!!」
住民「でも、どこに逃げ道があんだよ!!!!」

〇個人の仕事部屋
電子通信の声「理事長!!!! 世界中で暴動が多発してます!!!!」
クロード・ラフランシーズ「何じゃと!!!!」
クロード・ラフランシーズ「すぐに、防衛コードを発令するのじゃ!!!!」
電子通信の声「承知しました!!!! 直ちに!!!!」
クロード・ラフランシーズ「また、あの”戦い”のようになってしまうのか・・・」
クロード・ラフランシーズ「もう、あんな悲劇は二度と生まれてはいけないのだ!!」
クロード・ラフランシーズ「頼むぞ、メサイアのみんな!!!!」

〇荒廃した教会
「私は、とても悲しかったのだ」
「なぜ、国同士で争わなければいけないのか」
「どこに、怒りの矛先を向けていたのか」
「もう何もかもが、混沌としていた・・・」
「だが、我々ならば、悲劇は二度と起こさせない!!」
「だから、私はネメシスを立ち上げたのだ!!」
「私が、世界を統治すれば問題ないと気づいたのだよ」
「そうすれば、誰も力比べをしなくて済むではないか」
「さあ、私に従うのだ!!」
「皆で平和に暮らすことだって不可能ではない!!」
「どうか、我々に付いて来るのだ!!」
「さもなければ、邪魔者は我々ネメシスが抹殺する」

〇謎の施設の中枢
レザン・バスティール「これで、分かっただろう」
レザン・バスティール「ウォルフガン閣下は、世界の平和のために動いてくれているのだ」
レザン・バスティール「お前は、戦うのが嫌だと言ったが」
レザン・バスティール「力があるではないか」
レザン・バスティール「その力を少しでも認めて、我々ネメシス軍に貢献すれば誰も傷つかなくて済む」
レザン・バスティール「だから、俺たちに刃向かうのはやめ、ネメシス軍に協力するんだ」
カイト・シュナイダー「・・・」
レザン・バスティール「何を迷っている!!」
レザン・バスティール「もうこのままでは、人類に希望はない!!」
レザン・バスティール「我々ネメシスで革命を起こすのだ!!」
カイト・シュナイダー「──言いたいことはそれだけ??」
レザン・バスティール「何だと──!!」
カイト・シュナイダー「それじゃあ、ロシアと中国がやっていたことと変わらない!!」
カイト・シュナイダー「だって、そうでしょ!?」
カイト・シュナイダー「結局力で制してきたんでしょ??」
カイト・シュナイダー「それじゃあ、力比べがいくらでも起きしまうよ!!」
カイト・シュナイダー「本当に必要だったのは、戦いじゃなくて──」
カイト・シュナイダー「分かち合いだったんだ!!!!」
レザン・バスティール「なっ、お前──!!!!」
レザン・バスティール「なぜだ!?!?」
カイト・シュナイダー「ぐっ──!!」
レザン・バスティール「なぜ、閣下の考えに賛同しない!?!?」
レザン・バスティール「低俗な人類では、分かち合いなど無理なのだ!!!!!!」
カイト・シュナイダー「そ・・・そんなこと・・・ないっ!!!!」
レザン・バスティール「あるさっ!!!!」
レザン・バスティール「世界中で争いが無くならないなら、力で支配するしかないのだ!!!!」
カイト・シュナイダー「そんなことないっ!!!!」
カイト・シュナイダー「途中で諦めたりしたら、誰だって向き合うことなんてできない!!!!」
カイト・シュナイダー「途中で分かり合うことをやめてしまえば・・・」
カイト・シュナイダー「誰かが倒れるまで、戦いが終わるはずないよっ!!!!」
レザン・バスティール「では、どうしろっていうのだ!?!?」
カイト・シュナイダー「まだ、僕もはっきりとした答えは分からない・・・」
レザン・バスティール「ふざけるな!!!! 答えられないなら、意味がないではないか!!!!」
カイト・シュナイダー「でも──!!!!」
カイト・シュナイダー「答えが分からないなら、世界中のみんなで考えればいいじゃない!!!!」
レザン・バスティール「──!?」
カイト・シュナイダー「絶対の正解なんてなくたっていい・・・」
カイト・シュナイダー「大事なのは、世界中のみんなと同じ土台で、同じ平和を作っていって」
カイト・シュナイダー「その築き上げた平和を守り続けるべきだよ!!」
カイト・シュナイダー「それでもし、間違った平和があったとしても」
カイト・シュナイダー「また、やり直せばいい!!!!」
カイト・シュナイダー「だって・・・」
カイト・シュナイダー「だって、僕らは同じ人類じゃないか!!!!」
カイト・シュナイダー「同じ人間だからこそ、同じ目線で過去・現在・未来を生きていけばいいと、僕は思うんだ!!」
レザン・バスティール「くっ!!」
レザン・バスティール「分かっている・・・だが・・・」
レザン・バスティール「だとしても、そんな平和は訪れない──!!!!」
カイト・シュナイダー「──!!!!」
  To be continued・・・

次のエピソード:episode15「守りたいもの」

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