物語の始まる朝に… (脚本)
〇綺麗な部屋
白っぽい寝室の──
〇白
真っ白なベッドシーツの上に・・・
1人の男が、寝そべっている
マコト(30)「ううぅ・・・」
マコト(30)「違うって言っても──」
マコト(30)「誰も聞いてくれん・・・」
〇綺麗な部屋
そんな彼を眺める、
女性と黒猫・・・
「うーん、うーん・・・」
モモちゃん(21)(ご主人が、寝ている)
キョウコ(30)「うなされてるね・・・」
モモちゃん(21)(ママさん、この人ダイジョウブなの?)
キョウコ(30)「怖い夢でも、見てるのかしらね・・・?」
「うぅ・・・」
〇白
マコト(30)「なんで、なんで俺が・・・」
マコト(30)「『人狼』って、疑われてるんだ!?」
(──『人狼』!?)
〇綺麗な部屋
キョウコ(30)「あぁ! 夢の中で、人狼ゲームしてるのね!」
モモちゃん(21)(人狼ゲームって確か・・・?)
モモちゃん(21)(自分の正体を隠しつつ、 敵チームの正体を暴いてくゲームだっけ?)
正確には違うけど、
そんな感じと思ってくださいm(_ _)m
キョウコ(30)「ふふっ、 懐かしいなぁ『人狼ゲーム』!」
キョウコ(30)「私も中学や高校の時に、 メチャクチャ遊んでたのよね♪」
モモちゃん(21)(どんなだったか、教えてください!!)
キョウコ(30)「リア友たちとの対面でも、 ネットゲームでの対戦でも──」
キョウコ(30)「数え切れない程、試合してて・・・」
キョウコ(30)「私、 色んな【二つ名】で呼ばれてたんだ!」
モモちゃん(21)(へぇ、そうなんですね!)
キョウコ(30)「仕草やクセから、 相手がウソ付いてるか見抜く──」
キョウコ(30)「【ウソ見つけのホークアイ】だとか──」
キョウコ(30)「人狼になれば 狩人を嗅ぎ分けて、確実に仕留める──」
キョウコ(30)「【狩人噛みの黒姫】だとか!」
キョウコ(30)「あとトンデモなロールプレイと、 トンデモな考察投下で盤面をかき乱す──」
キョウコ(30)「【クレイジーのおキョウ】だとか♪」
クレイジーのおキョウ「イエーぃwww」
クレイジーのおキョウ「実は、占い結果を騙っててww つまり、霊能でクロ出した方が偽の──」
キョウコ(30)「あの頃が懐かしいわねぇ~」
モモちゃん(21)(まぁ楽しそうで、何より!)
「初日で追放はイヤだ~!!」
キョウコ(30)「あはは! そっちは、どうなってるのかしら?」
モモちゃん(21)(ママさん、解説もお願いします!)
〇白
マコト(30)「だから、言ってるじゃんか!」
マコト(30)「俺は人狼でも、狂人でもなく!」
マコト(30)「占い師や霊能者みたいな役職もない──。」
マコト(30)「53人いる、ただの村人の1人だって。」
(53人って、多くない?)
「超大人数の、ネタ部屋だ!(笑)」
マコト(30)「こんな人数いるのによ、 俺が最初に投票されなイカンのだ!」
マコト(30)「ちょ、キョウコ! こいつらに何とか言ってやってくれよ!」
〇綺麗な部屋
「キョウコ~ キョウコォ~」
キョウコ(30)「あらあら♪ 夢の中から、私を呼んでくれるなんて!」
モモちゃん(21)(熱いキズナを感じる──!)
キョウコ(30)「うー、でも! ごめんなさい!」
キョウコ(30)「こういう勝負ごとに、 外野から口を出すのは良くないと思うの」
キョウコ(30)「マナー違反や ルール違反が在れば別として──」
「うああぁ・・・」
キョウコ(30)「だからヤッパリ、 アンタが自力で切り抜けなさいな!」
〇白
マコト(30)「そ、そんなぁ・・・」
マコト(30)「イヤだ!」
マコト(30)「うぁぁ・・・」
マコト(30)「うぅぅ・・・」
マコト(30)「イヤだ!イヤだ!」
(へ、変な動きをしないで下さい! 怖いので!!)
マコト(30)「り、理由を教えてくれよ!」
マコト(30)「俺のドコが、人狼っぽいって言うんだ!」
マコト(30)「・・・・・・」
マコト(30)「うえぇぇ!?」
マコト(30)「ウルフカットだから、 人狼に違いないだってェェ!!!!???」
「あー! いわゆる‘顔吊り'ってヤツね・・・」
マコト(30)「そんな、そんなアホな!」
マコト(30)「髪型や外見で、 ヒトを判断しちゃイケマセン!」
マコト(30)「見た目差別だ! 差別ハンターイ!」
〇綺麗な部屋
キョウコ(30)「確かに、コレは良くないのよね!」
モモちゃん(21)(そうなんです?)
キョウコ(30)「印象や容姿ってのは、 重要なモノなのだけれど──」
キョウコ(30)「人狼ゲームみたいな 話し合いの場では、拾っちゃ駄目な要素!」
モモちゃん(21)(ふーむ?)
キョウコ(30)「見た目に引きづられて考えちゃ、 真実が分からなくなっちゃうし!」
キョウコ(30)「正々堂々の勝負も、 面白く無くなってしまうから──」
キョウコ(30)「これは私も、 差別ハンターイ♪」
〇白
「それに、この人を追放すれば 村側がきっと不利になっちゃうよ?」
マコト(30)「だから、俺は止めて下さい! お願いします!」
マコト(30)「・・・」
マコト(30)「じ、時間も無いから もう追放決定だってぇぇぇぇぇぇ!?」
マコト(30)「ちょ、マジで考え直してくれよぉぉぉ!」
「そーだ!そーだ!」
(がんばれ~)
マコト(30)「え? なんでソコまで嫌がるかって!?」
マコト(30)「だって!」
マコト(30)「だって 追放されるとか、ナンか寂しいし──」
マコト(30)「1人だけの『狩人』が追放なんて、 序盤から村が大変なコトに──」
マコト(30)「あああ! し、しまったぁぁぁ!」
マコト(30)「『狩人』って、言ってしまった・・・」
マコト(30)「自分から、 自分の正体をバラしちゃった・・・」
〇綺麗な部屋
キョウコ(30)「ふふ♪」
キョウコ(30)「カワイイ寝言に、カワイイ寝顔っ」
モモちゃん(21)(や、 コレにカワイイ要素とか有るんですか?)
モモちゃん(21)(あぁ、そっか──)
モモちゃん(21)(ご主人もママさんも恋人同士だから──)
モモちゃん(21)(庇ってあげてるんだろうな、コレ♪)
「何があっても、 私はアンタの味方だからね~」
〇綺麗な部屋
マコト(30)「いや、違うんです! 違うんですぅぅぅ・・・zzz」
マコト(30)「り、リア充は爆発しろって!? そんなん言われても・・・zzz」
キョウコ(30)「さて!」
キョウコ(30)「夢の中じゃ、散々なカンジだけど」
キョウコ(30)「現実の世界じゃ、幸せに生きて欲しいから」
キョウコ(30)「元気が出る、 美味しい朝食を作ってあげましょう♪」
モモちゃん(21)(美味しい朝ごはん!?)
モモちゃん(21)(アタシにもお願いしまーす!)
キョウコ(30)「あ! モモにも用意してあげるからね~」
モモちゃん(21)(やったー!)
モモちゃん(21)(『ニャー』の一言で、 何でも分かってくれる!)
モモちゃん(21)(ママ、だーいすき♪)
キョウコ(30)「・・・マバタキ!?」
〇白
「うぅ・・・」
マコト(30)「村から、蹴り出されてしまった──」
マコト(30)「俺は、俺は──」
マコト(30)「この世界で、ひとりぼっちなのか!?」
つづく
あーやっぱりすごいですね。
エフェクト職人健在だ。
「人狼ゲーム」って良く知りませんが
期待しつつ次回を待たせていただきます。
人狼やってる人数が多い所とキョウコの優しいのに人狼に関しては厳しいというギャップで笑ってしまいました☺️
狩人という正体が判明された状態での逆転劇に期待です!😆
人狼楽しいですよねぇ〜✨自分も昔ハマってました