読切(脚本)
〇住宅街
二人で歩いていたら・・・
ふと気づいた──
私「マスクからまた鼻出てるよ?」
オレ「ん?」
私「マスク上にひっぱらないと・・・」
オレ「違う」
私(違う!?何が!?)
私「上にひっぱらないと・・・」
オレ「違う!これは上がってると目がスースーするの」
私「いや、違うじゃなくて上にひっぱればって・・・」
オレ「違う!上にひっぱってあげてもここの隙間から目に息がかかってスースーするから!」
私(さっきから違うって何?)
私(マスクから鼻が出てるのは事実だし)
私(てゆーかマスク上にひっぱってあげた方がいいんじゃない?って言おうとしてるだけなのに・・・)
私「さっきから違うって何!?」
私「マスクが上がってないから鼻出てるよね!?」
オレ「違う。マスクあげたけどそーすると目がスースーするから下げたの」
オレ「上げたけど下げたの」
私(いや、だから違うって何。 上げたけど下げたんだよね?結局鼻出てるんだよね?!違くないじゃん!)
私(つーかその目がスースーする話とか初耳だし! 知らないしそんな話!)
私「そのマスクつけると毎回鼻出てるし、そんな理由があるならそのマスクつけなきゃいいじゃんって思うんだけど・・・」
オレ「そーやって後付けしないでくれる?」
私(はぁ!?)
オレ「上にちゃんとひっぱってないから鼻出てるって言いたかったんでしょ? そんな話後付けじゃん!」
私(あ、後付けって・・・)
私(いや、自分も後付けしてたようなもんじゃん!?)
私(スースーするから下げてるとか聞いたことないし・・・)
私「そもそも人の話最後まで聞かずに最初から違う違うって否定から入られたらこっちも気分悪いんですけど!!」
オレ「お前はそーやって後付けするとこあるよな!」
私「あなたに言われたくないけどね。後付け後付けってあなたもいつも相当後付けしてるから!」
私「もぉいい!話にならない!」
私(てか”違う”じゃなくて最初から上げてもこーいう理由で下げたんだって言えばいいだけじゃん!)
否定から入る言葉ほど嫌なものはない。皆さんも気をつけましょう。
〜オレと私の夫婦の日々はまだまだ続く〜
こういうディスコミュニケーション、あるある〜!と思って読みました。好きで一緒にいるのに、なんで簡単な会話が通じないことがあるんでしょうね?分かってよ〜という気持ちに共感する反面、私も旦那さんサイドな時があるかもな、と反省しました。否定から入らない…肝に銘じます。
職場でもよくいます。
提案しろ!って言う割に提案すると否定的な事しか言わない人。
夫婦の仲になるともしかしたら緩んでしまうかもしれませんが、職場や家庭外ではなるべく肯定的であろうと思います!
否定から入る会話ってどうしてもお互いケンカ腰になってしまうんですよね。しかも些細な会話程余計に!とても共感できる作品でした!