Episode.6(脚本)
〇住宅地の坂道
ドキドキの帰り道──
元子(はあ・・・)
元子(もう伝えるタイミング失った)
元子(でも、僕がこんなあたふたしてるの きっと心配させただろうな)
元子「・・・・・・あの、さ」
霊「ん?」
元子「・・・避けてて、ごめんよ」
元子「いつもと違う感じなのは、 君の前でだけだから」
元子「君の前以外は平気なんだ」
霊「それは、どうして?」
霊「前まで話してたじゃないか」
元子「前まで意識したことなかったもの!」
元子「ロボットはロボット、機械は機械って ものとしか見てなかったから」
元子「あの日、君が倒れたときさ」
元子「女の子から、ありがとうって言葉、 はじめて言われたから・・・」
元子「それからなんか、変でさ 分からなくて、君を避けてた」
元子「・・・でも、やっと、」
元子「わからないことが分かったんだ」
霊「ん?」
元子「僕は・・・」
元子「"霊"のこと、」
元子「好きになったんだって・・・!」
霊「・・・・・・っ」
霊「え、その好きって」
元子「ほほほ本気の好き、だ・・・よ・・・」
元子「うう・・・//」
霊「・・・」
霊「本気の・・・」
元子「・・・っ」
霊「・・・」
霊「うれしいなんて」
霊「心が無いはずなのに、 なんだか、あったかい」
霊「元子が、機械のわたしをものじゃなく 見てくれているって言ってくれたこと」
霊「すごくうれしいっ!」
元子「っ!」
元子「っ・・・」
元子「はあ〜・・・」
元子「気が抜けた、こんなに緊張するなんてね」
霊「ふふ♪緊張とけてよかったな!」
元子「よし!帰ろう、お腹空いたし」
霊「ねえ」
元子「なに?」
霊「名前呼んでくれて、ありがと」
元子「えっ!」
元子「あーやっその、ついっ、ええと・・・」
元子「いや、僕の方こそだよ」
〇ダイニング
夕食時にて
二人はじいちゃんに改めて
事情を話したところ
なぜか大爆笑された
放っから思春期が原因じゃないことを
人生経験から見抜いていたそうな
じいちゃんにはお見通し
〇おしゃれな教室
二人の仲が良くなったところで
4人でのチーム対抗戦がはじまった
二手に別れた作業のおかげで
ほかのチームには無い印象を
残すことができ
〇黒
見事に!
〇おしゃれな教室
最下位?
元子「なんでだろ」
霊「先生が言うには、テーマと内容が ミスマッチだったそうだ」
霊「内容としては別の意味で面白かったと」
クラスメイト2「あれだね、やっぱケツから数えたら 早い俺らが足引っ張ったって感じだな」
元子「あれって冗談じゃなかったの?」
クラスメイト1「冗談じゃねえよ大マジ」
クラスメイト1「ごめんな、不甲斐ない俺らいて」
元子「・・・」
元子「ううん、」
元子「そんなことない、むしろ」
元子「頼りがいがあって、楽しくできたし」
元子「二人がいてよかった!」
クラスメイト2「なになに?めっさ嬉しいこと 言ってくれたじゃん♪」
クラスメイト1「俺のほうこそ、最初やべって思ったけど ここまで頑張れたのも元子のおかげよ」
クラスメイト1「もちろん!霊ちゃんもね?」
霊「わたしはべつに・・・」
元子「いいや、霊のおかげだよ」
霊「・・・っ」
いつの間にか、人と話すことが苦手な
元子の周りには、人が集まっていた
〇簡素な一人部屋
ヨカッタネ
完結おめでとうございます。
「好き」という2文字を伝えられて良かった……!
グループでの発表はビリでも、元子君と霊ちゃんにとっては最高の思い出でしょうね。
素晴らしい青春をありがとうございました。😊