36面 棚見(脚本)
〇海岸線の道路
江藤鉱「いやほんとにありがとう」
江藤鉱「これでフェイントだったらきっついよ」
江藤鉱(休みに会ってくれるのかな (時間つくってくれたのか))
江藤鉱「ダシに使って?」
江藤鉱「いやいや、むしろメインで」
珠未さん。
俺と女性一人の間に入れて。
〇繁華街の大通り
江藤鉱「こんなのさールートの選び方 超不安じゃーんっ」
江藤鉱「あっ手ぇ出したっ」
江藤鉱(確かに、手出したくなるよな)
江藤鉱(あっここ載せる気だっ)
江藤鉱(・・・いや載せない)
──折中さん、見てらんなくて
手で取って通らしたくないとこ
避けて俺にパスしてくる。
──道筋を明るく照らして
伸ばしてそこ辿っていくんだけど
(光のルートにのって運ばれていく)
ものが自然に(うちら見てるけど)
無人で目的地まで届くのかね
本をパックしたもの、
ヤオアニ付録付きくらいのもの。
その道中、網棚の上に載せんのかな
と思いきや否とかあったりして。
(地を自動で進んでたのが
閉まってる店舗前に設置されてる
腰高くらいの流れ作業の
ローラーレール台のようなところに
飛びのるのかなと見せかけて)
秋葉原っぽいかな、表通り。そこを、
いか、いかに見当つけて伸ばせば
あとつけていくようにいくかな
とかしたんだけど、
江藤鉱「なまじっか解放した結果これだぁっ」
江藤鉱「かごの中の鳥はかごから出されて 危険にさらされて自由もなくとっ捕まる?」
折中珠未「悪い奴がいる、ああっ」
と、クリも思うけど
そんな奴の言うままに鵜呑めるか
結局それは捕まったけど
解放してあげて
自主性を尊重してあげなくちゃ
〇美術室
「ああ、すみませんっ」
先生「やっぱりいたか」
俺は裸で立ち上がって、
先生「・・・あれ、違う」
とにかく彼女をかくまって、
灰紺色の革のソファの裏におさめといて
自分もそこに寝てたんだけど、
戸の隙間向こうから覗いて入ってきた人
目合って頭隠れてないの見られたか、
こっち来られちゃ二人とも見つかるから
先をうって前出てこっち来ないようにして
幸い思ったより全然ものわかり
よくていらっしゃる男の先生で、
理知的で背の高い、育ちの良い
坊ちゃんが大人になったような方で、
先生「早く出ろよ」
と理解してくれて、
ストーブついて乾燥したような空気
江藤鉱(ああ、そうだ)
──その彼女と二人になって、
その子が部屋の角隅、物の隙間に
入っておさまって体育座りの姿勢、
そこで向き合う形で、
江藤鉱(さてと、どうしよっかな)
と思ったら、
彼女が俺を引いて近づけさせて
江藤鉱(あ、そう、いいのか)
口を緩めてくれて、口つけ、ん、
潤ってペタ、と、キス
もう裸だったかな、でも触ったりした
感触ない、けど果てたかな、
そこらで誰か来たってなって──
でもその彼女、
そういうつもりになってくれてて
了解されたようでうれしくて
肩にかかるかなくらいの髪の、
自分より背の低い、小柄で
抱きおさまりよさそうな、
江藤鉱(そこまで親しくないと思ってたんだけど)
先生がその場離れていくの確認して、
江藤鉱「今っ!」
と、彼女うながして、早く出て行こう。
彼女を先に、俺はトイレ寄って、
その場合?
朝の暗がり未明なのかな、
室は高いものはないけど
ギュッと配置されてるかな。
〇大樹の下
タナミさんが好きです
タナミさん好きだ
『タナミ』のところ訛りで
『マナミ』だよな
──草原や川流のある広々とした
公園に設置されてる機械(筐体)で、
恋愛マンガの先生に手紙を出そう!
(絵柄が凛としてる)
企画か何か、一枚かんでたりする
対岸のタナミさんに届けばいいんだけど
他にも公園には掘りゴタツが
設置されているところがあって、
入るとああ、いい、眠くなる
居心地、居続けたいな
(ていうのがいいですねって
おばあちゃん隣にいて話すくらいの)
ってなる。しばしジーッと、しちゃう
〇未来の店
大花さんも珠未さんを好んで、
俺のことわかってっていう人。
みんなにはわからない案件、内緒で保留。
〇未来の店
吏帆さんが、
尾沢吏帆「折中さん、今日終わったら 二人で語らいましょーっ」
尾沢吏帆「大丈夫ですかー?」
仕事の打ち合わせかな。
〇ディベート会場(モニター無し)
ガイコツ男「・・・このまえ練習したらそれいうぜ」
ガイコツ男「おまえはじめてふられたときのこと話せ」
いきなりひどくない?
ガイコツ男「指輪、なにしろそれが大前提」
でもそんなの向こうは
しったこっちゃない、だよな
ぐいぐい押して距離つめさすガイコツ男
(男を女に近づけさす)
接近して何が出んだよ
学生夏服で