Icon ・Shibuya 〜愛来ん・渋谷〜

やまさとひとみ

エピソード1(脚本)

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やまさとひとみ

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〇明るいリビング
  あのね、ちょっと話したいことがあるんだけど...あなたのことがす...
  打っては消す、打っては消すを繰り返す、
  文字。
「はぁ...そんな簡単には押せないよ...」

〇渋谷のスクランブル交差点
  「ポンっ」とそれを押すだけで世界が変わる。
  どこにだって行ける。誰とだって繋がれる。
  必要なのは、いつだってほんの少しの勇気だけ。

〇電脳空間
  なかなか直接的には人と会えなくなった
  昨今では当たり前のように
  利用されているとある仮想世界アプリ。
  物語や映画の中だけだと思っていた世界は
  すぐ側にあってボタン1つで簡単に入れてしまう。
  人と会うことも、買い物も、エンタメも、
  あふれる世の中の情報も、
  何だって得ることができてしまう。

〇渋谷駅前
  渋谷駅みたいだなぁ
  私がこの空間に初めて入った時、
  思った感想がこれだった。
  様々な路線にアクセスできる駅で、
  周りには新しい商業施設やビルが
  次々と建ち並び、
  色とりどりの情報が
  ビジョンや看板に光っていて、
  そして人がとにかく沢山集まっている。
  駅の中に入ってみれば、
  地上から地下まで迷路のように広がっていて、まるでちょっとした魔境。
  同じ都内からでも郊外からだと
  〝渋谷に行く“ことは
  〝小旅行や冒険みたい“だ
  とよく思っていた。

〇幻想
  そんなラビリンスに
  せっかくなら誰かと何かと繋がってみたい
  と登録してみたものの...。
  スマホでさえ中々扱えないロートルな自分はやっぱり尻込みしてしまう。
  そんな中、メッセージを送り合える友達ができた。
  やりとりに不慣れな自分にも優しくて、マメに連絡をくれる。
  気になるのにも惹かれるのにも時間はかからなかった。

〇テーブル席
  ある時はハチ公前で待ち合わせをするようにログインし、
  109で一緒にショッピングをするように
  グッズを交換してみたり..
  またお洒落なカフェでお茶をするようにメッセージを共有したりと2人で重ねていく時間はしあわせだった。

〇明るいリビング
  そしてそんな時間が増えれば増えるほど欲も出てくる。仮想もいいけど、リアルでもアリ...?
  ...なんて、贅沢でちょっと傲慢さも含むヨコシマナ気持ちも片隅に持つようになってしまった。
  でも率直にもっとあなたのこと知りたいと思っている。
  この気持ちを伝えたいけどっ....
  どうしよう。

〇水玉2
  必要なのはきっと少しの勇気だけ。
  アイコンを押せるかはあなた次第。
「あのね、ちょっと話したいことがあるんだけど...。 「実はあなたのこと好きなんだ。」」

〇渋谷の雑踏
  渋谷に行けば何かが起きる?何かが変わる?
  それってほんとなの?
  でも、何か可能性ってやつがありそうな気がしてくる場所。若い活気があって、最新の体験ができて、多様性に溢れて...。

〇渋谷のスクランブル交差点
  それは記号的なものなのか、はたまた象徴的なものなのか、あるいはもっと違うものなのか。

〇SHIBUYA SKY
  あなたにも〝渋谷”というiconにぜひ触れて確かめてみて欲しい。
  さぁさ Shibuya 其処にありき。

コメント

  • リアルでもバーチャルでも、やはり大事なのは一歩(1クリック)踏み出すことですね。仮想でも現実でも繋がることは、根本を突き詰めれば同じなのかもしれませんね。

  • 現代は、家にいてもコミュニケーションが取れる。
    コロナ禍になって更に進化した気もします。
    それが良いのか悪いのかはわかりませんが、利便性がどんどん先行してしまうのは、本来の姿ではない気もします…。

  • 仮想と現実,両者の良さとは何かを考えさせてくれる作品でした。渋谷は人々のつながりを持つ中心部のようなイメージです。つながり,大事…。

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