コンカフェ嬢の流儀2.0 〜竹ちくわの絆〜

ぽんたろう

第2話『黒歴史製作所ムラタ来店』(脚本)

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〇教室
田村(幼少期)「陽奈ちゃーん」
田村(幼少期)「見てみて♪」
星川陽奈「どうしたの? 田村ちゃん」
田村(幼少期)「新しい魔法陣考えたの」
星川陽奈「すごーい 見せて見せて」

〇女の子の部屋
田村「・・・・・・」
田村「またこの夢か」

〇メイド喫茶
月「今日は暇ですね」
えるる「そうっちね」
  えるる
  ふれてんの副店長さん。とっても頼りになるけど、怒らせると怖い。
田村「こんにちはー」
  田村
  月のクラスメイトで親友。少し中二病
月「田村ちゃんだ」
月「おかえりなさい」
えるる「おかえりなさいませ お嬢様」

〇電器街
黒歴史製作所ムラタ「ふれてんに行ってみようと 店の前まで来て勇気が出ない」
マイマイ「ふれてん、いかがですか?」
黒歴史製作所ムラタ「あっ、おっ」
マイマイ「確か、ご主人さま、以前に ご帰宅してくださいましたよね?」
黒歴史製作所ムラタ「あ、はい」
マイマイ「今日はうちのお店に ご帰宅してくださるんですか?」
黒歴史製作所ムラタ「あ、はい」

〇メイド喫茶
田村「それでさー、昨日の心霊番組がさ」
田村「どう見ても合成なんだよね」
月「ハハハハ、最近多いよね」
月「でも、本当に田村ちゃんって オカルトとかファンタジーが好きだよね」
田村「まあね」
月「ご帰宅かな」
マイマイ「ご主人様のご帰宅です」
マイマイ「こちらの席へどうぞ」
黒歴史製作所ムラタ「はい」
月「おかえりなさいませ、ご主人様」
黒歴史製作所ムラタ「あ、はい」
黒歴史製作所ムラタ(生誕祭のときの子だ)
月「ごめんね、田村ちゃん こちらのご主人様と兼ね合いで対応するね」
田村「了解。気にせず接客してね」
月「確か、ご主人様 生誕祭の時に来てくださいましたよね」
黒歴史製作所ムラタ「あ、はい、そうです」
黒歴史製作所ムラタ「石井くんに誘われてね」
黒歴史製作所ムラタ(覚えててくれたんだ)
月「ご主人様は何か趣味とかあるんですか?」
黒歴史製作所ムラタ「え、えっと、アニメ鑑賞とかゲームとか」
月「私もアニメ好きですよ」
黒歴史製作所ムラタ「あ、あとは読書」
月「どんな本を読むんですか?」
黒歴史製作所ムラタ「魔術の本とか」
田村「くはっー!」
月「田村ちゃん、どうしたの?」
田村「いや、何でも」
田村(小学生の時の私じゃん)

〇教室
星川陽奈「田村ちゃん、何の本読んでるの?」
田村(幼少期)「魔術の本買ってもらったの だから、読んでるんだよ」
星川陽奈「すごーい」
星川陽奈「魔法使えるようになったら教えてね」
田村(幼少期)「うん」

〇メイド喫茶
田村「いやあああああ」
月「あの冷静沈着の田村ちゃんが絶叫してる」
田村「やだやだ、思い出したくない」
田村「だって、あんなの人に見られたら 生きていけないよ」
黒歴史製作所ムラタ「人に見られたら?」
黒歴史製作所ムラタ「くはっ!」
月「今度はこっちのご主人様!?」
月「大丈夫ですか?」
黒歴史製作所ムラタ「・・・・・・」

〇教室
女子生徒「村田くん、宿題ノート回収したいんだけど」
黒歴史製作所ムラタ「あ、はい」
女子生徒「ありがとう」
黒歴史製作所ムラタ(やっぱり、倉持さん綺麗だな)
女子生徒「宿題のページを広げさせてもらうね」
女子生徒「・・・・・・」
女子生徒「ん?」
黒歴史製作所ムラタ「あ、え、えっと」
女子生徒「黒魔術、魔法陣、必殺技?」
黒歴史製作所ムラタ「えっ!?」
女子生徒「の、ノート違うみたいだよ」
黒歴史製作所ムラタ「ご、ごめんなさーい」

〇メイド喫茶
黒歴史製作所ムラタ「いやああああああああああああ」
黒歴史製作所ムラタ「誰か僕を殺してください!」
月「えっ? えっ?」
黒歴史製作所ムラタ「あわわわわわわ」
黒歴史製作所ムラタ「でも、後世に残るわけじゃないから」
田村「後世に残る?」
田村「くはっ!」

〇教室
星川陽奈「田村ちゃん、卒業文集何を書く?」
星川陽奈「私は4コマ漫画かな」
田村(幼少期)「私は詩を書こうかな」
星川陽奈「田村ちゃん、文章書くの上手いもんね」

〇空
  もうすぐ私たちは卒業
  だけど、心までは卒業しない
  いつまでも、心は繋がっている
  forever together

〇メイド喫茶
  いやあああああああああああああああ
田村「誰かああああああああ」
田村「お金渡すから誰か文集全部回収して」
田村「・・・・・・」
月「田村ちゃん」
田村「そっか」
田村「気づいちゃった」
月「急に冷静に?」
田村「文集を持っている人間を 1人ずつ消していけば良いんだ」
月「ホラー映画みたいな発想だよ」
田村「陽奈、私、ちょっと旅に出るわ」
田村「・・・・・・誰か私を 誰もいない世界に連れてって」
月「情緒不安定すぎる」
月「そんな変な旅に出ないで」
黒歴史製作所ムラタ「はっ!?」
黒歴史製作所ムラタ「旅?」

〇教室
教師「今度の修学旅行の班分けするので みなさん、グループ作ってくださーい」
「一緒に組もうぜ!」
「ねえねえ、一緒の班になろう」
黒歴史製作所ムラタ「・・・・・・」

〇メイド喫茶
田村「・・・・・・」
月「・・・・・・」
黒歴史製作所ムラタ「あ、あのー」
黒歴史製作所ムラタ「なんで、今回は無言なんですか?」
月「あ、いや、その・・・・・・」
田村「その経験はしてないから」
黒歴史製作所ムラタ「そんなぁ」
黒歴史製作所ムラタ「どっかの班に無理矢理 入れてもらった経験とかないですか?」
「・・・・・・」
黒歴史製作所ムラタ「バスの座席で隣に誰もいなかったり」
「・・・・・・」
黒歴史製作所ムラタ「1人だけ早く布団に入って 寝たふりした経験とか!」
「・・・・・・」
田村(反応しづらい)
月(重い)
月「でも、普段関わらない人たちと 接するきっかけになって 良かったじゃないですか」
月「それに、そのおかげで」
月「今日も似たような経験をした者同士 境遇を共有できたじゃないですか」
田村「確かにね」
田村「でも、黒歴史を持っているのは 自分だけじゃないって知ることができて 良かった」
黒歴史製作所ムラタ「自分も人に話して 楽になれた気がします」
月「だったら、良かったです」
月「そういった黒歴史やトラウマがあるから 人は成長できるんです」
田村「そうね」
黒歴史製作所ムラタ「はい」
月「ん?」
マイマイ「ねえねえ!」
マイマイ「ご主人様からお土産に 木刀もらったんだけど」
マイマイ「みんなで、勇者ごっこしようよ」
マイマイ「でも、そんな厨二くさいことしないか」
マイマイ「ていうか、木刀なんて誰が買うんだろ」
「いやああああああああああああ」
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  身に覚えがある      身に覚えがある

〇メイド喫茶
  次回予告
  かつての痛い黒歴史のおかげで
  過去の傷口を抉られ重症の田村
  田村がその業を一生背負って生きる姿を
  月はこれからも見守ることになるに違いない
  そんな月の前に
  憧れのルティエルの過去を知る
  オーナーが姿を見せる
  次回『ルティエルさんの過去』
月「誰にだって黒歴史やトラウマはあります」
田村「いやああああああああああ」
月「皆さんも過去に負けず頑張っていきましょう」
月「次回も、もえもえてん!」
田村「もえもえてん」

次のエピソード:第3話『ルティエルさんの過去』

コメント

  • まさか……ムラタくんだけではなく田村ちゃんまで……💦
    とてつもない自傷ダメージ回に涙とニヤニヤが止まりません😂

    ここまで解像度の高いシーンを描けるこの作者先生は、一体どんな青春期を過ごしてきたのだろうと想像して口角が上がりっぱなしなのは内緒にさせてください😇

  • どうも、再びふれてんに来店しましたピーターです。
    ライバル店から偵察しにやって来た地雷系女子エナさえも神対応でもてなす月ちゃん最高です。🥰

    田村ちゃんとムラタの黒歴史が掘り起こされたシーンは笑いました。🤣
    月光蝶である!🦋

    さて次のエピソードではルティエルさんの過去が明らかになるそうで。
    彼女の過去も気になりますね、楽しみにしてます!
    もえもえてん!

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