コンカフェ嬢の流儀1.5〜異世界から、もえもえてん〜

ぽんたろう

第8話『街に行こう』(脚本)

コンカフェ嬢の流儀1.5〜異世界から、もえもえてん〜

ぽんたろう

今すぐ読む

コンカフェ嬢の流儀1.5〜異世界から、もえもえてん〜
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室
田村「最近、お店は大丈夫なの?」
月「うん」
田村「私も異世界見てみたいな」
月「私も興味あるから 一緒に行ってみようよ」
田村「えっ? いいの?」
月「フレンさんにお願いしてみるよ」

〇メイド喫茶
月「というわけなんですけど、どうですか?」
フレン「んー、観光ですか」
フレン「ちょっとリスクが・・・・・・」
田村「ダメですか?」
フレン「あ、いや、リスクっていうのは 私の問題なので」
月(リスクってなんだろ?)
フレン「そうですね」
フレン「分かりました お2人だけだと危ないので 私が案内します」
「ありがとうございます」

〇闇の要塞
田村「フレンさん、その服、めっちゃ可愛いです」
月「すごく似合ってます」
フレン「ありがとうございます 一応、こちらの服に合わせました」
田村「それにしても・・・・・・」
田村「本当に魔王の城なんだ。絵に描いたような邪悪な雰囲気が漂ってる。これ見れただけでもここに来た甲斐があったよ」
フレン(タムーさん、凄い早口)
月「こっちの方が コンセプトカフェっぽいよね」
田村「魔王城コンセプトって サービスはどうなるんだろ」
月「やっぱり、怖い感じなのかな」
フレン「ハハハ 意外とアットホームですよ」
月「そうなんですね! フレンさん詳しい!」
田村(アットホーム? フレンさんが何でそんなこと知ってるんだろ)

〇メイド喫茶
あみーな「お店は平日だから暇だろうし みんな楽しんできてね」
ガチ恋番長イワッチ「こんにちは!」
あみーな「おかえりなさい イワッチさん」
ガチ恋番長イワッチ「あれ、月ちゃんは?」
あみーな「今、ちょっと出かけてます」
ガチ恋番長イワッチ「そっか、またちょっとしたら来るね」
ガチ恋番長イワッチ「2人一緒にキャスドリ入れたいからさ」
あみーな「はーい」

〇闇の要塞
ガチ恋番長イワッチ「ん? ここは?」

〇ヨーロッパの街並み
兵士「この者、下着ドロを働いた不届きな者なり」
兵士「よって、市中を引き回す」
ガチ恋囚人ロッキュ「これ、毎日やってますよね? 下着ドロに厳しすぎません?」
兵士「うるせえ! 次、口答えしたら島流しにするぞ!」
ガチ恋囚人ロッキュ「すみません」
月「賑やかなところですね」
田村「本当だね」
田村「・・・・・・」
フレン「タムーさん?」
田村「それにしてもこの可愛い外観の建物凄いんだけど。本当にファンタジーの世界なの? あちこち歩いてる人も不思議な服装してるし」
田村「ねえねえ陽奈! あっちにエルフさんいるよ! 話しかけていいかな? うわぁぁあっちに魔法の書物が売ってるみたい!」
フレン「タムーさん、凄い早口になってません?」
月「田村ちゃんは ファンタジーなお話が大好きで その話になると早口になっちゃうんです」
月「ファンタジーの本を読み漁って 本の虫なんですよ」
フレン「クールそうなのに意外な一面」
月「小学生の時は一緒に傘の先で 魔法陣描いたりしました」
月「あと神社めぐりとかもして 一緒に迷って帰れなくなったこともあります」
田村「陽奈、そんな黒歴史話さないでよ」
田村「私が方向音痴だっていうのもバレたじゃない」
月「ごめん、つい」
フレン「ハハハハ 楽しそう」
フレン「お2人、とっても仲良しなんですね」
月「はい ずっと仲良しです」
田村「うん」
フレン「ところで、月さんは コンカフェの制服なんですね」
月「店長からお店のチラシ配りもしてきてって 言われましたから」
フレン「さすがに魔王城だと みんな怖がって来ないと思います」
月「それは困りますね せっかくチラシ持ってきたのに」
田村「ねえねえ、それより、観光しようよ」
月「うん!」
ガチ恋囚人ロッキュ「今のは金髪ちゃん」
ガチ恋囚人ロッキュ「まさか、オデに会いに来てくれたのかな」
ガチ恋囚人ロッキュ「あと隣にいた子も可愛かったな」
兵士「さっさと歩け!」
ガチ恋囚人ロッキュ「・・・・・・」

〇薬屋
フレン「ここは錬金術に使う薬や素材を売ってます」
田村「この独特な匂いは何? 怪しげな試験管に明らかに毒々しい色の液体が入ってるし! これ、日本円で買えるかな!?」
フレン「ちょっと危ないので やめといた方が良いです」
フレン「下手したらお家が吹っ飛びます」

〇古書店
フレン「ここは魔導書や知識の本があります」
田村「はああ、私、今ならこの本たちに埋もれて脱出できなくなっても本望だわ。この店中の本全部買い占めたいぐらいだよ」
フレン「普通の本なら1冊ぐらい買ってあげますよ」
田村「本当ですか!?」
フレン「はい」
月「ちなみに、普通じゃない本って どんなやつですか?」
フレン「町内ぐらいなら吹っ飛びます」

〇ヨーロッパの街並み
ガチ恋番長イワッチ「月ちゃんたちの足あとと臭いを辿って ここまで来ちゃったけど ここは異世界?」
兵士「あの下着ドロに逃げられてしまった 一体どこに行ったんだ?」
兵士「お前は!?」
ガチ恋番長イワッチ「ん?」

〇桜の見える丘
月「すごい綺麗な景色ですね」
フレン「ですよねー、ここ有名なんですよ」
月「凄いよね? 田村ちゃん」
フレン「あれ?」
月「あれ? 田村ちゃんがいません」
フレン「本当だ、大変」
月「どうしよう」
月「田村ちゃん、昔から何かに夢中になると 周りが見えなくなることがあるんです」
フレン「すぐに探しましょう」
フレン「今、魔法でタムーさんを探してみます」
月「お願いします!」
フレン(本当はあまり使いたくないけど 仕方ないよね)

〇城門沿い
田村「凄い城壁だ! こうして街を守ってるんだね。こうやって限られた土地でやりくりしてるんだろうけど人口増加したらどうなるんだろ」
田村「・・・・・・」
田村「あれ? 2人ともいない?」
田村「どうしよう 景色を見るのに夢中になり過ぎて はぐれちゃった」
田村「とりあえず、合流しないと」
ガチ恋囚人ロッキュ「見つけた」

〇荒廃した市街地
田村「変なところに来ちゃった」
チンピラA「へへへへ、かわい子ちゃん」
チンピラA「こんなところに迷い込んじゃったか」
田村「あ、いえ、すぐに退散するんで お構いなく」
田村(ここはヤバいから早く逃げないと)
チンピラB「逃げられないぜ」
田村「塞がれた」
田村「陽奈ぁぁ」

〇体育館の裏
いじめっ子A「お前、いつも本ばかり読んでて 根暗で気持ち悪いんだよ」
いじめっ子B「いつもボソボソ言ってて 何も聞こえねえしさ」
田村(幼少期)「だ、だって」
田村(幼少期)「いたい」
いじめっ子B「そして、すぐ泣くしさ」
いじめっ子A「本当いい気味だ」
いじめっ子B「えっ?」
いじめっ子A「な、なんだ!? ぶん投げられた?」
月(幼少期)「田村ちゃんをいじめるなんて許さない!」
田村(幼少期)「陽奈ちゃん」
月(幼少期)「男の子なのに 女の子いじめて恥ずかしくないの?」
いじめっ子A「うるせえ! お前には関係ないだろ!」
月(幼少期)「関係あるよ! だって、友達だもん!」
いじめっ子A「お前もこいつみたいに、ぶってやる!」
いじめっ子A「えっ?」
月(幼少期)「絶対許さないから!」
月(幼少期)「ひいおじいちゃん直伝の・・・・・・」
月(幼少期)「発勁(はっけい)!」
田村(幼少期)「陽奈ちゃん、強い」
月(幼少期)「田村ちゃん、もう大丈夫だよ」
田村(幼少期)「ありがとう、陽奈ちゃん」
月(幼少期)「一緒に帰ろう」
田村(幼少期)「うん」

〇荒廃した市街地
チンピラA「ぐへへへ」
チンピラB「楽しいことしようや」
田村「陽奈ちゃん」
チンピラA「なんだ、この煙幕は!?」
チンピラB「前が見えない!」
田村「もしかして、陽奈!?」
ガチ恋囚人ロッキュ「オデだよ」
田村「・・・・・・」
田村「キャーーー」
ガチ恋囚人ロッキュ「一応、オデ、君を助けたんだけど」
田村「あ、そっか」
田村「あ、ありがとうございます」
ガチ恋囚人ロッキュ「いや、いいんだ」
ガチ恋囚人ロッキュ「その代わり オデのお嫁さんになってくれればさ」
田村「いやーー 近寄らないで」
ガチ恋囚人ロッキュ「へへへ そんな恥ずかしがらないでよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「まずは手を繋いでデートから始めよう」
田村「陽奈あああ」
ガチ恋囚人ロッキュ「なんだ!?」
ガチ恋囚人ロッキュ「1チャージ1時間500円 1ドリンク500円から!?」
月「田村ちゃんをいじめる人は 例えご主人様でも許しません!」
田村「陽奈!」
フレン「月さん、安心してください その下着ドロはお店に来たとき 何も注文せずに帰った冷やかしです」
月「なら、遠慮する必要はありませんね」
ガチ恋囚人ロッキュ「ま、待って」
ガチ恋囚人ロッキュ「俺、この子を助けたんだよ」
月「今、襲おうとしてました そして、泣かせました」
ガチ恋囚人ロッキュ「いや、手を繋ごうと思って」
月「田村ちゃんと手を繋いでいいのは 私だけです!」
田村「陽奈」
月「田村ちゃんは安全なところへ避難してね」
田村「うん」
月「では、いきますよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「ま、まって!」
ガチ恋囚人ロッキュ「そんなぁぁ」
月「これでしばらく立てませんね」
田村「陽菜ぁぁ、ありがとう」
月「田村ちゃん、無事で良かった」
田村「陽奈のお陰だよ」
田村「でも、陽奈なら 絶対助けに来てくれるって信じてた」
月「当然だよ」
フレン「良かったですね」
月「じゃあ、帰りましょう」
田村「うん」
フレン「タムーさんが見つかったのは嬉しいけど」
フレン「魔法使っちゃったから 私も見つかっちゃったよね」

〇荒廃した市街地
兵士「お前ら、しばらくの間、牢屋だからな」
「はい」
兵士「あれ? お前? またいつの間に脱走したんだ?」
兵士「さっき、牢屋にぶちこんだろ」
ガチ恋囚人ロッキュ「また? 牢屋?」

〇メイド喫茶
あみーな「とりあえず、タムーちゃんが 無事で良かったね」
月「はい、怪我もなく お土産も持って帰りました」
フレン「この度はご迷惑おかけして すみませんでした」
月「フレンさんが謝る必要ありませんよ だって、私たちがお願いしたんですから」
あみーな「そうだよ」
フレン「ありがとうございます」
フレン「今回の件みたいなことにならないように 隠していたことをお話しします」
あみーな「何かな」
フレン「・・・・・・私の正体は」

〇魔界
魔王「ようやく見つけたぞ」
魔王「我が娘フレンよ」

〇牢獄
「・・・・・・」
兵士「囚人がダブった?」
  この後、月たちの話を聞いた
  イシーの尽力により
  イワッチは無事に解放された

〇メイド喫茶
  次回予告
  魔の手から田村を
  無事救い出すことができた月
  しかし、彼女たちの前に
  最大の危機が訪れる
  次回『魔王来店』
月「出そうと思えば、いつでも出せます」
月「次回も、もえもえてん」

次のエピソード:第9話『魔王来店』

成分キーワード

ページTOPへ