〇牢獄
ガチ恋囚人ロッキュ「絶対に脱獄してやるぜ」
ガチ恋囚人ロッキュ「そして、あの子に会いに行くんだ」

〇メイド喫茶
ルティエル「フレンちゃんが異世界の人だったなんて」
ルティエル「『フレン』って ずっと源氏名だと思ってた」
月「可愛い名前で凄いですよね」
フレン「そ、そんなことないですよ」
ルティエル「ところで、どうしてフレンちゃんは 日本にやってきたの？」
フレン「・・・・・・逃げるためです」
月「何からです？」
フレン「えっと、、、」
月「言いたくなければ言わなくてもいいですよ」
フレン「ありがとうございます」
フレン「誰か来たみたい」
月「また、隠れちゃった」
ルティエル「本当に人見知りだね」
ガチ恋囚人ロッキュ「たのもー」
月「イワッチさん!?」
ガチ恋囚人ロッキュ「イワッチ？」
ガチ恋囚人ロッキュ「オデの名前は『ロッキュ』だよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「それよりもサイトーちゃんを出してくれ」
月「サイトーちゃん？」
ガチ恋囚人ロッキュ「って、ここどこ!?」
ガチ恋囚人ロッキュ「魔王城じゃないの!?」
月「コンカフェ『ふれてん魔王城支店』です」
ガチ恋囚人ロッキュ「コンカフェ？」
月「楽しいところですよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「それよりも、サイトーちゃんを出してくれ」
ルティエル「現在、魔王さんたちは行方不明なんですよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「そんなぁ、せっかく脱獄してきたのに」
月「脱獄？　もしかして悪い人ですか!?」
ルティエル「た、たいへん」
ガチ恋囚人ロッキュ「安心してよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「オデは野蛮なことはしてない」
ガチ恋囚人ロッキュ「ただの下着ドロだから」
「なーんだ、ただの下着ドロなんですね」
ルティエル「なら、あんしん、、、」
ルティエル「そんなわけないじゃないですか！」
ルティエル「女の敵」
月「ルティエルさんが珍しく怒ってる」
ガチ恋囚人ロッキュ「ち、ちがうんだ！」
ガチ恋囚人ロッキュ「これには深い理由があって」

〇闇の要塞
ガチ恋囚人ロッキュ「今日は魔王城に忍び込んで お宝をたくさん盗んでやるぜ」

〇要塞の廊下
ガチ恋囚人ロッキュ「ふふふ　 さすが、オデだ。あっさり入れた」
ガチ恋囚人ロッキュ「この調子ならたくさん盗めそうだ」
ガチ恋囚人ロッキュ「おっ、誰か部屋から出てくる 隠れないと」
魔王四天王サイトー「ふふふーん♪」
魔王四天王サイトー「さーて、魔王様のところに 日報を届けに行こう」
ガチ恋囚人ロッキュ「今のは確か 魔王四天王の１人サイトー」
ガチ恋囚人ロッキュ「生で見ると可愛いな」
ガチ恋囚人ロッキュ「いや、違う そんなことよりお宝だ」
ガチ恋囚人ロッキュ「幹部の部屋なら お宝がたくさんありそうだ」

〇西洋風の部屋
ガチ恋囚人ロッキュ「ここがサイトーの部屋か」
ガチ恋囚人ロッキュ「良い匂いするなぁ」
ガチ恋囚人ロッキュ「さて、物色するか」
ガチ恋囚人ロッキュ「ほうーなかなか」
ガチ恋囚人ロッキュ「こ、これは」
ガチ恋囚人ロッキュ「下着じゃないか」
「さーて、日報報告も終わったし ご飯にしよう」
ガチ恋囚人ロッキュ「やばっ！」
魔王四天王サイトー「あなた、誰!?」
ガチ恋囚人ロッキュ「しまった！」
魔王四天王サイトー「その手に持ってるのは、私の下着!?」
ガチ恋囚人ロッキュ「ち、違うんだ！」
ガチ恋囚人ロッキュ「オデはただ金目のものを 盗みに来ただけなんだ」
魔王四天王サイトー「どっちにしろ、ダメですよ！」
ガチ恋囚人ロッキュ「仕方ない」
魔王四天王サイトー「何それ!?」
魔王四天王サイトー「ゴホッゴホッ！」
魔王四天王サイトー「あ、逃げられちゃった」

〇闇の要塞
ガチ恋囚人ロッキュ「何とか逃げ切れた」
ガチ恋囚人ロッキュ「戦利品はこれだけか」
ガチ恋囚人ロッキュ「でも、良い匂いする」
ガチ恋囚人ロッキュ「また会いたいな」

〇メイド喫茶
「・・・・・・」
ルティエル「ただの変態じゃん」
ガチ恋囚人ロッキュ「あれから、オデは サイトーちゃんに恋して 彼女の囚人になっちゃったのかもしれない」
月「ちょっと何言ってるか分かりません」
ガチ恋囚人ロッキュ「またサイトーちゃんに会いたいんだ」
ルティエル「これは立派なストーカー」
月「・・・・・・」
ルティエル「ちょっと失礼」
月「はい」
月「魔王さんの手下さんの下着を盗んで 捕まったんですか？」
ガチ恋囚人ロッキュ「ああ」

〇ヨーロッパの街並み
ガチ恋囚人ロッキュ「サイトーちゃんに会いたいな」
？？？「見つけた」
ガチ恋囚人ロッキュ「誰!?」
？？？「私ですよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「サイトーちゃん!?」
ガチ恋囚人ロッキュ「まさか、オデに会いに来てくれたの？」
サイトー「そうですよ」
サイトー「探したんですよ」
ガチ恋囚人ロッキュ「オデももう一度会いたかったんだ」
ガチ恋囚人ロッキュ「もしかして、オデのこと好きなの？」
サイトー「・・・・・・」
ガチ恋囚人ロッキュ「黙んないでもらえます？」
サイトー「じゃあ、行きましょうか」
ガチ恋囚人ロッキュ「どこに？」
サイトー「いいところです」
ガチ恋囚人ロッキュ「いいところ？　結婚式場かな」
サイトー「じゃあ、手出してください」
ガチ恋囚人ロッキュ「もしかして、手を繋いでくれるの？」
ガチ恋囚人ロッキュ「えっ!?」
サイトー「兵士さーん、こちらでーす」
兵士「下着ドロらしいな？」
ガチ恋囚人ロッキュ「はい」
ガチ恋囚人ロッキュ「でも、この人、魔王の手下ですよ」
兵士「うるせえ！　そんなことはどうでもいい！ この下着ドロの極悪人が！」
ガチ恋囚人ロッキュ「魔王の手下より下着ドロに厳しい」
兵士「来てもらうぞ」
ガチ恋囚人ロッキュ「はい」
サイトー「ちゃんと罪は償ってくださいね」
ガチ恋囚人ロッキュ「サイトーちゃーん」

〇メイド喫茶
ガチ恋囚人ロッキュ「オデはただサイトーちゃんに一目惚れして 偶然下着を盗んでしまっただけなんだ！」
ガチ恋囚人ロッキュ「今度、サイトーちゃんに会ったら 絶対告白するんだ！」
月「まったく反省してない」
月「女の子の下着を盗むなんて言語道断です」
月「人が嫌がることをするなんて」
月「めっ！　ですよ！」
ガチ恋囚人ロッキュ「叱られたはずなのに、何なんだ」
ガチ恋囚人ロッキュ「心が浄化されていく」
ガチ恋囚人ロッキュ「・・・・・・」

〇裁きの門
天使様「なんで、地獄なのに こんなにアゲアゲな感じなの？」
天使様「目がチカチカする」
ガチ恋囚人ロッキュ「ここは!?」
天使様「私には分かる」
天使様「変な奴が来やがった」
ガチ恋囚人ロッキュ「あのー、あなたは？」
天使様「・・・・・・」
ガチ恋囚人ロッキュ「あのー、無言怖いんですけど」
天使様「・・・・・・」
ガチ恋囚人ロッキュ「なんか言ってください」
天使様「これで、良し！」

〇メイド喫茶
ガチ恋囚人ロッキュ「今のは何だったんだ!?」
月「どうかしました？」
ガチ恋囚人ロッキュ「いや、何でもない」
ガチ恋囚人ロッキュ「君の言う通り 人が嫌がることはしちゃいけないね」
月「気付いてもらえて良かったです」
ガチ恋囚人ロッキュ「それで、なんだけど」
月「何ですか？」
ガチ恋囚人ロッキュ「オデ、君のことが・・・・・・」
ルティエル「イシーさん！　こちらです！」
ガチ恋囚人ロッキュ「えっ？」
成金貴族イシー「私はタダのお金持ち貴族ではない」
成金貴族イシー「国の秩序を担う役目も 金で買っているのだ」
成金貴族イシー「貴様は下着ドロで 服役２週間の凶悪犯だな」
月「意外と軽い」
成金貴族イシー「そして、この神聖な店に侵入するとは 不届き千万！」
成金貴族イシー「ひっ捕えろ！」
兵士「下着ドロの極悪人が！ さっさと、こっちへ来い！」
月「下着ドロさんには、やたら厳しい」
ガチ恋囚人ロッキュ「待ってください！　 その前に少しだけ時間をください」
兵士「少しだけだぞ！」
ガチ恋囚人ロッキュ「どうも」
ガチ恋囚人ロッキュ「金髪ちゃん　お世話になりました」
ガチ恋囚人ロッキュ「これを期に、盗人からも足を洗うよ」
月「なら、良かったです」
ガチ恋囚人ロッキュ「うん」
月「罪を償ったら、また来てくださいね」
ガチ恋囚人ロッキュ「ありがとう」
兵士「ほら、時間だ！　下着ドロ！ 少しでも遅れたら、島流しだからな！」
月「どこの世界も大変なんだ」
ルティエル「でも、良かったぁ」
ルティエル「月ちゃんが何もされてなくて」
月「イシーさんを 呼びに行ってくださったんですね」
ルティエル「ええ」
ルティエル「もしも、月ちゃんに変なことをしていたら」
ルティエル「私が◯していたわ」
月「こわっ」

〇魔界
　　魔王城（仮）
魔王四天王サイトー「どうやら何者かが我が魔王城に 良からぬ店舗を構えているようです」
魔王「ほう」
魔王「この魔王の居城と知っての狼藉だったか」
魔王「面白い」
魔王「我が四天王の１人サイトーよ」
魔王四天王サイトー「四天王は私１人しかいませんけどね」
魔王「そんなことはいいから お前が偵察に行ってこい」
魔王「あわよくば、我が城を奪還するのだ」
魔王四天王サイトー「りょーかいでーす」
魔王「人間どもよ、魔王の恐ろしさを知るがよい」

〇メイド喫茶
　　次回予告
　　１人の迷える囚人を
　　救い出すことに成功した月
　　しかし、安心したのも束の間
　　魔王の魔の手が迫る！
　　次回『魔王の手下来襲！』
ルティエル「月ちゃんに変なことをした人がいたら」
ルティエル「私が◯しちゃいますからね」
ルティエル「次回も、もえもえてん」