コンカフェ嬢の流儀1.5〜異世界から、もえもえてん〜

ぽんたろう

第1話『ふれてん異世界移転』(脚本)

コンカフェ嬢の流儀1.5〜異世界から、もえもえてん〜

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〇メイド喫茶
月「今日も楽しく頑張りましょう」
あみーな「そうだね」
  これは月の生誕祭から
  1ヶ月後ぐらいのお話
「おかえりなさいませ」
妖精さん(本物)「あ、あのー」
「ん?」
「えっーーーー!?」
月「お帰りなさいませ お嬢様?」
あみーな「月ちゃん落ち着いて! 生物かも怪しいよ」
妖精さん(本物)「立派な生物じゃい!」
妖精さん(本物)「じゃなくて、お話がございまして」
月「はい」
妖精さん(本物)「この度は本当に申し訳ございません」
月「急に謝罪されても何が何だか」
あみーな「うん 状況がジェットコースター過ぎて 何が何やら分からないよ」
月「というより、以前お会いしましたよね」
  ※1作目6話参照
妖精さん(本物)「あ、うん」
月「たしか、虫」
妖精さん(本物)「虫ちゃうわ!」
月「やっぱり」
あみーな「月ちゃんが キッチンで見た妖精さんは 実在したんだ」
妖精さん(本物)「じゃなくて」
あみーな「それより、なぜ謝罪を?」
妖精さん(本物)「一緒にお外に出てもらっていいですか?」
月「はい」

〇広い厨房
フレン「あれー? 妖精いなくなっちゃった」
フレン「でも、この感じ、まさか・・・・・・?」

〇闇の要塞
月「ここ、どこー?」
妖精さん(本物)「異世界でございます」
あみーな「何で急にここへ?」
妖精さん(本物)「えっと、それはですね」
妖精さん(本物)「かくかくしかじか」
妖精さん(本物)「というわけで、異世界と繋げちゃいました」
月「それで、妖精さんの婚活は 上手くいきそうなんですか?」
妖精さん(本物)「問題は、そっちちゃうやろ!」
妖精さん(本物)「異世界と繋がったんやぞ!」
月「あ、すみません」
妖精さん(本物)「まったく! 事の重大さ分かってるのかしら」
あみーな「妖精さんが原因のような・・・・・・」
妖精さん(本物)「ぴゅー♪」
月「誤魔化した」
妖精さん(本物)「と、とりあえず中へ」

〇メイド喫茶
月「状況は何となく分かりました」
あみーな「私たちも異世界から帰れないってこと?」
妖精さん(本物)「それは大丈夫」
妖精さん(本物)「このドアは”元の世界”とも繋がってるから 元の世界の人間は自由に出入りできるわ」
月「良かった」
妖精さん(本物)「だけど、一つ問題があって」
月「何ですか?」
妖精さん(本物)「異世界側からも入れちゃうって事」
「・・・・・・」
月「ということは 異世界のご主人様たちが ご帰宅されるということですね」
妖精さん(本物)「まあ、そういうことね」
月「もっと色々なご主人様に お会いできるということじゃないですか」
あみーな「お店の売り上げもアップだね」
妖精さん(本物)「ポジティブ過ぎん!?」
妖精さん(本物)「普通嫌やろ」
月「楽しそう」
あみーな「ちなみに、元には戻せないの?」
妖精さん(本物)「戻したいのは、山々なんだけど 魔力使い切っちゃって 回復するまで戻せないんだよね」
あみーな「んー、じゃあ、仕方ないか」
月「それまで頑張りましょう」
妖精さん(本物)「あんたら、危機感 どこに置き忘れてきたん?」
妖精さん(本物)「あとね」
妖精さん(本物)「他にも問題が一つあって・・・・・・」
月「何ですか?」
妖精さん(本物)「さり気なく、これが1番重要でね」
妖精さん(本物)「誰か来た!」
月「あれー? 妖精さーん?」

〇広い厨房
妖精さん(本物)「フレンじゃん」
フレン「妖精、あなた一体どこ行ってたの!」
妖精さん(本物)「ごめん、フレン」
妖精さん(本物)「色々訳あってね」
フレン「何?」
妖精さん(本物)「いや、まずはそれよりも」

〇メイド喫茶
ミソラ「ここか! 魔王の城は!?」
「魔王の城!?」

〇広い厨房
フレン「このおバカ!」
妖精さん(本物)「だって仕方ないじゃない! 久しぶりに魔法使ったんだもん!」
フレン「だからといって 魔王の城と繋げてどうすんの!」
妖精さん(本物)「てへぺろ」
フレン「こいつぅぅ、殴りてえぇぇ」

〇メイド喫茶
ミソラ「さあ、まお、、、」
ミソラ「、、う?」
ミソラ「ちょっと失礼」
月「はい」
あみーな「あの人、”魔王の城”って言ったよね?」
月「はい」

〇闇の要塞
ミソラ「あれーー? 間違いないよね?」

〇メイド喫茶
月「あの人、エルフですよね?」
あみーな「うん、多分ね」
月「私、初めて見ました!」
あみーな「大抵の人が初めてだと思うよ」
ミソラ「どういうこと?」
月「どうやら、異世界にあるうちのお店と お城が繋がっちゃったみたいなんですよ」
あみーな「やっぱり、向こうの人も驚くよね」
ミソラ「はあああ!?」
ミソラ「異世界!?」
ミソラ「じゃあ、魔王はどこよ?」
月「さあ、どこなんでしょうか」
あみーな「やっぱり、ここは魔王の城なんだ」
ミソラ「魔王の気配は何も感じないし 本当にいないみたいね」
ミソラ「はあああ せっかく苦労して ここまで来たのにさ」
ミソラ「とんだ無駄足だったわ」
ミソラ「帰ろう」
月「あのー、良かったら お茶して行きませんか?」
ミソラ「・・・・・・」
ミソラ「どんなお店なの?」
あみーな「コンカフェって言って 簡単に言えば喫茶店みたいなものです」
ミソラ「その雰囲気からして あなた達、本当に異世界人っぽいね」
ミソラ「これも何かの縁だし面白そうだから ちょっとだけ休ませてもらうよ」
月「ありがとうございます」
ミソラ「ちなみに、お金これでいいかしら?」
ミソラ「銀貨よ」
ミソラ「ダメだったら、何か現物で出すけど」
あみーな「銀貨で大丈夫ですよ」
あみーな(銀の価格が大体1グラム150円として あの硬貨が10グラムとすれば 銀貨一枚当たり大体1500円)
あみーな(今日は試しに、それでお会計してみよ)
ミソラ「それで、何がオススメ?」
ミソラ「言っとくけど、私、味にはうるさいからね」
ミソラ「あなた達、人間と違って 私は長生きだから その分経験値豊富だからさ」
あみーな(年齢マウント取ってきたぁ)
月「はじめにドリンクなんていかがですか?」
ミソラ「ドリンクねー」
ミソラ「お茶か水?」
月「コーラなんてどうでしょう」
ミソラ「”こーら”?」
ミソラ「聞いたことないわね じゃあ、それで」
月「かしこまりました」
月「あとオムライスもいかがですか?」
ミソラ「じゃあ、それも」
月「かしこまりました」
月「少々お待ちください」
あみーな「ところで、お嬢様は どうして魔王さんに会い来たんですか?」
ミソラ「んー、魔王退治かな 最近魔王が活動的だって聞いてね」
ミソラ「すっごい瞬殺魔法覚えたから 一発ぶつけてやろうと思ってね」
あみーな「そうだったんですね すごーい」
あみーな(魔王さん、命拾いしたね)

〇広い厨房
月「あっ、妖精さん、ここにいたんですね」
妖精さん(本物)「ごめん、いつもの癖で キッチンに隠れちゃった」
月「いいんですよ」
月「フレンさん コーラお願いします」
月「あとオムライス」
フレン「はーい すぐに用意しますね」
フレン「ところで、異世界と繋がっちゃいましたけど」
フレン「大丈夫そうですか?」
月「エルフさんに会えて、楽しいです」
妖精さん(本物)「ポジティブね フレンも見習った方がいいよ」
フレン「お前は黙ってろ 次変なこと言ったら殺虫剤かけるぞ」
「ひいいい」
月「ところで、フレンさんは妖精さんと お知り合いなんですか?」
月「仲良さそうですけど」
フレン「ええ、まあ」
フレン「このことについては、 おいおいお話しできればなと・・・・・・」
月「そうなんですね」
フレン「とりあえず、どうぞ」
フレン「オムライスは出来次第、お知らせしますね」
月「ありがとうございます」
妖精さん(本物)「三途の川の向こうで 手を振る先祖見えたわ」
フレン「お前は一度三途の川を泳いでこい」
フレン「でも、さすが、月さん、勘が鋭い」
妖精さん(本物)「ちゃんと後で話さないとね」

〇メイド喫茶
ミソラ「エルフの森を出て たくさん旅してきたわけなの」
あみーな「そうなんですね」
月「お待たせしました」
月「どうぞ」
ミソラ「じゃあ、いただくわね」
月「いかがでした?」
ミソラ「なんじゃ、こりゃあああ」
ミソラ「シュワシュワする不思議な感覚 そして、爽快な喉越し」
ミソラ「口に残る爽やかであり独特な後味と甘み」
ミソラ「美味すぎる」
ミソラ「今までで飲んだもの(主に水)の中で 1番美味しいわ!」
月「それなら、良かったです」
月「オムライスも出来たみたいですね」
月「お待たせしました」
ミソラ「これがオムライス? 変わった形してるわね」
月「はい」
ミソラ「言っとくけど、私、味にはうるさいわよ」
ミソラ「今までたくさんのドングリとか栗、くるみを 食べてきたからね」
あみーな「リスと暮らしてるんですか?」
ミソラ「んー、森の生き物たちと暮らしてるわ」
あみーな「さすがエルフ」
ミソラ「とりあえず、いただくわ」
月「あ、その前に、おまじないをしましょう」
ミソラ「おまじないって何??」
月「美味しくなるおまじないです」
ミソラ「どういうこと? そんなおまじないが存在するの?」
あみーな「凄い混乱してる」
月「では、いきますよ ご一緒に」
月「おいしくなーれ🎵」
月「もえもえてん🎵」
ミソラ「もえもえてん??」
月「では、どうぞ」
ミソラ「あ、うん」
ミソラ「うまっーーーー」
ミソラ「何じゃこりゃあ! 全く食べたことがない味」
ミソラ「半分ドロドロの卵の中に よく分からん血のように赤い穀物と 死んだ動物の肉や刻んだ野菜が調和している」
あみーな「言い方だけだと凄いグロテスクに聞こえる」
ミソラ「こんな美味しいもの森にはなかったわ」
あみーな「まあ、森にはないよね」
ミソラ「211年も生きてきて こんな美味しい飲み物と食べ物を 食べたのは初めてよ」
月「それなら、良かったです」
ミソラ「私の負けよ」
あみーな「別に勝負はしてないですよね」
ミソラ「いろいろ言ってごめんなさい」
月「とんでもないです」
月「喜んでもらえたら嬉しいです」
ミソラ「また来るわね」
ミソラ「おいくら?」
あみーな「銀貨2枚です」
ミソラ「良心的ね」
あみーな「ありがとうございます」
ミソラ「じゃあね」
「またのご帰宅をお待ちしております」
月「大変でしたけど、楽しかったです」
あみーな「そうだね」
月「この世界でも 上手くやっていける気がします」
あみーな「うん」
フレン「あ、あの、お二人にお話があるんです」
あみーな「フレンちゃん?」
月「何ですか?」

〇メイド喫茶
  次回予告
  店が異世界転移してしまったが
  初日を無事に乗り切ることに成功
  しかし、そんな月たちは
  新たな危機に直面する!
  果たして、月たちはその危機を
  乗り越えることができるのか!?
  次回『成金野郎イシー来店』
月「みなさんも異世界転移しないように 気を付けてくださいね」
月「次回も、もえもえてん!」
月「なんか、懐かしい」

次のエピソード:第2話『成金野郎イシー来店』

コメント

  • ふれてんが異世界転生してて驚いてます💦
    多分ふれてんの方より動じてます🫨🫨🫨
    新たなご主人様と出会いを楽しみにしている月さんと、異世界の通貨でも商売はできると即応するあみーなさんに草しか生えません✨🥳🥳🥳✨
    異世界のクセのありそうなご主様をどう懐柔していくかが楽しみです🥹😉😆

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