乙女の怒り♡

ピーター

黒い雪女 〜マフユ再び〜(脚本)

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〇おしゃれな食堂
タダシ「・・・・・・・・・・・・」
コウイチ「おーい」
タダシ「・・・・・・・・・・・・」
コウイチ「おい、タダシ!」
タダシ「うわっ!」
コウイチ「前が空いたから行ってくれ。後ろに並んでる人の気持ち考えろよ」
タダシ「ご、ごめん・・・・・・」
コウイチ(この間から何か変なんだよな)
コウイチ(昨日の練習試合も・・・・・・)

〇サッカー場
サスケ(よし、ここでタダシにパス!)
サスケ(ゴールを決めてくれよ・・・・・・!)
タダシ(ボールが来た!)
タダシ(この位置ならば、入る!)
タダシ「やった!」

〇カラフル
エンゼルシープ「ナイスシュート!」
エンゼルシープ「タダシ君、かっこいい!」
エンゼルシープ「あたし、タダシ君の事・・・・・・好きになっちゃうかも・・・・・・」

〇サッカー場
サスケ(いつもより上機嫌だな)
サスケ(僕の知ってるタダシじゃない気がする・・・・・・)
モンド(俺もあいつに負けないよう、特訓しなきゃな)
モンド(放課後のトレーニング増やそう)

〇おしゃれな食堂
コウイチ「なあ、お前何か嬉しい事でもあったのか?」
タダシ「いや・・・・・・」
コウイチ「嘘だな。目が泳いでる」
タダシ「本当に何も無かったって」
コウイチ「顔が赤いぞ」
タダシ「えっ」
コウイチ「顔に出やすいんだよ、お前は」
コウイチ「何があったのか話してみろよ」
タダシ「笑わないと約束してくれる?」
コウイチ「勿論」
タダシ「俺、魔法少女の事が・・・・・・」
タダシ「好きに・・・・・・なったんだ」
コウイチ「・・・・・・・・・・・・」
タダシ「・・・・・・可笑しいかな?」
コウイチ「可笑しいとは思わねえけど」
コウイチ「ネットで噂になってる魔法少女だろ? 犯罪者を改心させるっていう」
タダシ「うん」
コウイチ「俺個人としての意見だ」
コウイチ「犯罪者を取り締まるのは警察の仕事」
コウイチ「魔法少女とて一般人だろう? 出しゃばるのは良くないな」
タダシ「・・・・・・・・・・・・」
コウイチ「お前の恋を否定する訳じゃないが・・・・・・」
コウイチ「正義を振りかざす魔法少女に向かって好きです、って告白出来るか?」
タダシ「うーん・・・・・・」
タダシ(告白する勇気が無いな・・・・・・)
コウイチ「今、動画サイトで私人逮捕ってのが流行ってるが・・・・・・」
コウイチ「似た様なもんだろ。魔法少女と」

〇駅のホーム
盗撮犯(今日のターゲットはこの娘にしよう)
盗撮犯(何色のパンツ履いてるかなぁ・・・・・・)
盗撮犯(では早速、撮らせて頂きまーす)
「動くな!」
盗撮犯「げっ・・・・・・!!」
私人逮捕系配信者A「そのバッグで、スカートの中を撮っただろ!」
私人逮捕系配信者B「映像に残ってるからな。観念しろ!」
盗撮犯「くっ・・・・・・!!」
私人逮捕系配信者A「逃げるな!」
盗撮犯「ぐぇっ・・・・・・!」
盗撮犯(身動きが取れない・・・・・・)
盗撮犯(この男、凄い腕力だ・・・・・・!)
私人逮捕系配信者A「そのバッグを渡せ。早く!」
盗撮犯「何もしてない、何もしてない・・・・・・!」
私人逮捕系配信者A「まだ言うか!」
盗撮犯「あぁっ・・・・・・!」
通行人(あれは私人逮捕の配信者だ)
通行人(生で見るの初めてだな・・・・・・)
通行人(スマホに収めちゃえ)
私人逮捕系配信者B「おい、何撮ってんだ! 見世物じゃねぇんだよ!」
通行人「ひっ・・・・・・!」
私人逮捕系配信者B「直ぐに消せ。さもなくば晒すぞ」
通行人「は、はい・・・・・・! 申し訳ありません!」
私人逮捕系配信者B(拡散されたら、動画サイトの再生数稼げないだろ)
私人逮捕系配信者B(こっちは生活が懸かってるんだ)
通行人「駅員さん、こっちです!」
駅員「はっ、はい!」
駅員(またあの人達か・・・・・・。盗撮犯を捕まえるのは助かるけど・・・・・・)
駅員(限度ってものを考えて欲しいね・・・・・・)

〇簡素な一人部屋
私人逮捕系配信者A「ははっ、今回も楽勝だったな!」
私人逮捕系配信者B「そうだな! 再生数もチャンネル登録者数も、徐々に増えてるぜ!」
私人逮捕系配信者B「俺達みたいな善良な市民が居るからこそ、駅の風紀は守られるってもんだ!」
私人逮捕系配信者A「痴漢や盗撮する奴は、俺が捻り潰してやる!」
私人逮捕系配信者B「無実の人間に罪を着せる屑もな!」
私人逮捕系配信者A「よーし、次は何処の駅をパトロールするか・・・・・・」
私人逮捕系配信者A「ありゃ・・・・・・?」
私人逮捕系配信者B「どうした?」
私人逮捕系配信者A「コメント欄に「ぶつかりおじさんを検挙して下さい」って多数投稿されてるな」
私人逮捕系配信者B「ちょっくら調べるか」

〇SNSの画面
SNSの声「駅を歩いていたら、知らないおじさんにタックルされました」
SNSの声「私はぶつからない様距離を取っていたのですが・・・・・・」
SNSの声「幸い軽い怪我で済ましたが、決定的な証拠が無いので警察には伝えてません」
SNSの声「駅を歩く際は、ご注意を・・・・・・」

〇簡素な一人部屋
私人逮捕系配信者A「酷いジジイだ! これは俺達が捕まえるしかない!」
私人逮捕系配信者B「情報を集めて、張り込みしよう」
私人逮捕系配信者A(クソジジイめ。現れたら覚悟しておけ)

〇中華料理店
マフユ「やあ、カスミ君。スミレ君と一緒に来たよ」
カスミ「約束通り来てくれたネ!」
カスミ「我の店で長年愛用していた照明が壊れてしまったアル」
カスミ「だから協力してくれるのは凄く嬉しいヨ」
スミレ「お店の光は料理を美味しく見せるのに欠かせませんからね」
マフユ「この店の冷やし中華は僕のお気に入りだよ」
カスミ「照れるヨ」
マフユ「その料理の為にも、出発しよう」
スミレ「照明器具の他にも、調理部で使う材料を纏めておきました」
マフユ「うん、買い忘れの心配は無さそうだ」
マフユ「それじゃ行こうか」

〇新橋駅前
スミレ「まずは駅近くの家電量販店を見てみましょう」
マフユ「店に適した明かりが見つかると良いね」
カスミ「楽しみアル!」
スミレ「何か騒がしいですね・・・・・・」
カスミ「事件カ?」
マフユ「っ・・・・・・!」
スミレ「マフユさん? どうされました?」
マフユ「悪意が僕の頭の中に・・・・・・」
カスミ「やはり事件ネ! マフユが頭抱えるという事、即ち事件アル!」
私人逮捕系配信者A「おいジジイ! 自分が何やったか分かってんのか!」
ぶつかりおじさん「誤解だ! 俺はぶつかってない!」
ぶつかりおじさん「うぐっ・・・・・・」
私人逮捕系配信者B「ネットの口コミから、あんたの行動は筒抜けだ」
私人逮捕系配信者B「白状しろ。そこの女性にぶつかったって」
通行人(このおじさんに衝突した時も怖かったけど・・・・・・)
通行人(この2人も怖い・・・・・・。誰か・・・・・・)
スミレ「おじさんと女性がぶつかった後に、あの2人が現れて揉めている様ですね」
カスミ「ぶつかったおっさん、囲んでいる男達」
カスミ「どっちも不快アル」
マフユ「・・・・・・カスミ君、スミレ君」
マフユ「買い物は2人に任せても良いかな」
カスミ「もしかして、あれをするのカ?」
マフユ「こういうの、僕あんまり好きじゃないから」
スミレ「・・・・・・承知しました。マフユさんに任せます」
スミレ「行きましょうか、カスミさん」
カスミ「好!」

〇氷

〇新橋駅前
マフユ(雪女の姿)「お兄さん達、もう喧嘩は止めなよ」
マフユ(雪女の姿)「僕や周りの人達が不快になるから」
私人逮捕系配信者A「あぁ? 俺達はこのジジイに制裁を与えてるんだぞ」
私人逮捕系配信者B「部外者は黙ってろ!」
私人逮捕系配信者B「・・・・・・というより今「僕」って言ったか?」
私人逮捕系配信者B「何だ女装した男か」
マフユ(雪女の姿)「・・・・・・じゃない」
私人逮捕系配信者A「何だって?」
マフユ(雪女の姿)「僕は女の子だよ。一人称が「僕」で変なの?」
私人逮捕系配信者A「普通は俺だろ! 俺!」
私人逮捕系配信者B「親はどんな育て方してるのか、見てみたいもんだな」
「ハッハッハ!」
マフユ(雪女の姿)「・・・・・・・・・・・・」

〇新橋駅前
私人逮捕系配信者A「急に寒くなったぞ・・・・・・!」
私人逮捕系配信者B「ど、どうなってるんだ・・・・・・!?」
マフユ(雪女の姿)「そのスマホも心も冷やしてあげる」
マフユ(雪女の姿)「凍結」
「・・・・・・・・・・・・」
ぶつかりおじさん(凍った・・・・・・!?)
通行人(この女の子、普通の子じゃない・・・・・・!)
マフユ(雪女の姿)「おじいさん、氷漬けにされたくないなら・・・・・・分かってるね」
ぶつかりおじさん「け、警察に自首します!」
マフユ(雪女の姿)(親の育て方・・・・・・か)
マフユ(雪女の姿)(あの時の事を思い出しちゃうな)

〇女の子の一人部屋
フタバ(魔法少女、私人逮捕系配信者を氷漬け・・・・・・)
フタバ(あたし達以外にも魔法少女が・・・・・・?)

次のエピソード:マフユとカスミ 〜你暂时禁止出入〜

コメント

  • 英雄ってのはさぁ、英雄になろうとした時点で失格なのよね。そう言いたくなる奴を新手の魔法少女が成敗と来ましたか。サッカーボールで反撃を試みた少年、これからどんな風にエンジェルシープと関わって行くか見所ですね。

  • 私人逮捕が配信者によって行われているんだと思うと、正しいと思えないですね…何より「僕っ娘」をバカにしたこの配信者達を、自分は決して許すことが出来ないでしょう。なぜなら「僕っ娘」は立派な個性だから。男だとか女だからとか関係ない。マフユが怒るのも至極当然だと思います。成敗!❄️
    マフユに続き、友達も魔法少女なのかどうか気になるところです…!
    タダシの友達、魔法少女をあまり良く思ってない感じで心配です…

  • 面白いテーマですね!!
    再生数稼ぎの私人逮捕は、もちろん正義とは言えませんが、
    一方で魔法少女たちも私人逮捕みたいなものですね?
    ここ深く突っ込むと難しくなりそうですね💦
    でも仮面ライダーにしろ、正義の味方ってみんな法律の許可取ってませんねww
    とても面白いテーマだと思いました!!

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