復讐は涙の味

相園菜乃花

玉泉島(脚本)

復讐は涙の味

相園菜乃花

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〇黒
??「私は許さない・・・・・・」
??「私立悠聖大学のオカルトサークル「㊙️倶楽部」。 かつてそのサークルに所属していた、「ウィリアム」」
??「イケメンでみんなの憧れだった彼。 少し抜けてるけど、お人よしで優しかった彼」
??「しかし、彼は殺された」
??「直接誰かが手を下したわけじゃない。 法律的にも殺人罪になるわけじゃない」
??「だが私は認めない。 ウィリアムは殺されたんだ!」
??「彼を死に追いやった人物は既に分かっている。 そして復讐の場も既に用意してある」
??「後は私の仕掛けた罠に、飛び込んでくれるのを待つだけ」
??「失敗は許されない。 大丈夫、絶対に成功してみせる」
??「待っててね、ウィリアム。 絶対に殺してみせるから・・・」
???「あなたを死に追いやった「あの3人」を!」

〇島
  復讐は涙の味

〇黒
  1日目
  12:05
真央「私の名前は真央。特技は殺人事件の推理だよ」
真央「普段は妖精警察がどうしても事件が解決できない時に呼ばれて、導いたり導かなかったりするよ。いわば妖精警察のアドバイザーだね」
真央「動機重視で推理するから、世間では「感情の名探偵」と呼ばれているよ」
大和「俺の名前は大和。同じく妖精警察のアドバイザーをしているぜ」
大和「事件のトリックを考えることが好きだから、世間からは「論理の名探偵」と呼ばれているぜ」
真央「ま、といっても今日は、別に妖精警察に呼ばれて外出しているわけじゃないけどね」

〇古い大学
大和「俺たちの母校、「悠聖大学」」
大和「そこで俺たちが在籍していたオカルトサークル「㊙️倶楽部」」

〇黒
大和「今日は久しぶりにサークルのメンバーで集まって、離島にバカンスへ来ているんだ!」
真央「オカルトサークルといっても真面目に研究していたのは、部長と副部長の2人だったけどね」
大和「ぶっちゃけ一番暇そうなサークルだから入ったんだけどな」
大和「単にサークルに入って、皆とだべりたかっただけだしな」

〇堤防
真央「とーちゃーく!」
真央「青い海!白い砂浜が待っているよ!」
大和「お盆休みに離島でバカンスなんて、初めてでワクワクするぜ」
愛莉「とりあえずみんな、集まってほしいみょん」
愛莉「この離島「玉泉島」について説明したいみょん」
「彼女は愛莉。㊙️倶楽部の元メンバーで、西園寺コンポレーションの社長令嬢のお金持ち」
「今回バカンスに来た「玉泉島」も、愛莉の親が所有している別荘らしい」
由美子「「玉泉島」に到着したのは12時5分か」
由美子「やはりメアリーの占い通りになったな」
「彼女は由美子。㊙️倶楽部の元部長で、真面目にオカルトについて研究していた1人」
「今は身につけたオカルト知識で、同期のメアリーと占い師として活動しているらしい」
大和「はあ?占い通り?」
大和「メアリーの奴は確か、予定の12時より3分前に着くって予言していたはずだぜ?」
大和「12時5分過ぎじゃあ、予言は外れたことになるはずだろ」
メアリー「甘いですわね、大和」
メアリー「その解釈は間違えていましてよ」
「彼女はメアリー。㊙️倶楽部の元副部長で、同じくオカルトについて真面目に研究していた1人」
「今は由美子と一緒に占い師として活動しているらしい」
メアリー「そう、私はこう予言したはずよ?」
メアリー「現より孤立した大地、踏みしめるは12の刻より、3単位前になるであろう」
由美子「12の刻は当然12時という意味」
由美子「3単位と言うのは素人は勘違いしてしまうかもしれないが、「3分」ではなく「300秒」の意味。つまり「5分」」
メアリー「3単位前とはつまり、「300秒前に進んだ時刻」という意味」
メアリー「つまり船は12時5分に到着する」
メアリー「私の予言通りですわ!」
鈴音「いくらなんでもコジツケでしょ」
鈴音「素直に間違いを認めてください!」
「彼女は鈴音。元㊙️倶楽部のツッコミ担当」
「大学卒業後は実家の本屋で働いているらしい」
メアリー「あらあら。まるで私の占いがポンコツみたいな言い方ですわね」
由美子「メアリーの占いはすごいんだぞ?調子のいい時は百中百発の命中率になるんだからな!」
鈴音「調子のいい時だけしか的中しないのは、百発百中とは言いません!」
ラビ「お前ら、何くだらないことで喧嘩してるウサ!これだから低学歴は困るウサ!」
「彼はラビ。㊙️倶楽部の元メンバー」
「ウザいことに元医学部で、成績が良かったので、医者になってしまってウザい」
大和「低学歴って・・・」
大和「お前、俺と同じ大学出身だろ」
ラビ「ふふん!同じ大学でも医学部とその他の学部じゃ格が違うウサ!」
秀男「その考えが既に子供っぽいお」
秀男「その様子じゃどうせ医学の実力も由美子たちと同じ占いと同じで、大したことないんじゃないかお?」
「彼は秀男。なぜか「悠聖大学」に入学してきた変人」
「彼に今の仕事について聞くと、露骨に話題を変えようとしてくる」
ラビ「こいつらの占いと一緒にするなウサ!僕は調子のいい時に成功するなんていい加減な腕は持ってないウサ!」
ラビ「僕の医術の成功率は、95%ウサ!」
鈴音「残りの5%は?」
愛莉「よーし、これで全員揃ったみょんね」
秀男「てか8人しか揃わなかったおね?」
ラビ「まあお盆だからって、2泊3日の有給休暇が取れるやつばかりじゃないウサ」
船員「それでは愛莉様。2日後の朝に再びお迎えにあがります」
愛莉「うん、よろしく頼むみょん」

〇堤防
愛莉「それじゃあ皆んな、「玉泉島」について簡単な説明をさせてもらうみょん」

〇森の中の小屋
愛莉「まずみんなには各自1つずつコテージを用意しているみょん」
愛莉「というわけで、この島の地図とコテージの鍵を渡しておくみょん」
愛莉「はい、これが真央の分」
  第4コテージの鍵をもらう
愛莉「みんなには本館と各自のコテージ。後は浜辺の場所を覚えてもらえればいいよ。数字がコテージだみょん」

〇堤防
愛莉「コテージにはベッドとトイレと流しとか、それくらいしか設備してないみょん」
愛莉「後は小さめの冷蔵庫と冷凍庫があるくらいだみょん」
愛莉「冷蔵庫には」
真央「なるほど。冷蔵庫にはきっとフランス料理とかが入っているんだね!」
鈴音「真央さんのお金持ちのイメージはそれでいいんですか・・・・・・」
愛莉「冷蔵庫にはミネラルウォーターとジュースしか入ってないみょん。勝手にコップに注いで飲んでくれていいみょん」
愛莉「あと一応言っておくけど、コテージには一部雨漏りしてた奴があったみょん」
愛莉「でもバカンス中は雨の予報が無かったし、気にしなくて大丈夫だとは思うみょん」
愛莉「そして食事とお風呂は本館に用意しているみょん」
ラビ「秀男、風呂覗いたらぶっ殺すウサ!」
秀男「男の風呂覗いても嬉しくねぇよ!」
愛莉「それとこの島には、携帯の電波もネット回線も通ってないみょん」
愛莉「だから外部の人と連絡が取りたい時も、本館の固定電話を使ってほしいみょん」
愛莉「後は・・・・・・何か伝えることあったかな?」
愛莉「あ、そうだ!」
愛莉「コテージの鍵はそれ1本しか無いから、失くさないようにしてほしいみょん!」
大和「これ1本?マスターキーとかは無いのか?」
愛莉「あったみょん・・・かつては・・・・・・」
由美子「かつては?」
愛莉「実は数日前にバカンスの準備をしていた時、こんなことがあったみょん・・・・・・」

〇小型船の上
愛莉「ふーー、バカンスの準備、ようやく終わったみょん!」
愛莉の母「それにしてもほんと大丈夫?使用人1人くらいつけた方がいいんじゃない?」
愛莉「大丈夫だみょん!元㊙️倶楽部のメンバー水入らずだからいいんだみょん」
愛莉「それにたまには1人で計画を練るのも楽しいんだみょん!」
愛莉の母「あら、そう?」
愛莉の母「ところで忘れ物とかない?」
愛莉「愛莉の計画は完璧だみょん」
愛莉「て、あ、やべ・・・」
愛莉「マスターキーを置き忘れてしまったみょん」
愛莉の母「あらあら、うっかりさんね」
愛莉「てああああああああああ!!マスターキーを落っことしてしまったみょん!!」
愛莉「すぐに!すぐに拾わないと!」
愛莉の母「愛莉、無茶言わないで!」

〇堤防
真央「それでマスターキーは海に落としちゃったと?」
愛莉「うん・・・・・・」
愛莉「そんなわけで合鍵なんか使ってないし、鍵は替えが効かないから失くさないで欲しいみょん」
大和「そういうことなら了解したぜ」
大和「で、説明はそれだけか?俺はさっさと荷物を置いて、早速海に繰り出たいんだが」
由美子「食事は船の中で済ませましたからね」
由美子「言いたいことがないならもう泳ぎに行きたい」
愛莉「うん、言いたいことは以上だみょん」
愛莉「じゃあ各自荷物はコテージに置いて、海辺に集合だみょん!」

次のエピソード:バカンスの終わりに

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