復讐は涙の味

相園菜乃花

バカンスの終わりに(脚本)

復讐は涙の味

相園菜乃花

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〇海辺
  みんなでビーチボールバレーしたり

〇海
  海を浮き輪で浮かんだり──

〇水中
鈴音(ううっ・・・・・・死ぬっ・・・)
  海を泳いだり──

〇海辺
ラビ「ふっ・・・」
ラビ「うめぇ・・・・・・」
愛莉「必殺 炸裂爛漫斬り」
  砂浜で満喫したりスイカ割りをしたり──
  個々で楽しんでいた

〇海辺
  1日目
  18:20
真央「ふぅ・・・久しぶりにはしゃぎ過ぎちゃった・・・」
大和「よお、真央。 満喫しているみたいだな」
大和「お前にちょっと聞きたいことがあるんだが、格ゲーできるか?」
真央「何さ、藪から棒に」
真央「格ゲーはコマンド入力が難しすぎてできないよ」
大和「そうか。 できないなら別にいいや」
真央「まったくこんなところに来てもゲームの話なんて風情がないね、大和は」
真央「もっとここでしか出来ないことを満喫しないと!」
大和「いや、俺は泳ぎ疲れちまったからな。 ちょっと休憩したいぜ」
真央「ふーーーーん。 まあそろそろ夕暮れだし、皆も引き上げるでしょ」
大和「それにしても楽しかったぜ。 ㊙️倶楽部のメンバーではしゃぐのも悪くないな」
真央「そうだね。 かつてのように皆とはしゃぎ回れてよかったよ・・・」
真央「ウィリアムも一緒だったら、もっとよかったけどね・・・」
大和「真央・・・」

〇黒
「元㊙️倶楽部のメンバー、『ウィリアム』」
「イケメンで少し頼りないお人よしだが、皆の憧れだったウィリアム・・・」
「そんな彼が自殺したのは、大学を卒業して数年が経った日のことだった・・・」

〇海辺
真央「ウィリアムの自殺・・・。 確か遺書が残っていたよね?」
大和「ああ。 マルチ商法に引っかかって、借金が加算じまって自殺したらしいぜ」
大和「確か『ビトクノメガミ』っていう会社だったかな? 金運の上がるっていう、胡散臭い商品を扱っている会社だぜ」
真央「ウィリアムはお金にがめつい奴じゃなかった。 それに迷信深い性格でもなかった」
真央「オカルトサークルに入ったのだって、オカルトを信じているわけじゃなくて、真央の勧誘に断りきれなかったからだったし・・・」
大和「恐らくマルチ商法に引っかかったのも金運が欲しかったんじゃなくて、友人の頼みを断りきれなかったからだろうぜ」
真央「最期までお人よしだったんだ・・・。 結局遺書に、勧誘してきた友人の名前は書いてなかったらしいし」
大和「なあ、真央」
大和「実はその『勧誘してきた友人』についてなんだが、俺もあれから調べたんだぜ」
大和「それがどうも『㊙️倶楽部』のメンバーの中にしたらしいぜ」
真央「はっ!?まじで? いったい誰なのさ?」
大和「まだ証言があるわけじゃないし、そもそも何人いるかわからないぜ。 だが俺の調べによると、犯人の1人は・・・」

〇海辺
鈴音「真央さーーーーん!大和さーーーーん! まだここに残っていますかーーーー?」
大和「ってあれ? いつの間にか人がいなくなっているぜ! 皆帰ったのか?」
鈴音「由美子さんとメアリーさんは占いをするとか言って、メアリーさんのコテージに行っちゃいました」
鈴音「愛莉さんは夕食に使う材料をコテージに置いてきたとかで、男手の秀男を連れて戻っちゃいました」
鈴音「ラビさんはいつの間にか消えてますね」
鈴音「私たちも着替えてそろそろ戻りませんか? もう18時半ですよ」
大和「悪いな、真央。 やっぱりさっきの話はバカンスに来て話す内容じゃなかったぜ」
大和「あの話は本土に戻ってからにするぜ。 俺たちも戻ろう」
真央「・・・・・・」
真央「そうだね。そうしよっか」

〇黒
  1日目
  19:30
  本館

〇島国の部屋
由美子「ふーーーー、美味しかった、ご馳走様。 愛莉って料理も上手いんだな」
秀男「食べ終わったらなんだか眠くなってきたお」
真央「でもてっきり愛莉のことだから、雇われた料理人のフランス料理を作ってくれるもんだと思ってたよ」
鈴音「真央さんにとってお金持ちのイメージって、フランス料理しかないんですか?」
メアリー「何から何までお世話になっちゃって悪いわね。 ホント愛莉がバカンスを計画してくれてよかったわ」
愛莉「バカンスを企画したのは愛莉じゃないみょん」
大和「えっ?そうだったのか?」
愛莉「㊙️倶楽部でバカンスしたいから、別荘か何かないか愛莉に話が来たんだみょん」
由美子「あれ?そうだったんだ」
由美子「じゃあ誰が最初に言い出したんだ?」
愛莉「え────っと、誰だっけ?」
ラビ「そんな話はどうだっていいウサ。 それより明日はキャビアやトリュフが食べたいウサ」
愛莉「明日は野兎のステーキの予定だみょん」
ラビ「グァァァ!」
鈴音「それよりもみなさん、夕飯も食べ終わりましたし、トランプでもしませんか?」
愛莉「大富豪ならやってもいいみょん」
秀男「秀男は眠くて眠くて仕方ないお・・・今日はコテージに帰るお」
大和「もう寝ちゃうのか?」
メアリー「うふふふふ。 またしても私の予言が当たりましたね。 実はビーチから帰った後に占いをしていたのです」
メアリー「晩餐が終わりし時、眠りへ誘われる者が現れるであろう」
鈴音「いや、ご飯食べたら眠くなるのは普通のことですよね? それ『予言』じゃなくて、『予想』レベルのことじゃ・・・」
秀男「なんでもいいお。 秀男はもうコテージに戻るお」
鈴音「じゃあ私、ちょっとコテージにトランプを取りに行ってきますね」

〇黒
  1日目
  22:00
  本館

〇島国の部屋
真央「ふーーーー、遊んだ遊んだ。 鈴音ってば、色んなゲーム持ってきたんだね」
鈴音「えへへ、みなさんとトランプや人狼ゲームで遊びたかったものですから」
ラビ「メアリーは占い師のくせに全然勝てなかったウサ」
メアリー「ちょっと調子が悪かっただけよ!」
由美子「さて今日は疲れたし、お開きとしないか?」
真央「そうだね。 真央ももう眠くなってきちゃったよ」
真央「大和はどうする?」
大和「俺はやることがあるから、ここに残っているぜ」
真央「へ?まあいいけど」
由美子「じゃあ、うちらも行くとするか」
メアリー「そうですわね」
ラビ「ウサ!」

〇黒
  2日目
  01:00
  真央のコテージ

〇簡素な一人部屋
  机の上に氷入りの水が置いてある
真央「ふーー、今日も真央はリア充度がかなり高かったなー」
真央「やっぱりリア充ってのは連休できたら1人でTapNovel読むんじゃなくて、友人たちと遊ぶものよねー」
真央「友人と集まってワイワイ騒ぐ。まさに今、真央はリア充を充実している!!」

〇黒
  2日目
  01:00
  本館

〇島国の部屋
大和「どりゃーー!メイド・イン・ヘブン発動!」
愛莉「うわーーーー!負けちゃったみょん!」
鈴音「それにしても大和さん。真央さんは誘わなくてよかったんですか?」
大和「え?真央?いや誘おうとしたんだけどさ、あいつ格ゲーできないらしいからな」
愛莉「うーん、それじゃあ『ドキッ⭐︎深夜の格ゲー大会』には参加できないみょん」
鈴音「それじゃあしょうがないですね。あ、大和さん次変わってくださいよ」
愛莉「鈴音なんて一捻りにしてやるクビ──!!」
鈴音「クビ!?」

〇黒
  2日目
  01:00
  ラビのコテージ

〇簡素な一人部屋
  由美子とラビは氷入りのオレンジジュースを飲んでいた
  メアリーは氷入りの水を飲んでいた
由美子「じゃあ、ラビにダメージ入るぞ」
由美子「あ、最大値。ラビは即死な」
メアリー「全く。ふざけて跳躍なんかに99も技能値振ってるからですわ」
由美子「初心者の癖にネタに走るから死ぬんだよ。一応難易度の高いゲームなんだからさ」
ラビ「くっそ──!!動画だったら『まさかあのゴミ機能にこんな使い道が?』って展開になるのにウサ!」
メアリー「はいはい。ラビはさっさとキャラシート書き直してね」
ラビ「それにこのコテージ!エアコンついてなくて暑苦しいウサ!」
ラビ「愛莉もお金持ちなんだから、全てのコテージにエアコンくらいつけるウサ〜〜〜〜〜〜!!」
由美子「うるさいなー」
由美子「もうメアリーだけでゲームクリアしちゃいなよ」

〇簡素な一人部屋
真央「・・・・・・・・・・・・」
真央「真央は、なんてリア充なんだ・・・・・・」

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