7 賜物(脚本)
〇オフィスの廊下
釘宮竜二「あぁ、やっと終わった・・・」
相川麻友「あ!竜二君お疲れ様!」
釘宮竜二「げ!麻友ちゃん!!」
相川麻友「これからお昼でしょ?行きたいお店があるんだけど・・・」
釘宮竜二「い、嫌だ!嫌だ〜!!」
相川麻友「あぁちょ!逃げないでよ!!」
相川麻友「でも大丈夫・・・どこへ逃げても見つけて上げるから・・・」
あれから暫く、俺に見限られた麻友は親に勘当された竜二に縋る様になり、竜二は毎日彼女に怯えながら生活しており、
いつしか結婚生活の為に買った家にも帰ろうとしなくなったが、GPSを取り付けられてるので逃げられなかった。
〇研究施設のオフィス
一方、俺達はと言うと。
秋道浩二「竜也社長、朗報です!大手の夏目ゲームスからゲーム開発の支援をしたいとのお話を受けました!」
釘宮竜也「え?夏目ゲームスが俺達の支援を!?」
秋道浩二「間違いありません!向こうの社長さんが我々の実績を買ってくれて!」
釘宮竜也「本当ですか!!まさか大手に実力を買われるだなんて!!」
荒井零士「それもこれも大将が培った賜物さ・・・所で、新作は何作るんだったか?」
釘宮竜也「あ、はい、あらゆるジャンルのスポーツができるゲームを作るつもりです!」
荒井零士「なるほどね・・・」
秋道浩二「では、我々も一度戻ります!後の事は追って連絡します!」
釘宮竜也「大手が俺達の支援か・・・増々忙しくなりそうだ・・・」
夏川めぐみ「竜也さん、何かあったんですか?」
釘宮竜也「あ、めぐみちゃん!いやさぁ、夏目ゲームスの社長さんが俺らの事支援したいって話が来てさ!」
夏川めぐみ「な、夏目ゲームス!?大手企業じゃ無いですか!!」
釘宮竜也「あぁ、だから忙しくなるけど、これからも宜しくな・・・」
夏川めぐみ「は、はい!」
夏川めぐみ「・・・あの、竜也さん・・・」
釘宮竜也「ん?どうした?」
夏川めぐみ「その、今晩一緒にディナーとかどうですか?あたし、前からどうしても竜也さんに話したい事があって・・・」
釘宮竜也「良いよ・・・話したい事って?」
夏川めぐみ「えっと・・・その・・・その時話しますね!」
これまで俺は、俺が持ってて嬉しい物の殆どを竜二に奪われて行った。だけど、それもこれも今日この瞬間の幸せの為の
お膳立てだと思えば、何だか少し気が楽になった。それから俺は彼女から結婚の相談を持ち掛けられて、夏目ゲームスと結託して
事業が成功してから結婚した。その頃には、竜二と麻友ちゃんが今どこで何をしてるのか、俺が知る由も無かった。
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寄生虫の如く貼り付いてくる愚弟と悪女。彼らとは絶縁した主人公、良い判断ですね。