NEO IMPACT -O/D SCALE-

イグニス

episode9「大地を焦がす閃光」(脚本)

NEO IMPACT -O/D SCALE-

イグニス

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〇個人の仕事部屋
  理事長室にて
クロード・ラフランシーズ「みなさん、待たせてすまないの」
ナディア・ヴィレナーヴ「いえ、お招きいただきありがとうございます」
ナディア・ヴィレナーヴ「本日はよろしくお願いします」
クロード・ラフランシーズ「あぁ、よろし・・・」
クロード・ラフランシーズ「・・・!?」
クロード・ラフランシーズ(な──!?)
クロード・ラフランシーズ(あの子は・・・まさか・・・!?)
ナディア・ヴィレナーヴ「クロードさん??」
クロード・ラフランシーズ「おっとすまない」
クロード・ラフランシーズ「それでは、始めようか」

〇個人の仕事部屋
  30分後
クロード・ラフランシーズ「以上がMUの強化計画の説明じゃ」
クロード・ラフランシーズ「何か質問などはあるかの??」
デビン・スウィフト「あんまり原理が分かっちゃいないんだが・・・」
デビン・スウィフト「そのなんたらって装置を組み込めばいいんだな??」
マイク・スティンガー「・・・A.P.Dアンプだ」
デビン・スウィフト「だってしょうがねぇだろ~」
デビン・スウィフト「話が難しいんだよ~」
クロード・ラフランシーズ「ほっほ、今はその理解で十分じゃ」
クロード・ラフランシーズ「デビンは機械に弱いながらもパイロットをがんばっているからの」
デビン・スウィフト「いやぁ、それほどでも~」
クロード・ラフランシーズ「他はよろしいかな??」
ナディア・ヴィレナーヴ「私も質問させてください」
ナディア・ヴィレナーヴ「そのA.P.Dアンプは、どのくらいの期間で搭載ができるんでしょうか??」
クロード・ラフランシーズ「う~む」
クロード・ラフランシーズ「5日あれば完了するんじゃが・・・」
クロード・ラフランシーズ「ジークだったかな??」
クロード・ラフランシーズ「あれがA.P.Dを持っていないから、A.P.Dアンプを組み込めないのじゃ」
カイト・シュナイダー「そんな・・・」
カイト・シュナイダー「僕のMUは強化できないんですか??」
クロード・ラフランシーズ「いや、確か試作品のA.P.Dがあったから・・・」
クロード・ラフランシーズ「そいつで試してみようかの」
クロード・ラフランシーズ「それでもよいか??」
カイト・シュナイダー「はい、ぜひお願いします!!」
クロード・ラフランシーズ「それじゃ、決まりじゃの」
ナディア・ヴィレナーヴ「では、MUの強化作業はウチとG.A.F.Tのエンジニアの両方で作業させるとして」
ナディア・ヴィレナーヴ「この後、作戦についてお話できますでしょうか??」
クロード・ラフランシーズ「うむ、構わんよ」
クロード・ラフランシーズ「じゃがその前に」
クロード・ラフランシーズ「この打ち合わせが終わったあと、カイトとアイネだけで話がしたい」
クロード・ラフランシーズ「また後で続きを頼むよ」
ナディア・ヴィレナーヴ「分かりました」
ナディア・ヴィレナーヴ「では後ほど」
クロード・ラフランシーズ「時間まで、この本部の休憩室でくつろいでおくれ」
ナディア・ヴィレナーヴ「ありがとうございます、では失礼致します」
ナディア・ヴィレナーヴ「マイクとデビンも行くわよ」
デビン・スウィフト「何で俺たちはだめなんだ?? 何か怪しいな~??」
マイク・スティンガー「詮索してもしょうがないだろ」
マイク・スティンガー「行くぞ」
デビン・スウィフト「あっ、待ってくれよ!?」
クロード・ラフランシーズ「さて、3人だけになったの」
クロード・ラフランシーズ「いや・・・」
クロード・ラフランシーズ「私たち4人といったところかな??」
カイト・シュナイダー「えっ!?」
カイト・シュナイダー「4人って、ここには3人しかいませんよ!?」
アイネ・ラハリア「・・・」
クロード・ラフランシーズ「大丈夫じゃ、ここには私たちだけしかおらんから隠さんでいいのじゃよ」
クロード・ラフランシーズ「持っておるのだろう、O/Dを??」
カイト・シュナイダー「O/Dのことを知ってるんですか!?」
クロード・ラフランシーズ「実はここでの荷物検査の結果から気づいたのじゃ」
クロード・ラフランシーズ「まさかとは思ったが、君が持っていてくれたとは・・・」
クロード・ラフランシーズ「見せてくれるだろうか??」
カイト・シュナイダー「はい、じゃあどうぞ・・・」
クロード・ラフランシーズ「おぉ、これは──!?」
クロード・ラフランシーズ「本物じゃ・・・」
クロード・ラフランシーズ「いるんじゃろう?? 返事をしておくれ、O/D!?」
O/D「あなたは・・・」
クロード・ラフランシーズ「おぉ、わしじゃ!! わしじゃよ、クロードじゃ!!」
クロード・ラフランシーズ「よかった、まだ意識はあったのか・・・」
O/D「あなたは・・・」
O/D「・・・誰ですか??」
クロード・ラフランシーズ「なっ、わしが分からないのか!?」
クロード・ラフランシーズ「そんな・・・」
O/D「あなたは私のことを知っているみたいですが・・・」
O/D「すみません、まだ完全にメモリー(記憶)が修復できていませんので・・・」
クロード・ラフランシーズ「そうじゃったか・・・」
クロード・ラフランシーズ「でも、無事で良かった、O/D・・・」
カイト・シュナイダー「・・・」
クロード・ラフランシーズ「あぁ、すまぬ、見苦しいところを見せてしまったの・・・」
クロード・ラフランシーズ「実はお前さんたち3人に残ってもらったのは、伝えたいことがあるんじゃ」
クロード・ラフランシーズ「ナディアから事情を聞いてな、O/D SCALEのことを探しておるんじゃろ?」
クロード・ラフランシーズ「お前さんたちの力になりたいのじゃ」
カイト・シュナイダー「O/D SCALEを!? いいんですか!?」
クロード・ラフランシーズ「そうじゃ、お前さんたちに興味があっただけでなく」
クロード・ラフランシーズ「ある意味必然だと感じたんじゃ」
アイネ・ラハリア「必然・・・」
カイト・シュナイダー「力になってくれるのは嬉しいですが、どうしてそこまでしてくれるんですか??」
カイト・シュナイダー「僕とアイネなんか初対面ですのに・・・」
クロード・ラフランシーズ「う、うむ、そうじゃの」
クロード・ラフランシーズ「それはだな、この戦争を終わらせるカギが君にあるんじゃよ、カイト」
クロード・ラフランシーズ「特にカイトが手にしているO/Dが大事なカギなんじゃ」
カイト・シュナイダー「O/Dが、戦争を終わらせるカギ!?」
クロード・ラフランシーズ「そして、君たちが一番知りたいであろう、O/D SCALEも大事なカギの1つじゃ」
カイト・シュナイダー「O/D SCALEもですか・・・」
カイト・シュナイダー「O/DとO/D SCALEって一体何ですか??」
カイト・シュナイダー「それに今更ですが、A.P.Dも何のことなんですか??」
カイト・シュナイダー「もう分からないことだらけですよ・・・」
クロード・ラフランシーズ「そうじゃの・・・」
クロード・ラフランシーズ「では・・・」
クロード・ラフランシーズ「ここからは、この4人だけの秘密じゃ」
クロード・ラフランシーズ「よく聞いてほしい」
クロード・ラフランシーズ「そもそもA.P.Dとは、アークプラズマドライブ(Arc Plasma Drive)の略であり」
クロード・ラフランシーズ「新しいエネルギーがつまった装置のことじゃよ」
クロード・ラフランシーズ「それは、ガス、電気、原子力などを超えるエネルギーとされているのじゃ」
クロード・ラフランシーズ「しかし、MU以外に適正がなく他に活かせなかったのじゃ」
カイト・シュナイダー「そうすると、A.P.Dはどうやって他のものに活かそうとしたんですか?」
クロード・ラフランシーズ「そう、その問題の解決が、O/DとO/D SCALEにあるということじゃ」
クロード・ラフランシーズ「最適な理論を導き出すため、複雑な計算が必要だったのじゃ」
クロード・ラフランシーズ「そこをO/Dが担当することになっていての」
クロード・ラフランシーズ「その導き出されるものが、O/D SCALEと言われているんじゃよ」
カイト・シュナイダー「O/D SCALEが答えってことですか・・・!?」
カイト・シュナイダー「そのO/D SCALEは、どういったものなんですか!?」
クロード・ラフランシーズ「すまない、そこは私も分かっておらぬ」
クロード・ラフランシーズ「相当複雑での、簡単には導けないのじゃ・・・」
カイト・シュナイダー「そうでしたか・・・」
カイト・シュナイダー「・・・」
クロード・ラフランシーズ「おっと、そろそろ時間じゃな・・・」
クロード・ラフランシーズ「私もこのことについて調査するからの、もうしばし待ってておくれ」
クロード・ラフランシーズ「みんな、くれぐれも気をつけていくんじゃぞ」
クロード・ラフランシーズ「ネメシス軍はだんだん手強くなってきているからの」
クロード・ラフランシーズ「健闘を祈るよ」
カイト・シュナイダー「はい・・・ありがとうございます・・・」
クロード・ラフランシーズ「それと、O/Dとアイネの記憶が戻ることを期待しておるぞ」
「・・・」
クロード・ラフランシーズ(それにしても、O/Dだけでなく)
クロード・ラフランシーズ(アイネまでいるとは)
クロード・ラフランシーズ(人生は何が起きるか・・・)
クロード・ラフランシーズ(分からないものじゃな・・・)

〇中庭
カイト・シュナイダー「・・・」
カイト・シュナイダー「戦争を止めるカギか・・・」
O/D「やはり、先ほどの話が気になるのか??」
カイト・シュナイダー「うん、君とO/D SCALEが戦争を止めるカギになると言われてもね・・・」
カイト・シュナイダー「僕はただこの大きな戦争に巻き込まれた”一般人”だったから」
カイト・シュナイダー「僕にできるのかなって・・・」
O/D「まあ、いきなり訳の分からない話が来ても困るということはいくらでもある」
カイト・シュナイダー「うん・・・」
O/D「だが、今の君はどうかな??」
カイト・シュナイダー「え!?」
O/D「今の君は使命だけで動いているのかね??」
カイト・シュナイダー「そうだよ・・・僕がやらないと・・・」
O/D「まだ私たちは知り合って2週間くらいしか経ってないが」
O/D「君は、戦うのが嫌なんだろう??」
O/D「私はそう思うのだが、違うのかね??」
カイト・シュナイダー「何を言うのさ、O/D・・・ そんな訳・・・」
O/D「本当は嫌なんだろ、カイト??」
O/D「私は、君が温厚な人間だと分析している」
O/D「普通であれば戦いに無縁といってもいいレベルの男だよ、君は」
O/D「だがどうして戦うことができるのか、1度考えたことがあるのだよ」
O/D「守るべき存在が君の”目的”に繋がる、そうではないか??」
カイト・シュナイダー「──!!」
O/D「やはりか」
O/D「君の素性や過去の出来事を整理すると、”目的”のおかげで戦える男だとそう感じたよ」
O/D「最初は、あの団長のためにがんばっていたんだろう??」
カイト・シュナイダー「確かに、ザボス団長は、僕の恩人だから、力になりたかったんだ・・・」
O/D「その団長は今はいないが、でも君は戦い続けている」
O/D「アイネ、あの子のためではないのかね??」
カイト・シュナイダー「いや、そんな・・・!!」
カイト・シュナイダー「ううん、そうだね・・・」
カイト・シュナイダー「O/Dの言うとおりだよ・・・」
O/D「なら、君が1人で背負う必要もないではないか」
O/D「これは2人の問題・・・」
O/D「いや、私を含めて3人といったところか」
カイト・シュナイダー「O/D・・・君も背負ってくれるの??」
O/D「もちろんだ、何せ私の過去に関わるなら、私も動くべきだ」
O/D「だから、私たちと目的を達成しようじゃないか」
O/D「そうだろう、カイト??」
カイト・シュナイダー「うん、そうだよね」
カイト・シュナイダー「ありがとう、O/D」
カイト・シュナイダー「それじゃあ、そろそろ母艦に戻ろうか」
O/D「あぁ、そうだな」
カイト・シュナイダー「じゃあ、今日も・・・」
O/D「これは??」
カイト・シュナイダー「本部から警報が鳴った!?」
カイト・シュナイダー「中に戻ろう!!」
O/D「あぁ!!」

〇研究機関の会議室
カイト・シュナイダー「外から警報が聞こえましたが、一体何が!?」
デビン・スウィフト「あぁ、それが・・・」
マイク・スティンガー「全世界で生中継の映像が流れようとしている」
ナディア・ヴィレナーヴ「恐れていたことが起きようとしてるわ・・・」
カイト・シュナイダー「恐れていたことって??」
クロード・ラフランシーズ「映像が出るぞ」
カイト・シュナイダー「??」
カイト・シュナイダー「──!!」

〇研究装置
ウォルフガン・ウルマン「地球の諸君」
ウォルフガン・ウルマン「私の名前は、ウォルフガン」
ウォルフガン・ウルマン「ネメシス軍の指揮官とは、私のことだ」
ウォルフガン・ウルマン「本日この場を借りて生中継したのには訳がある」
ウォルフガン・ウルマン「ネメシス軍の侵攻により、地球の9割を統治している」
ウォルフガン・ウルマン「しかし!! 残り1割が!!」
ウォルフガン・ウルマン「この我々を邪魔しているのだ!!」
ウォルフガン・ウルマン「そうだろう、レジスタンスの諸君」
ウォルフガン・ウルマン「いや、メサイアたち」
ウォルフガン・ウルマン「我々は本気で全世界を支配するため、この兵器を使用することにした」
ウォルフガン・ウルマン「見よ!! このネメシススターを──!!」
ウォルフガン・ウルマン「そう、宇宙からネメシススターの高圧縮重力砲(ギガグラビティキャノン)を発射し」
ウォルフガン・ウルマン「邪魔者を排除する!!」
ウォルフガン・ウルマン「だが、すぐに抹殺するのは面白くない」
ウォルフガン・ウルマン「3日だ!!」
ウォルフガン・ウルマン「3日の間に、我々に従うかどうかよく考えておくのだ!!」
ウォルフガン・ウルマン「もし我々に従わない場合は、こうなることを目に焼き付けるがいい──!!」

〇地球

〇沖合

〇センター街
  日本
  渋谷にて
シルエット(少女)「見て!! きれい~!!」
シルエット(少年)「ほんとだ~!!」
シルエット(女)「えっ、光が近くなった!?」
シルエット(男)「こっちに来る!! 逃げろ──!!」

〇荒廃した国会議事堂

〇荒廃したショッピングモール

〇荒廃したハチ公前

〇荒廃したセンター街

〇荒廃したセンター街

〇研究機関の会議室
ナディア・ヴィレナーヴ「嘘・・・でしょ・・・」
デビン・スウィフト「何だよあれ・・・化け物じゃねぇか・・・」
マイク・スティンガー「・・・」
クロード・ラフランシーズ(お前は、やってしまうのだな・・・)
クロード・ラフランシーズ(ウォルフガン・・・)
カイト・シュナイダー「・・・」
???「・・・ん・・・な・・・」
カイト・シュナイダー「え・・・??」
アイネ・ラハリア「そんな・・・」
アイネ・ラハリア「どうして・・・」
アイネ・ラハリア「どうしてよ──!!」
アイネ・ラハリア「──!!」
カイト・シュナイダー「アイネ・・・」
カイト・シュナイダー「・・・」
  To be continued・・・

次のエピソード:episode10「カウントダウン開始」

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