4話 売買者リスト(脚本)
〇公園のベンチ
若い男「おい主催者、まだ開かねえのか!」
主催者「申し訳ありません。準備が遅れております。もうしばらくお待ちください」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (あれが主催者か。情報屋に貰った情報をもとに主催者と話してみよう)
さりげなく主催者の隣に並び、話しかける。
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「賞金はネオン街の王から出ているって本当ですか?」
主催者「なぜその話を知っているのですか?」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「情報屋が情報を売って回ってますよ」
主催者「またあいつか・・・追い出さなくては。情報のご提供、ありがとうございます」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (不良たちが普通にギラを使用している。今まで開かれてきたイベントでも止めてこなかったと言うことだ)
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (この主催者も腐りきったやつなのだろう)
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「ギラは使ってもいいんですか?」
主催者「ご自由にどうぞ」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「ギラの開発者ってすごいですよね、どんな風に作ってるんだろう・・・」
主催者「・・・・・・」
主催者「何者だ?」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「このネオン街で働いているだけの一般人ですよ」
主催者「・・・早朝の公園に行けば何か情報を得られるかもな」
主催者は嫌な笑みを口元に浮かべ、俺の隣から去っていった。
皆様、大変お待たせいたしました──
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (ついにDOAが開かれるらしい)
〇大きな公園のステージ
数人の男たちが設置された派手な舞台の上に上がる。
若い男「弥里屋~! やっちまえ~!」
弥里屋・・・?
そうだ、賞金を手に入れようとDOAに参加しているんだった
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (止めないと)
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「遠火! 危険だ! 舞台から降りろ!」
若い男「ああ? なんだテメエ」
若い男「水差すようなこと言ってんじゃねえよ!」
周りで興奮気味に舞台を眺めていた不良たちが、前へ出ようとした俺を囲んだ。
弥里屋 遠火 ヤリヤ トオカ「・・・!」
その時、遠火と目が合い、遠火がつかみ上げていた男をこちらにぶん投げてきた。
不良の手を振り払い、慌ててそれを避ける。
不良たちは投げられた男の下敷きになった。
弥里屋 遠火 ヤリヤ トオカ「甲斐! 大丈夫か!」
遠火は舞台から降りてきて俺を支える。
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「ああ、大丈夫だ。ありがとう」
弥里屋 遠火 ヤリヤ トオカ「どうしてこんなところにいる」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「お前こそどうしてこんなイベントに参加してるんだ」
弥里屋 遠火 ヤリヤ トオカ「賞金が欲しいんだ」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「そんなに金に困ってたのか?」
弥里屋 遠火 ヤリヤ トオカ「まあな。不良どもをボコボコにして、金が手に入るならいいだろ」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「まあ・・・」
弥里屋 遠火 ヤリヤ トオカ「そこで見とけよ。喧嘩って見てるだけでも、ゾクゾクするぜ?」
遠火は舞台の上へ戻っていく。
〇黒
〇公園のベンチ
遠火を見守っていたら、舞台の近くに王の付き人が現れた。
大きなアタッシュケースを持っている。賞金を持ってきたようだ。
付き人はそれを主催者に渡すと、イベントに興味がないのかそのまま公園から出て行こうとする。
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (近くに王がいるかもしれない、後を付けてみよう)
〇黒
〇公園通り
公園を出て、町に出る。付き人は路地裏へと入っていった。
〇入り組んだ路地裏
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「・・・うっ!」
路地裏へ入ったとたん、薬品の匂いのする布を口に当てられる。
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「んんんんん・・・!」
王の付き人「なんだ、貴様か。まあいい、王のところへ連れて行ってやる」
王の付き人「見苦しい欲望に染まりきった貴様を見て王も興味をなくすだろう」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (どう言う意味だ・・・まさかギラか?)
〇黒
朦朧とする意識のなか、車に乗せられたのがわかった。
〇ホストクラブ
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「ん・・・ここは・・・」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (どこだ。この豪華な部屋は・・・)
「目が覚めたか?」
後ろから声がして振り返ると、そこには王がいた。
大きなソファに座り、見目好い男女を横に侍らせている。
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ (あ、あれがハーレムか・・・)
遠喜 王 エンキ オウ 「なぜ後を付けたんだ?」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「お前に聞きたいことがあった」
王の付き人「嘘を付け! 王に会って襲うつもりだったのだろう!」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「ち、違う!」
こいつの言ってた欲望って襲うことか!?
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「断じて違う!! お前の付き人が俺の父さんの死んだ数日前に店に来てたんだ。だからその時のことを教えて欲しくて・・・!」
遠喜 王 エンキ オウ 「父親が死んだ?」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「父さんにギラを渡したやつがいる。俺はそいつを同じ目に合わせてやりたいんだ」
遠喜 王 エンキ オウ 「父親が死んだだけでなぜそこまでする?」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「そんなの、大切だったからに決まってる! お前だって父親が殺されたら怒るだろう!」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「それに! 何より悲しい・・・」
遠喜 王 エンキ オウ 「・・・・・・そんなことはない」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「は?」
遠喜 王 エンキ オウ 「だが・・・きみのそれが愛と言うものなんだろう」
遠喜 王 エンキ オウ 「ぼくには分からないが」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「・・・・・・?」
遠喜 王 エンキ オウ 「手助けしてやろう。何でも質問しろ、話してやる」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「父さんにギラを渡したやつに心当たりは?」
遠喜 王 エンキ オウ 「ないな。ぼくはギラを売っているが自ら配りにはいかない」
錦織 甲斐 ニシキオリ カイ 「じゃあ付き人が俺の店に来ていたのは?」
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