今日も" 獣"で荒れている (ケモ荒)

カジキ

エピソード1(脚本)

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〇高い屋上
  ──高校、それは勉学に勤しむ” 学び屋”であり
  青春を謳歌するための” 晴れ舞台”でもある
  中学校ではできなかったバイトや食品の購入ができるようになり、
  自由にできる事が圧倒的に増える
  人によっては、部活動などを楽しんだりする者もいれば──
  トイレの個室でぼっち飯を楽しむ者もいる
  そんな感じに高校での過ごし方は十人十色
  ──その人次第で高校生活の彩られ方が
  全く異なる
  そして・・・青春で欠かせないものと言えば
女子高生「付き合ってください!!」
  ──” 恋愛”である
  ほとんどの男女が、青春= ”恋愛”という
  認識を持っており、
  半数以上の高校生が恋人をつくるという
  データも存在するらしい
  つまり色恋とは、刺激を求める高校生たちにとっての必要な要素ということだ
  ── それは、俺たちも例外ではない
女子高生「成績も常に上位で、賢くて、生徒会の仕事もそつなくこなす、葛井先輩・・・」
女子高生「──私と正式なお付き合いをしていただけませんか!!」
  そして、この子は名前は『ツクヨ・ルミ』
  成績優秀、運動神経抜群、おまけにこの学校でも指折りの美少女と呼ばれるぐらいの容姿まで備わっている
  ──まさに、高校生活を無双できる
  ” ステータス保持者”だ
  そして、そんな子から唐突に告られてしまったのが今の現状である
  ──応えはもちろん、
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──失せろ」
ツクヨ・ルミ「──へっ?」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「発情期だからって、ろくに話したこともない俺のところに来て、付き合ってください?」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──ただ、暇つぶせる道具を探しているだけだろ、お前!!」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「俺を遊び道具に選ぶな、不愉快なんだよ」
  ”おいおい葛井、好きだと言ってくれた女の子になんて名前どおりの最低なことしてるんだ?”と思うかもしれない・・・
  (全国の葛井さん ごめんなさい)
  俺がこんな酷いことを言えるのは、女が憎いからというより──
  ──この女の” 種族” 自体が嫌いだからだ
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「分かったら、他の男と仲良く盛って──」
  ──死ね
  ──ボゴッ!!
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──ぶべッ!!」
  ふら〜り
  ──ガコン(屋上の柵が取れる音)
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「あっ、ヤッベ・・・」

〇空
「葛井 竜逸 (くずい りゅういち) ──こんの” 野蛮獣”がぁああああああ!!!」

〇田舎の学校
「葛井 竜逸 (くずい りゅういち) ──あ"あ"あ"あ"あ"あ"ああああぁぁ!!」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──── イッテ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「まさか・・・腹にドロップキックを受けて、 4階から叩き落されるとは思わなかった」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「いくら指折りの美少女だからって・・・ 人様の骨を折っていい訳じゃねえぞ・・・」
  ガクッ────
「運動場にいた男子高校生 ・・・なあ、上から落ちてきたコレ、なんだと思う?」
「運動場にいた男子高校生 ──知らん、空から落ちてきたんだし、でかい鳥の糞だろ・・・適当に砂でもかけとけ」

〇おしゃれな食堂
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──ペッペッ、まだ口の中がじゃりじゃりする・・・」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──それにしても、あの”ウサギ”野郎、今、思い返しても腹が立つ!!」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──どいつもこいつも暴力でしか解決方法知らないのか、”うさぎ”って、生き物は !!」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「まあ、いい・・・とりあえず、書いた原稿でも暗記しておくか・・・」
  同級生の女子
  ──食べた食べた、今日の”野草サラダ”
  美味しかった〜
  アイツ・・・また、床を汚しているよ・・・
  食べ方も犬食いで下品だし、見てる私たちが
  食欲なくなるんですけど・・・
  ──アイツ、ここに来るの止めてほしい
  ──俺も、その意見には同感だ
  ──今の女に限らず ” 獣人” 全般、学校に来ること自体が間違っている

〇街の全景
  ここは、獣人と人類が共存する奇妙な世界
  数十年前、動物の遺伝子を待ち合わせる人類が産まれてくるパンデミックが起こった
  ──原因は分かっておらず、地球外ウィルスによるものだとか、薬による突然変異よるものだとか
  現実味に欠ける説が提唱されるばかりで、
  確証的なものがなかった
  しかし、”獣人”も姿が人ということもあり、普通の人として扱うようにと政府から
  発表された
  そして、日本の半分近くの人類が”獣人”となる社会が形成された
  ──それだけなら、まだ良かった
  ──政府は何を血迷ったのか”獣人を護る”
  法律まで制定してしまった
  その内容が獣人が”多少” の問題を起こしても許容されるというものだった
  結果、さっきの女のようなマナーを守らない獣人たちが増えたり、
  動物特有の習性で暴れたりする者がいたりと、面倒ばかりを被る社会となってしまった

〇おしゃれな食堂
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「正直、生き方が違う者どうしで共存すること自体が間違っている」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「互いの培ってきた生き方を今になって変えるのが難しいこと自体、俺だって理解している」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──だからこそ、人類と獣人の生活空間を分けるべきだと思っている」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「お互いが気を使わなくてすむ社会こそ、本来あるべき社会の姿」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──まあ、今日の生徒会選挙でその理想も実現するんだけどな」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「今回の生徒会長に立候補した奴が俺以外にいなかった」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「生徒会長にさえなってしまえば、学校の制度を変える権利が手に入り、獣人と生活空間を分けることだってできる」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「俺が、この学校の間違いを正す必要がある」
  ねぇ・・・あの子、生肉を食べているわよ
女子高生「──────」
  隣で食べると食中毒になりそうで怖いよね
  よくもまあ、堂々と食べれるわよね
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「アイツは・・・”ライオン”の獣人か」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「かわいそうに、アイツもただ食事しているだけなのにここまで言われる始末だよ・・・」
「──さっさと、こんな学校を変えてやるか」
女子高生 (獣人)「・・・・」

〇体育館の舞台
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──みなさん、こんにちは」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「生徒会長に立候補した、葛井 竜逸です」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「皆さんご存じかもしれませんが、私は過去に生徒会長を勤めた経験があります」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「私はその経験を生かして、”あること”を しようと考えております」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──それは、人と”獣人”との生活空間を 分離することです」
  何言ってんだ?アイツ・・・
  それって、獣人との隔たりを作るってこと?
  それって、獣人に対する差別じゃね・・・
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「まあまあ、落ち着いてください」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「この行為は、学校という集団の場を崩してしまう恐れもありますし、」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「中には種族が違う友達がおり、離ればなれになってしまう不安があるとは思います」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──ですが、本当にそれが互いのためになるのでしょうか」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「獣人たちの生活環境は私たちの環境とは異なり、苦労することが多くあると思います」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「食べる物、習慣、身体的特徴など、人と獣人とでは異なる部分はどうしても存在します」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「その結果、陰で不満を漏らす者も現れ、獣人の中には自身の特徴をコンプレックスと感じて、苦しむ者もいます」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「ですが、私は陰口を言う人が悪いとは思っていません」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──かと言って、獣人たちが悪いとも思いません」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「今の環境自体がお互いの行為を尊重できないだけなんです」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「獣人は獣人、人は人、それぞれの環境で生きていった方がお互いに楽だと思いませんか」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「そのためにも、この分離は互いを尊重する為の制作なんです」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「私自身、この分離によってどうなるのかまでは分かりません」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「しかし、私の持てる力の全てを活用し、皆さんがより住みやすい環境になるよう、尽力の限りを尽くしたいと考えています」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「ですので、私が生徒会長になった際、応援のほどよろしくお願いします」
  ──ぱちぱちぱち
  手応えもあったし、俺が選ばれるのはほぼ
  確定している・・・
  あとは、生徒会になって獣人どもと生活空間を別ける申請書を学校側に提出すれば──
女子高生「──ちょっと、マイク借りるぞ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──な、なんだお前!?」
女子高生「ん、ああ・・・」
女子高生「──みんなの生徒会長になろうとする獣人だよ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──はあ?」
女子高生「みなさん、こんにちは」
ガラル・ライカ「生徒会長に立候補する、ガラル・ライカだ」
ガラル・ライカ「私は、この男みたいにたいそうな目的は持っていない・・・」
ガラル・ライカ「ただ、私にもやりたい事ぐらいはある」
ガラル・ライカ「それは、今よりも良い環境にすることだ」
ガラル・ライカ「それ自体、この男の意見は変わりはない」
ガラル・ライカ「ただ、人と獣人との分離には反対だ」
ガラル・ライカ「その理由を優しく言うなら、人と獣人が助け合えるから・・・」
ガラル・ライカ「──本心を話すと、仲違いが起きるからだ」
  ・・・・
ガラル・ライカ「この男の言うとおり、影で獣人たちに対して鬱憤が溜まっているのは事実だ・・・」
ガラル・ライカ「だからと言って、今の状態で垣根を設ければ関係が悪化するのは火を見るよりも明らか」
ガラル・ライカ「──場合によっては、人と獣人で戦いになる可能性だってある」
ガラル・ライカ「──なので、私は生徒会という組織を悩みを解決する ”相談所”にしようと思う」
ガラル・ライカ「相談所を設立して、人と獣人とのわだかまりを失くしていこうと考えている」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──ぷっははは」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「相談所にする? 生徒会を?」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──論外だ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「生徒会は生徒自身が学校の状態を見て対策を考える場所であって、生徒たちが溜まるための場所じゃねえんだよ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「自分たちの溜まり場を作りたいならもっと マシな事を言え──」
ガラル・ライカ「──私は本気で言っているんだが」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──それを本気で言ってるなら、尚のこと生徒会長に向いていない」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「それにお前、生徒会長に立候補する為の書類だって出してないだろ!!」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「まずは、公的な段取りを踏んでからこの壇上に登ってくださいねえw」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「さあてと・・・俺もそろそろ壇上を降りようかな──」
女子高生「──あっ、あの人!!」
女子高生「よお〜く見ると、私のひっどい事を言った、最ッ低男よ!!」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「ああ!? てめぇ、野蛮うさぎ!!」
女子高生「あの人、私が話しかけに行っただけなのに、突然怒り出して、喋りかけんなとか、発情してるのかとか酷いことを──」
女子高生「────」
女子高生「(──ニッコリ)」
  あのうさぎ、ここでとんでもない爆弾を放り投げやがった!!
  あの生徒会長、女子にひどい事を言う奴だったのか・・・
  生徒会長だからって、言っていいことと悪いことの区別もつかないのかな・・・
  俺のルミちゃんになんてことを・・・
  殺す・・・葛井、絶対ぶっ殺す!!
  まずい、ただでさえ人の信用を勝ち取らなきゃいけないなのに、俺の評価が失墜する
  今は適当に謝って、場をやり過ごすしかない
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「あの時は選挙のことで頭が一杯で気が立っていました、本当にごめんな──」
  何言い訳してんだ、精神誠意あやまれ!!
  ──ルミちゃん、泣かした罪は重いんだぞ!!
  そんなんで、生徒会長を務められんのかよ
  ──大口叩いて、お前の方が生徒会長むいてないんじゃねえの?
  カチン
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──じゃあなんだ、土下座か?土下座でもすればいいのか?」
  ──そういう事を言ってんじゃねえ!!謝る姿勢を見せろって言ってんだよ
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「はあ!?なんなんだよ、それ!!」
ガラル・ライカ「──私の勝ちだな」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──はあ?何言ってんだ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「お前は、もともと生徒会長を立候補してないんだから無理なんだって──」
ガラル・ライカ「確かに、今の私は生徒会に入るための申請書すら出していないから、候補者として選ばれることすらない」
ガラル・ライカ「──でも、あなたが選挙を降りたら話は別」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「なに?俺が評価落とされたからって辞退するとでも・・・」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「俺以外に候補者がいないんだから、今期の 生徒会長になる事は決まってんだよ」
ガラル・ライカ「確かに、あなた以外の立候補者がいないんだから、あなたの当選はほぼ確実・・・」
ガラル・ライカ「──”信任投票”で生き残れたらね」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「信任・・・投票・・・?」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「!!! あっ・・・あああ────」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"────」
  ”信任投票”・・・それは、立候補者が1人の時に行なわれる投票であり──
  言ってしまえば、こうなった状況の際に行われる恒例行事ようなものである
  コイツなら生徒会長を任せてもいいんじゃねえと思われれば、ほぼ通るイージー選挙なのだが──
  ──票を得られなければ、普通に落ちる
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──クソッ・・・クソォォォ!!」
  ──ポン
ガラル・ライカ「──まあ、どんまい」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「────」
  俺は、選挙の信任投票で落選した
  ──信任投票では、まず落選しないと言われているにも関わらず、俺は信任投票で落選するという前代未聞の結果となった
  そのあと選挙し直した結果、あの女が生徒
  会長となってしまった

〇体育館の舞台
ガラル・ライカ「──皆さん、どうもこんにちは」
ガラル・ライカ「生徒会長となりました、ガラル・ライカです」
ガラル・ライカ「みなさんがより過ごしやすく、学びやすい 環境を生徒会長として作り上げていこうと 思います」
ガラル・ライカ「もし、悩んでいる事がありましたら気軽に 生徒会室に訪れにきてくださいね」
  ───パチパチパチパチ
  ──そういえば、元生徒会長がいたような気がするけど、誰だっけ?
  ──ああ、あの” 噛ませ犬”だよw
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「・・・・」

〇おしゃれな食堂
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──くそっ!!後、ちょっとで生徒会長になれたのに!!」
葛井の友人「まあまあ、そういった事もあるっちゃか」
葛井の友人「次・・・次、あるよ・・・きっと・・・」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──それ本気で言ってんのか、やどっ君」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「言った相手が人気女子だったからなのか、あれ以降、男女が徒党を組んでいじめてくる日々なんだよ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「今朝なんて、下駄箱開けたら、ドッグフードがパンパンに詰められてたんだよ」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「わざわざ俺を負け犬だってことを当て付けて やってるんだぜ、あいつら・・・」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「こんな状況で、どうやって支持を集めればいいんだよ・・・」
やどっ君「あはは・・・」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──お前は、俺の味方だよな・・・ 人と獣人の分離には賛成だよな・・・」
やどっ君「そ、それは・・・」
ガラル・ライカ「──そのへんにしておけ、葛井 竜逸」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──るっせえ!別にいいだろ、やどっ君と俺は親友なんだから、これぐらいの荒っぽい 喋り方なんて日常会話よ!!」
やどっ君「──────」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──つうか、当たり前のように俺たちの話の輪に入ってくんじゃねえ!!」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「こんな愚痴パを開いてんのもお前が──」
ガラル・ライカ「──そういえば、葛井 竜逸」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「な、なんだよ・・・」
ガラル・ライカ「──少し、話がある」

〇高い屋上
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「なんだよ・・・早く要件言ってくれ・・・」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「過去にここから突き落とされて、さっきから体の震えが止まらねえんだよ・・・」
ガラル・ライカ「──あれは、君の自業自得・・・」
ガラル・ライカ「まあいい、いちいち突っ込んでいたら話が進まなくなる・・・」
ガラル・ライカ「で、話と言うのは──」
  どうせ、獣人に対する態度を改めろって、
  ネチネチと言ってくるんだろな・・・
  適当にやる気のある返事でもして──
ガラル・ライカ「──君に” 副生徒会長”を任せたい」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「ああ、はいはい、任せ───」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「・・・・」
葛井 竜逸 (くずい りゅういち)「──はい?」

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