秋の家族旅行(その1)(脚本)
〇シックなリビング
秋の5連休の初日の朝8時。
「おはよう」
江川勝「おはよう」
江川るり子「おはよう。文化祭の準備は進んでる?」
江川和美「進んでるわ。英語部では英語劇をやるから、楽しみなのよ」
江川和樹「僕たちのクラスでは、クレープも売るんだよ」
江川るり子「楽しみね。そういえば、中学生の時、文化祭で訪れたのも覚えてる?」
江川和美「覚えてるわ」
江川和樹「いろんな高校をめぐって、最終的に今の高校になったんだよね」
江川勝「いろいろと試行錯誤してたね、そういえば」
江川和樹「今となってはいい思い出だね」
江川和美「そうね」
江川勝「受験日の時は、朝エールを送ったの、覚えてるかい?」
江川和樹「覚えてるよ。帰りは駅まで迎えに来てくれてうれしかったよ」
〇教室
高校受験の時のこと。
江川和樹「いよいよ始まるね」
江川和美「全力を出し切りましょう」
井口文「では始めてください」
二人は、果敢に問題に挑む。
〇合否発表の掲示板
そして合格発表当日。
江川勝「いよいよだね」
江川るり子「まだ緊張してるの?」
江川和樹「うん、だって番号なかったら不安なんだよ・・・」
江川和美「私もよ・・・」
掲示板の前についた一同。
江川るり子「見てごらんなさい。 あなたたちの受験番号は?」
江川和樹「204番だよ」
江川和美「私は205番よ」
二人は掲示板を確認する。
江川和樹「あったぞ!」
江川和美「私のもあるわ!」
江川勝「よかったな」
江川和樹「これで安心して先生に報告できるね」
江川和美「そうね!」
こうして二人は同じ高校に合格した。
その後、入学に向けた準備も行った。
〇シックなリビング
江川るり子「今となっては懐かしいわね」
江川勝「そうだね」
江川るり子「ねえあなた、せっかくの5連休だし、みんなで出かけようかしら?」
江川勝「いいアイデアだね」
江川和美「賛成!」
江川和樹「いいね!」
一行は、連休を有意義に楽しむことにした。
江川勝「まずは朝ご飯を食べてからだ」
食事をする面々。
江川るり子「5連休中に泊まるホテルはすでに予約したわ」
江川和樹「さすがお母さんだね」
江川和美「私、牧場とか巡ってみたいの!」
江川るり子「じゃあ、食べ終わったら準備して出かけましょう」
〇綺麗な一戸建て
朝食後、打ち合わせをして出かけることになった一同。
江川和美「お昼ご飯も食べたし、出発ね」
江川和樹「そうだね」
江川るり子「忘れ物はないわね?」
江川和美「ないわよ」
江川和樹「戸締りもしたよ」
江川勝「それじゃあ出発だ。到着したら旅館に行き、準備をしてから夕食だ」
〇駅の出入口
一行は駅に到着した。
江川勝「時間はちゃんと確認したよ」
江川るり子「乗り換える駅とかは調べてあるの?」
江川勝「ああ」
江川和樹「そろそろ来るんじゃないかな?」
江川和美「そうね」
江川勝「そうだな。それじゃあ行こうか」
〇広い改札
モノレールと在来線の連絡駅に着いた面々。
江川勝「ここで乗り換えて向かうよ」
江川るり子「次の電車で行くのね」
江川和樹「そうだね」
江川和美「牧場は次の日に行くのね」
江川勝「そうだよ」
〇田舎駅のロータリー
やがて一行は田舎町に到着した。
江川るり子「到着したわよ」
江川勝「ココから歩くぞ」
江川和樹「わかった。はぐれないようにするね」
江川和美「私も行くわ」
〇温泉旅館
江川るり子「旅館に着いたわよ」
江川勝「4泊5日の秋の思い出作りだ」
江川和樹「わくわくするよ」
江川和美「最高の思い出になりそうね」
〇旅館の受付
旅館に入る面々。
受付「ご予約の江川様ですね。カギをどうぞ」
江川勝「ありがとうございます」
江川るり子「部屋の場所も確認しましょう」
江川和樹「非常口と避難経路も確認しようよ」
江川和美「そうね」
〇旅館の和室
江川るり子「ここが今回宿泊する部屋ね」
江川勝「洗濯と乾燥は大浴場近くの脱衣場で済ませられるね」
江川和樹「今日はこの後夕ご飯を食べてゆっくり休み、明日の牧場に向けて休もうよ」
江川和美「そうね。ここまで来るのに大変だったもんね」
江川勝「モノレール、JR線、ローカル線を使ったからね」
やがて夕食の時間になった。
旅館のスタッフ「お待たせしました。夕食でございます」
江川勝「おお。海鮮尽くしじゃないか」
旅館のスタッフ「ごゆっくりどうぞ」
舌鼓を打つ面々。
江川和樹「これすっごくおいしいや」
江川和美「明日の牧場訪問も楽しみね! バスの時間は調べたんでしょう?」
江川勝「もちろんさ」
家族旅行はまだ始まったばかりだ。江川家は明日の打ち合わせを進めながら夕食を味わった。
〇露天風呂
江川和樹「ここの温泉、気持ちがいいし、眺めも最高だよ」
構成員「やあ久しぶりだな。ブライトネス配下の忍者だ」
江川和樹「久しぶりですね」
構成員「実は今日、この田舎町で起きた事件を解決したのだよ」
江川和樹「そうだったんですか?」
構成員「ああ」
同じく、和美もブライトネスの構成員から話を聞いていた。
構成員「その事件はね、盗難事件だったのよ」
江川和美「何ですか?」
〇田舎道
朝の出来事だった。
スナイパー「あのトラックか!」
スナイパー「タレコミで判明した以上、追い詰めましょう!」
〇トラックのシート
犯人「畜生!エンジンをやられたらしい!」
犯人「しかもパンクさせられました!」
犯人「しかもパトカーまでいます!」
トラックは、制御を失い、溝に突っ込んだ。
「うわーっ!」
〇田舎道
構成員「観念なさい!」
構成員「証拠はもうつかんであるんだ!」
犯人「ハイ・・・・」
スナイパー「盗品は無事ですわ」
農夫「いやぁ、ありがとうございました。手塩にかけて育てていたでこぽんを取り戻してくれてよかったです」
スナイパー「とにかく、無事に取り戻せて安心してます」
構成員「これで全部?」
犯人「はい・・・・」
駐在「これで事件は解決だ」
犯人「チクショウ・・・・」
こうして事件を無事に解決できたブライトネスだった。
〇露天風呂
構成員「というわけなのよ」
江川和美「そうだったんですね」
構成員「とにかく、農家の人の気持ちを踏みにじる行為なんだ。こんな時間はあってはならないね」
江川和樹「なるほど」
構成員「君たちも犯罪を決して見逃さないようにしていくといい」
江川和樹「わかりました」
構成員「もしかしたら、またあなたたちと共闘するかもしれないけど、その時はまたよろしくね」
江川和美「わかりました」
〇ゲームセンター
旅館の中にはゲームセンターもあったので、二人はこっそり遊んでいくことにした。
江川和樹「二人プレイのゲームもあるし、ちょっと遊んでいこうよ」
江川和美「そうね」
二人は大いに楽しんだ。
〇旅館の和室
江川和美「お風呂済ませたわ。歯も磨いたわよ」
江川和樹「僕もお風呂入って、歯を磨いてきたよ」
江川勝「じゃあ、こっちもお風呂入ってくるから、先に寝る支度をしておくといいよ」
江川るり子「着替えやスケジュールも確認しないとね」
江川和樹「そうするね」
江川和美「そうするわ」
秋の家族旅行はまだ始まったばかり。気を引き締めてほしい。次回へ続く。