モンスターチューブ

尾長イルカ

ひきこもりの宇宙人(脚本)

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〇地球
侵略星人「10年も観察する必要なかったな チンケな星だ」
侵略星人「秒で侵略 男は屠殺 女は家畜」
侵略星人「滅亡をLIVE配信してやる 『スペースチューブ』だ!」
侵略星人「10年練った作戦は このレポートに」

〇公園の砂場
男の子「アハハハ」
女の子「キャッキャッ」
侵略星人「フン 怯えて声もでないか?」
男の子「なんだこれ? 変なオモチャ」
男の子「埋めちゃえ 埋めちゃえ」
女の子「乱暴しちゃダメ~」
男の子「はい お葬式~ キャッキャッ」
女の子「砂に埋めちゃダメ!」

〇ブリーフィングルーム
  激しい振動で
  パワード・スーツが脱げる
ひきこもりの宇宙人「なんて乱暴なんや おそろし!!」
ひきこもりの宇宙人「めちゃコワいやん だから 地球人イヤやねん💦」
ひきこもりの宇宙人「10年も コワーて 宇宙船から出られんかった」
ひきこもりの宇宙人「いじめっ子め! バラバラ光線で バラバラやぞ!!」
ひきこもりの宇宙人「なんや なんや」

〇公園の砂場
男の子「こわしちゃえ!」
女の子「ダメ ダメ」
男の子「いいの ぶっこわす」
  棒で宇宙船を突つく

〇ブリーフィングルーム
  侵入する棒切れ
ひきこもりの宇宙人「ヒャアアアアア 侵略や 侵略や」
  巨大な目が覗いた
  「かわいい💛」
ひきこもりの宇宙人「え?」
ひきこもりの宇宙人「ボク かわいい??」

〇宇宙船の部屋
イケてる星人「やーい ブサイク ブサイク」
カワイイ星人「ミットモナイねー」
イケてる星人「俺たちみたいに イケてないと」
カワイイ星人「めっちゃ カワイイでしょ💛」
イケてる星人「お前は宇宙の片隅に 一生ひっこんでろ」
ひきこもりの宇宙人「・・・・・・」

〇ブリーフィングルーム
ひきこもりの宇宙人「それ以来  ボクは宇宙船から出られない・・・」
ひきこもりの宇宙人「笑えないよう 全員家畜にしたる そう思いながら・・・」
ひきこもりの宇宙人「でも でも ボク かわいい??」
ひきこもりの宇宙人「ホントに? ホントの ホントに???」
  その時 足元に落ちたのは
  レポートを読み返す
ひきこもりの宇宙人「『侵略したら 友達つくって── いや 家畜や 家畜にする』」
ひきこもりの宇宙人「『宇宙は孤独やな 欲しいのは話し相手 いや 欲しいのは家畜やった💦』」
ひきこもりの宇宙人「『どうせ下等な民族や でも一緒に遊べたら──』」
ひきこもりの宇宙人「『侵略や 破壊や 屠殺や 征服や 友達なんか いらんわい!!』」
ひきこもりの宇宙人「『でも 友達になれたら ここから出られるかも──』」
ひきこもりの宇宙人「・・・・・・」
  レポートの上に流れる しょっぱい水滴
  巨大な指が侵入した
ひきこもりの宇宙人「あれは! 確か地球の研究で!!」
ひきこもりの宇宙人「これだ!」
ひきこもりの宇宙人「友好の印」
  おずおずと 手を差し出す宇宙人
  ウルウルした目で
  指と指が触れ合う瞬間を待つ
ひきこもりの宇宙人「これで これで ついに外の世界へ・・・」
ひきこもりの宇宙人「宇宙にとっては 小さな一歩やが ボクにとっては 大きな一歩や」

〇黒
男の子「ママぁぁ 指臭くなっちゃた!!」

コメント

  • ひきこもりの宇宙人、可愛らしかったです!!

    平和でほっこりするお話かと思わせて、最後のオチが尾長イルカ様らしいオチで流石です。
    まあ、あの体格差だと簡単に潰れちゃいますよね……

  • 某SF映画の如く指と指が触れ合って、女の子に心を開いて交流……とはならずばたんきゅーw

    TapNovelでもフリーBGMが使えたら良いのですがね……。

  • 地球侵略かと思わせておいて、引きこもりの宇宙人は可愛いしかです✨
    関西弁なところにも愛着が湧き、ホッコリしたところでブラックで落とす😂
    指が臭いんかい💦ってツッコミました。(友情が生まれるかと思った)
    楽しい🎶

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