第二話(脚本)
〇教室
龍勝翔「ギリギリセーフ!!」
チャイムと同時に、翔が教室に入ってくる
先生「アウトだ、バカタレ」
龍勝翔「痛い!!」
先生が教科書で、翔の頭を叩く
先生「いいから、早く座れ」
龍勝翔「はーい」
先生に促され席に座る
夢中美幸「おはよー、龍勝君」
龍勝翔「はよー」
夢中美幸「寝坊なんて珍しいね」
龍勝翔「昨日、夜遅くまでデッキをいじってたからな」
夢中美幸「あはは、龍勝君らしいね」
先生「お前らー、今日はニュースがあるぞ」
先生「なんと、このクラスに転校生が来るぞ!!」
先生の言葉に、クラスはザワザワする
先生「よし、入ってこい!!」
虎神京子「初めまして!! 虎神京子です!! よろしくー!!」
「よっしゃー!! 女子だー!!」
「え、めっちゃ可愛いじゃん!!」
嫌味菜八田「か、可愛い・・・!!」
虎神京子「私はカードバドラーズが強いやつが好きなんで、そこんとこよろしく!!」
先生「じゃあ、席は龍勝の隣な」
先生に促され、京子は翔の隣りに座る
虎神京子「よろしくねー」
龍勝翔「おう、カードバトラーズ好き同士、よろしくな!!」
先生「それじゃ、授業を始めるぞー」
〇教室
先生「今日はここまで、昼下校だが、危ないことはするなよー」
「ありがとうございましたー」
虎神京子「さぁ、誰がバトルしよっ!!」
京子はデッキを片手に、バトル相手を探す
嫌味菜八田「虎神さん!! この僕がお相手しましょう!!」
虎神京子「君、強いの?」
嫌味菜八田「それはもう!! この間なんて──」
龍勝翔「俺に負けただろ」
嫌味菜八田「り、龍勝・・・!!」
龍勝翔「おまけに、俺のサブのデッキを取ってまでな」
嫌味菜八田「し、静かにしろ・・・!!」
虎神京子「へー、そーなんだー」
京子は笑顔だが、目が笑っていない
虎神京子「じゃあさ、そのデッキで戦ってよ」
龍勝翔「え!?」
嫌味菜八田「い、いいでしょう!!」
嫌味菜八田「ほら、デッキを貸しなさい!!」
龍勝翔「へいへい」
翔はカバンからデッキを出し、嫌味菜に渡す
カードバトラーズ、スタート!!
虎神京子「私のターン、テッポウドッグを召喚!!」
京子は鉄砲を背負った犬を召喚する
虎神京子「これで、ターンエンド」
嫌味菜八田「僕ターン!!」
嫌味菜八田「僕はアイスナイトを召喚!!」
嫌味菜八田「これでターンエンド!!」
次のターン、京子はテッポウドッグとアサルトライフルを背負った狼、アサルトウルフを、召喚
一方の嫌味菜はアイスランサーを召喚
嫌味菜八田「そして、カードマジック!! 『氷結合体』!!」
嫌味菜八田「アイスナイトとアイスランサーを墓地に送り、ブリザード・キング・ドラゴンを召喚!!」
虎神京子「ふーん・・・」
嫌味菜八田「キング・ブリザード・ドラゴンの効果!! 墓地に送った数だけ、相手モンスターを破壊する!!」
虎神京子「カードマジック!!『野獣の咆哮』!!」
嫌味菜八田「や、野獣の咆哮・・・!?」
虎神京子「このターン、相手モンスターの効果を無効にする」
虎神京子「残念でした♪」
嫌味菜八田「ぐっ・・・、ぐぅ・・・!!」
虎神京子「私のターン!!」
虎神京子「じゃあ、見せてあげる、私のエースモンスターを!!」
虎神京子「テッポウドッグを二体墓地に送り」
虎神京子「召喚!! 『ガトリング・タイガー』!!」
グルォォォォォ!!!!!!
京子はガトリングを背負った虎を召喚する
嫌味菜八田「な、な、な・・・!?」
虎神京子「ガトリング・タイガーの効果!! 手札を全部捨て、相手モンスターを全て破壊する!!」
嫌味菜八田「なんですとぉ!?」
ガトリング・タイガーのガトリングがキング・ブリザード・ドラゴンを撃ち抜く
虎神京子「はい、これでとどめ♪」
嫌味菜八田「う、うわぁぁぁぁぁ!!!!」
ガトリング・タイガーが嫌味菜のライフを削って、京子が勝利した
〇教室
嫌味菜八田「そ、そんな、この僕が負けるはず・・・!!」
虎神京子「君さ、カードバトラーズ舐めてる?」
嫌味菜八田「い、いや、その・・・!!」
虎神京子「カードバトラーズは駆け引きが結構必要なの」
嫌味菜八田「こ、こんなもので、熱くなるなんて・・・!!」
虎神京子「カードバトラーズを馬鹿にするな!!」
嫌味菜八田「ひっ・・・!?」
虎神京子「私は、カードバトラーズに人生を救われたの!!」
虎神京子「そんなに馬鹿にするなら、二度と近づかないで!!」
嫌味菜八田「く、くそぉぉぉぉぉぉ!!!!」
嫌味菜は、涙を流しながら教室を出ていった
虎神京子「はぁ、ちょっと言い過ぎたかな?」
龍勝翔「んなことねーよ」
虎神京子「龍勝君・・・」
龍勝翔「翔でいいよ」
龍勝翔「そんなことよりも、今のはスカッとしたぜ」
虎神京子「そうかな?」
龍勝翔「あぁいうのは、ちょっと痛い目を見ないとわからんもんさ」
龍勝翔「だから、気にするなって」
虎神京子「そうだね、ありがとう」
続く