突然訪れる~私と猫編~

八野なな

私と猫(脚本)

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〇ペットショップの店内
なほ「可愛いですねー!!」
先輩「そうだなー。 可愛いなー」
なほ「あぁ! あの子も可愛いですね!!」
先輩「そうだなー」
なほ「・・・・・・」
先輩「・・・・・・」
先輩「って! 何でペットショップ来てんの!?」
なほ「急に何言ってるんですか? 先輩が癒しが欲しいって言うから来たんじゃないですか!」
先輩「おぉ、そうだったな」
なほ「先輩、癒され過ぎてそんな事も忘れちゃったんですか?」
先輩「そうだなー。 何もかも忘れるくらい可愛くてしょうがないからなー」
なほ「そんな・・・・・・照れます」
先輩「犬がだよ!? 分かってるよね!? わざと言ってんだよね!?」
なほ「分かってます。 犬に言ってるとみせて私に・・・・・・ですよね」
先輩「違うよ!! 全然分かってないよ!?」
なほ「先輩! 素直になりましょうよ」
先輩「俺はいつでも素直だよ!!」
なほ「でも、私の前では素直になれない・・・・・・そういう事ですね!」
先輩「そういう事じゃないよ!」
なほ「ふふ。 分かってますよ」
先輩「ふーん。どうだか」
なほ「ところで先輩は好きなのは犬ですか? 猫ですか? 私ですか?」
先輩「最後のはスルーして、俺は犬かな。猫も可愛いんだけどな」
なほ「スルーする程好きだと・・・・・・そういう事ですね!」
先輩「聞いた事ない言葉だね!? スルーする程って!」
なほ「私も初めてです」
先輩「頬をポッとすな!」
なほ「・・・・・・」
先輩「何か言って!?」
なほ「まぁまぁ、そう興奮しないでください」
先輩「誰のせいかなぁ!? ・・・・・・まぁいいや」
先輩「ちなみにそっちはどうなんだ? 好きなのは?」
なほ「私が好きなのは・・・・・・せんぱ・・・・・・」
先輩「そういうのはナシで!」
なほ「食いぎみで止めてくるなんて、先輩のくせにダメです!」
先輩「くせにって・・・・・・凄い言われ様じゃんよ」
なほ「せめて最後まで言わせてください!」
先輩「恥ずかしくないのか」
なほ「はい!!」
先輩「清々しい程良い返事だね!? そこまで言うなら言っていいよ!」
なほ「私が好きなのは・・・・・・」
なほ「猫です」
先輩「さっきのくだりは!?『せんぱ・・・・・・』はどこ行ったよ!?」
なほ「『せんぱ・・・・・・』は今日はもう帰りました」
先輩「やかましいよ!! というかどこ帰ったよ!?」
なほ「私の胸の中です」
先輩「うるさいよ!」
なほ「まぁまぁ。 冗談ですよ、もう。 それよりあの子見てください! 可愛いですよ!」
先輩「うん? おぉ、あの猫か! 確かに可愛いな」
なほ「他校の女子を見ながら言わないでください!」
先輩「見てないんだよ!! 猫見ながら言ったのよ!!」
なほ「そうでしたか」
先輩「そうだよ! まったく」
なほ「ところで先輩」
先輩「何だ?」
なほ「あの猫と私、どっちが可愛いですか?」
先輩「やかましいよ!」

コメント

  • 今回のなほちゃんはより一層積極的なご様子で😂 ここまで距離を詰められたら、主人公もいい加減察する段階ですよね🥰
    猫=他校の女子、というなほちゃんの感覚に脱帽です😊

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