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みかんアルベ

扉の先(脚本)

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〇森の中
ルヴィア「父様・・・此処何処?」
ヴォルズ「分からない・・・懐かしい気もするが・・・」
キサメ「アンタ達呼ばれて来たのかい?」
ヴォルズ「や、私達は住処に居たはずなのだが・・・気付いたら此処に・・・」
キサメ「ふーん・・・小娘、アンタルヴィアだろ。 此処に来たのは呼ばれたからじゃないかい?」
ルヴィア「え、呼ばれてない・・・此処は何処なの?」
キサメ「聖域・・・神々の墓。一度迷い込むと試練を乗り越えるまで帰れない・・・そして、侵入者を始末するのがアタシの役目」
ヴォルズ「娘には手出させない」
キサメ「安心しな・・・小娘は招かれたんだよ。龍は予想外だったけどね・・・」
ヴォルズ「まさか・・・」
キサメ「アンタが思うヤツではない。小娘、試練を受けるかい?」
ルヴィア「試練・・・乗り越えたら帰れるの?」
キサメ「ああ・・・けど、アンタ一人で行かなければいけない・・・最悪死ぬことにもなるけど・・・それでも行くかい?」
ヴォルズ「待て、ルヴィアを危険な目に遭わすわけにはいかない。私が行く」
キサメ「それは無理だね、認めれし者以外は行けない・・・まぁ、此処に残っても死を待つだけだけどね」
ルヴィア「父様、私行ってくる・・・乗り越えて帰ってくる」
ヴォルズ「ルヴィア・・・無茶はしないでくれ」
ルヴィア「大丈夫・・・きっと乗り越えたら私強くなる気がするの」
キサメ「入口までは案内してやる。龍、アンタは小娘が戻るまでアタシの所にいな」
ヴォルズ「ああ・・・私はヴォルズ、こっちは娘のルヴィア・・・キミの名前を聞いても?」
キサメ「キサメ・・・鬼エルフで案内人さ」
ルヴィア「鬼エルフ?初めて見たわ」
キサメ「鬼とエルフは敵対関係だからねぇ・・・アタシが怖いと思わないかい?」
ルヴィア「最初は怖かったけど、今は怖くないわ。私達を助けようとしてくれてるから」
キサメ「助けるわけじゃないよ・・・でも、アンタも鬼だからアタシと同族みたいなもんだね」
ルヴィア「私は・・・」
ヴォルズ「兎に角行こう」
キサメ「そうだね、ついてきな」

〇白い扉の置かれた森
キサメ「この先の扉が聖域...ルヴァン、一人で行くんだよ」
ルヴィア「怖い...分からないけど凄く不安なの...」
キサメ「情けないね、まだ入ってもないだろう。アンタはいつも誰かに甘えてばかりで一人で解決したことないだね」
キサメ「困ったり怖がれば助けてもらえる...その考えは甘い...いつまで甘えてんのさ、自立できないのかい?」
ヴォルズ「キサメ、言い過ぎだ。ルヴァンはまだ子供だ、子供が周りに頼り甘えて何が悪い?」
キサメ「私の友達は小娘と変わらない歳で誰にも頼ってない...」
キサメ「アタシは人になんでも頼って嫌な事か逃げる弱い奴が大っ嫌い。中途半端な覚悟なら此処で死にな」
ルヴィア「キサメさん、父様...もう弱音吐かない...一人で行って乗り越えるわ」
ヴォルズ「ルヴァン...無茶はしないでくれ」
ルヴィア「大丈夫...私も強くなって父様とみんなを守りたいの」
ヴォルズ「ルヴァン...これを持っていけ」
ルヴィア「剣?」
ヴォルズ「私が人に擬態する時に使っていた武器だ。剣があればその辺の魔物なら倒せるであろう」
ルヴィア「ありがとう、行ってくるね」
ヴォルズ「気を付けて」
キサメ「さて、アンタはアタシの家で留守番だね。心配しなくても大丈夫さ、アンタの娘なら乗り越える」
ヴォルズ「ああ、分かってはいるが...やはり心配でな...」
ヴォルズ(キサメ...何を企んでいる... ルヴァンを危険な目に遭わせたくはないが...)
キサメ「ついてきな、案内してやるよ」

〇白い扉の置かれた森
キサメ「ふふ...あははは!本当水龍は甘い、馬鹿じゃないの」
キサメ「ルヴァンには恨みは無いけど...あの女の娘だから早死するんだよ。アタシの大切な友達を傷付けて許さない」
キサメ「ルヴァンが壊ればあの女は苦しむだろねぇ..早くアタシの番にならないかなぁ...」
キサメ「二度と笑えないようにしてやる」
ヴォルズ(やはりルヴァンが狙いか...あの扉の先は確かに私達を拒んでいる)
ヴォルズ(ルヴァン...どうか無事で...)
  突如現れた扉...与えれた試練をルヴァンはこなせるのだろうか...

次のエピソード:3つの試練

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