供養鑑定士(仮)

在ミグ

恋人のように支える杖(脚本)

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〇祈祷場
供養鑑定士「私は供養鑑定士・・・」
供養鑑定士「なんらかの理由で公開することができなかった供養したい話を──」
供養鑑定士「鑑定させていただきます」
供養鑑定士「・・・・・・」
供養鑑定士「それではお聞かせください」

〇黒

〇川に架かる橋
星 妃翠(ほし ひすい)「なんで私が・・・」

〇総合病院

〇綺麗な病室
月野 歩睦(つきの あゆむ)「・・・星?」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「見舞いに来てくれたのか・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「別にっ・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「月野のためじゃないから」
星 妃翠(ほし ひすい)「っていうか!!・・・何よその格好!?」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「バスローブだけど?」
星 妃翠(ほし ひすい)「前・・・はだけてるわよ」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「あぁ・・・気づかなかった」
星 妃翠(ほし ひすい)「変なもの見せないで」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・早く退院してよね」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「なんだ?珍しいな」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「いつもライバル心むき出しなくせして」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「忙しい中で休まれると困る人も多いし──」
星 妃翠(ほし ひすい)「今月こそあなたの営業成績に勝つんだから」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「まぁー・・・頑張れ?」
星 妃翠(ほし ひすい)「余裕ぶりが腹立つんだけど?」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「まぁ、実際余裕だし?」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「ちょっと休んだところで、俺が最終的に勝つのは変わらないだろ」
星 妃翠(ほし ひすい)「ったくもー・・・ムカつく」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・まぁいいわ、見てなさいよ」
星 妃翠(ほし ひすい)「あと・・・はい。これ!」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「ずいぶん細長い袋だな?なんだ?」
星 妃翠(ほし ひすい)「お見舞いの品」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「なんだこれは」
星 妃翠(ほし ひすい)「見ての通り杖よ杖!」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「杖・・・」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「まぁ、骨折したわけだし──」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「退院してから杖あるのは、助かるが・・・」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「随分と・・・ファンタジーなデザインだな」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「こんな高級そうな杖もらっていいのか?」
星 妃翠(ほし ひすい)「私の実家・・・家具屋さんなんだけど」
星 妃翠(ほし ひすい)「何故か杖も取り扱ってるの」
星 妃翠(ほし ひすい)「沢山あるやつだから気にしないで使って」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「お・・・おぉ・・・わかった」
星 妃翠(ほし ひすい)「今回の骨折・・・1人で大荷物運ぼうとして階段から落ちたんでしょ?」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「あぁ・・・そうだ」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「月野はもっと周りに頼るべきよ」
星 妃翠(ほし ひすい)「いつも一人で抱え込みすぎなのよ」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「まぁ・・・そういうところはあるな」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「頼るの苦手なんだよ俺は・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・私で良かったら力になるから」
星 妃翠(ほし ひすい)「だってその方が・・・嬉しいもの」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「・・・・・・ありがとう」

〇新緑
  二週間後──

〇オフィスのフロア
花園 紅(はなぞの べに)「月野ー!星ー!」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「はい」
星 妃翠(ほし ひすい)「花園部長!なんですか?」
花園 紅(はなぞの べに)「君たち先月またまたやったなぁ?」
花園 紅(はなぞの べに)「ぶっちぎりでワン・ツートップだ!」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「もちろん俺が一位ですよね?」
花園 紅(はなぞの べに)「そ・れ・が──」
花園 紅(はなぞの べに)「今回は星の勝利だ!」
星 妃翠(ほし ひすい)「花園部長!ほんとですか!」
星 妃翠(ほし ひすい)「やっと・・・やっとだぁ・・・」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「まさか俺が負けるなんて・・・」
花園 紅(はなぞの べに)「星はずーーーっと月野に勝つために頑張ってきたもんなぁ?」
花園 紅(はなぞの べに)「よかったな」
花園 紅(はなぞの べに)「上司として誇らしいよ」
花園 紅(はなぞの べに)「おめでとう」
星 妃翠(ほし ひすい)「ありがとうございます!!」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「それにしても・・・」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「なんでそんなに俺に勝ちたかったんだよ?」
星 妃翠(ほし ひすい)「そんなの!」
星 妃翠(ほし ひすい)「”支えになりたいから”だよ?」
月野 歩睦(つきの あゆむ)「はぁ?何言ってるんだいきなり!!」
花園 紅(はなぞの べに)「お?なんだなんだー!君たちそういう感じ?」
星 妃翠(ほし ひすい)「ち・が・い・ま・す」
花園 紅(はなぞの べに)「星はツンデレってやつかー!」

〇黒

〇シックなバー
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・はぁ」
マスター「今日は随分と飲むのねぇ?」
マスター「大丈夫かしら?」
星 妃翠(ほし ひすい)「マスター・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「私の話・・・聞いてくれる?」
マスター「いいわよ」
マスター「例のあの人のことでしょ?」
星 妃翠(ほし ひすい)「そう・・・そうなの・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「私っ・・・すごく好きなのにっ・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「とってもとってもっ・・・好きなのに・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「素直になれなくってぇっ!!」
マスター「素直になれないのね・・・」
マスター「恋をしていたら、そうなっちゃうわよねぇ」
星 妃翠(ほし ひすい)「きょ・・・今日だって・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「勘違いされちゃったかもしれない事が・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「苦しくてっ・・・」
マスター「苦しいのね・・・」
マスター「ねぇ・・・ひすいちゃん」
マスター「あの人にとってどんな存在になりたいの?」
星 妃翠(ほし ひすい)「どんな存在って・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・になりたい」
マスター「ん?なにかしら?」
星 妃翠(ほし ひすい)「あの人を支える杖みたいな存在になりたい」
星 妃翠(ほし ひすい)「恋人・・・になりたい・・・」
マスター「そうなのねぇ」
マスター「それなら・・・伝えてみましょう?」
マスター「大丈夫よ」
マスター「何があっても、ここには美味しいお酒と最高のつまみとアタシがいるわ」
星 妃翠(ほし ひすい)「あ・・・ありがとう・・・」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・伝えてみるわ」
星 妃翠(ほし ひすい)「やっと1番になれたんだもの・・・」
マスター「告白が上手くいったら──」
マスター「ここに二人で来なさいね?」
星 妃翠(ほし ひすい)「・・・うんっ」

〇新緑
  1ヶ月後──

〇シックなバー
マスター「あら、いらっしゃい」
マスター「ふふっ!」
マスター「ひすいちゃん上手く行ったのねぇ」
マスター「良かったわね」
マスター「おめでとう」
マスター「待ってて・・・」
マスター「これはアタシからのサービスよぉ・・・」
マスター「・・・」
マスター「名前は”lovers'・cane(ラバーズ・ケイン)”」
マスター「”恋人たちの杖”よ」
マスター「これからも二人でしっかり支え合ってね」

〇シックなバー
  おや?
  お店から誰もいなくなりましたね
  さて、ここで問題です
  最後に妃翠(ひすい)が連れてきた人は一体誰でしょうか?
  月野 歩睦(つきの あゆむ)?
  それとも・・・花園 紅(はなぞの べに)?
  どちらでも想像できるお話になっています
  良かったら今思い浮かべた方と違う方で
  2回目も読んでみてくださいね

〇黒

〇祈祷場
悠蒼「・・・っていう話なんですけど」
悠蒼「どうですか?供養してもらえますか?」
供養鑑定士「そうですね!試してみましょう!」
供養鑑定士「少し離れて!」
供養鑑定士「はぁっ!!」
供養鑑定士「なっ!」
悠蒼「なんですか?」
供養鑑定士「悠蒼(ゆうそう)さんっ?あなた・・・」
悠蒼「はい?」
供養鑑定士「本当はこの話・・・供養したくないでしょ?」
悠蒼「・・・本音をいうなら」
悠蒼「美女二人とイケメンによる三角関係の展開にしたら楽しすぎるんじゃないか?」
悠蒼「なーんて考えていますね!」
供養鑑定士「・・・なるほど?」
供養鑑定士「あなたは確か・・・プロジェクト関係とか、長編とかもありますよね?」
悠蒼「そうなんですよねぇ・・・」
供養鑑定士「無理に供養せずにとっておいては?」
悠蒼「え!そういうのもありですか?」
供養鑑定士「あたためて、あたためて・・・いつの日かまた違う形で紡いでみても良いと思いますよ」
悠蒼「んー・・・じゃあそうしよっかな?」

次のエピソード:〈どんな髪もサラサラにする〉ヘアアイロン

コメント

  • こんばんはー!
    そうか、花園先輩ルートもありか、と思いもう一度読み直して、翡翠の勘違いされたかもってセリフで、2つの意味があるのか!って気付いてすっきりしました!
    供養しないもありですね✨ご本人も登場して大満足です
    お疲れ様でした🙆

  • なんか色っぽい💕
    よいですねーキュンキュンしちゃいます。
    偶然魔法の杖を入手した、前がはだけている男が活躍する話とか色々パターンで他の話も作れそうですね!
    私は個人的に紅さんエンドを想像しました。

  • 杖に星さんの顔が浮かび出てる画しか出てきませんでした。完全に笑ゥせぇるすまん状態(笑)
    心理テストみたいなストーリーですね

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