復讐者

夏目心 KOKORONATSUME

9 潜入調査(脚本)

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〇高層ビル(看板あり)
  それから暫くして、茜ちゃんから色々聞いた後、俺は茜ちゃんと共に彼女の仇が勤めている職場、株式会社アクタインへ
  潜入調査に赴く事となった。1日バイトの申し込みが可能だった為、俺達は迷わず応募した。
滝本誠二「ここが茜ちゃんが言ってたアクタインって会社か・・・」
水樹茜「そうよ、あたしも何度か忍び込んで見たけど、ここの職員、皆辛そうな顔しながら仕事してたわ・・・上の連中も利益の事しか」
水樹茜「頭に無い・・・お金の為なら何でもするわ・・・」
滝本誠二「そうか・・・何か俺も今から逃げ出したい気分になりそうだな・・・まぁ、一度決めたからにはやるけどさ・・・」
水樹茜「えぇ、あたしもここで仕事するの初めてだから何とも言えないけど、お互い油断しない様にね・・・」

〇おしゃれな受付
滝本誠二「御免下さい!」
受付嬢「いらっしゃいませ!本日は、どの様なご要件でしょうか?」
滝本誠二「私達、今日1日バイトの申し込みをした者なのですが・・・」
受付嬢「1日バイトですね!そしたら、お持ちのスマホアプリから、こちらのQRコードをお読み下さい!」
受付嬢「読み込みが完了しましたら、その後の説明をさせて頂きます!」
滝本誠二「読みました!」
受付嬢「はい!それでは、担当の者をお呼び致します!」

〇オフィスのフロア
  受付で手続きを済ませた俺達は担当者の人に連れられて仕事場へと案内された。その先で俺達を待っていたのは、
アクタイヤスオ「おう!お前らが1日バイトの奴らか!」
滝本誠二「はい!本日1日バイトで来させて頂きました、滝野浩二です・・・今日は宜しくお願いします・・・」
水樹茜「・・・・・・」
アクタイヤスオ「ん?そっちのお嬢さん、何か言いたそうな顔してどうしたんだ?」
水樹茜「え?あ、すみません、ぼーっとしてました!水島アカリです!宜しくお願いします!」
アクタイヤスオ「良し!朝礼の後に仕事内容説明するから準備して置けよ!」
水樹茜「・・・あいつめ・・・」
滝本誠二「ん?茜ちゃん、もしかしてさっきの人って・・・」
水樹茜「そうよ・・・あたしのパパとママの上司だった人・・・」
滝本誠二「・・・マジか・・・あいつがターゲットか・・・」
水樹茜「本当は今直ぐにでもあいつを殺してやりたい・・・でも・・・」
滝本誠二「あぁ、今回の目的は潜入調査だ・・・下準備が終わるまで、今はまだ駄目だ・・・」
水樹茜「分かってる・・・全部整ったら必ず・・・」
  それから、俺達は仕事をしながら周りの様子を観察する。
アクタイヤスオ「何だと?どうしてそんな事ができなかったんだ!?」
モブ男「す、すみません・・・ですから、内の商品はまだ欠陥も多いと仰られて、このまま出しても向こうは納得できないと・・・」
アクタイヤスオ「何を馬鹿な事を!内の商品に欠陥があると思わせたのはどう見てもお前の責任だ!あそこの契約は何としても取って来い!」
アクタイヤスオ「それで駄目なら減給だからな!」
モブ男「は、はい!!」
水樹茜「(何よあいつ・・・欠陥の見直しもロクにしないで責任を全部丸投げして・・・)」
水樹茜「(パパとママにもあんな事してたと考えると・・・)」
水樹茜「ん?」
水樹茜「誠二さん?何をしてるの?」
滝本誠二「茜ちゃん・・・今は仕事に専念しよう・・・こいつらを叩き潰すのに、良い考えがある・・・」
水樹茜「え?」
アクタイヤスオ「何だこのプレゼンの資料は!全然なって無いな!」
モブ女「そ、そうは仰られますが、どこをどんな風に直せば良いか分からないんですけど・・・」
アクタイヤスオ「イチイチ口答えするな!その頭は飾りじゃ無いだろ!だったらもっと良く考えてプレゼンしろ!これで失敗したら」
アクタイヤスオ「全てお前の責任だからな!」
モブ女「そ、そんな・・・」
  アクタイヤスオの怒声が響き渡る中、俺達は自分達の感情を抑えながら情報収集に明け暮れるのだった。

〇高層ビル(看板あり)
滝本誠二「あぁ、やっと終わった・・・今何時だ?」
水樹茜「夜11時よ・・・ご丁寧な事に、偉い人は定時で上がって、それ以外はほぼ全員残業・・・」
滝本誠二「ま、マジか・・・毎日ここで仕事してるとなると・・・」

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