ハチ公が鳴く刻  悲しきハロウィンのワルツ

良し

事件解決(脚本)

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〇警察署のロビー
  話す▶️警官
淀川宗真「すまない、河津刑事は居るか?」
警官A「は、少々お待ちください」
  話す▶️河津刑事
河津刑事「おう先生、どうだった?」
淀川宗真「ああ、間違いなく真野瑞稀だった」
河津刑事「そうか・・・わざわざすまんかったな」
淀川宗真「死因だが、橋から落とされて、即死って所か」
河津刑事「落とされたって事は、コロシか?」
淀川宗真「ああ、近くにタイヤ痕があった、おそらくホシの物と思われる」
淀川宗真「しかも、ご丁寧に自殺を擬装してな」
淀川宗真「それは、ソイツが見破ったんだけどな」
河津刑事「ほう・・・やるなお嬢ちゃん」
佐野かな「えへへ、コレで助手確定ですね」
淀川宗真「どうだかな・・・」
佐野かな「えー・・・」
  話す▶️河津刑事
淀川宗真「河さん、すまんが真野瑞稀の家宅捜査をしたいんだが?」
河津刑事「わかった、許可を取っておこう」

〇マンションの入り口
  翌朝
河津刑事「おう先生、許可は取っておいたぞ」
淀川宗真「ありがとう、河さん」
  移動▶️真野の部屋

〇女の子の一人部屋
  調べる▶️辺り
淀川宗真「争った形跡は無し・・・っとコレは・・・」
淀川宗真「河さん、コレの鑑定を頼みたい」
河津刑事「わかった、おいコイツの鑑定を頼む」
  調べる▶️本棚
淀川宗真「ん・・・?コレは・・・!?」
淀川宗真「コイツは、会社の契約書!?」
河津刑事「何だと!?ではやはり真野が畠山事件のホシか!?」
淀川宗真「可能性は高まったが、真野はホトケになってるしな・・・」
佐野かな「あの・・・先生・・・ここを見てください」
淀川宗真「ん?」
  見る▶️契約書
佐野かな「ここです」
淀川宗真「!?北条深雪だと!?」
河津刑事「?ソイツがどうかしたのか?」
淀川宗真「ああ、すまない、真野の同級生なんだが、何処かで見た気がして、思い出せないんだよな・・・」
佐野かな「この人です」
  見せる▶️卒業アルバム
河津刑事「コイツか、重要参考人として手配しておこう」
  聞く▶️グラスの事
淀川宗真「グラスから何か出たか?」
河津刑事「鑑識からはまだだが・・・」
警官「警部、鑑識からですが・・・」
河津刑事「鑑識から報告があったぞ、その中に睡眠薬が確認されたそうだ」
淀川宗真「そうか、これで真野の殺害方法が断定出来たな」
河津刑事「何だと!?」
淀川宗真「コイツで真野を眠らせて、殺害現場まで運んだって事だ」
淀川宗真「ただし、もちろん誰が犯行を行ったかまでかはわからんがな」
淀川宗真「こうなれば先ずは深雪探しだな」
  話す▶️河津刑事
淀川宗真「河さん、アルバムを撮っていいかい?」
河津刑事「ああ、それくらいなら」
  写す▶️アルバム
淀川宗真「これでよし、河さん何かわかったら連絡をくれ」
河津刑事「ああ、わかった」
  移動する▶️スナックあけみ

〇スナック
  話す▶️あけみママ
あけみママ「あら、いらっしゃい」
佐野かな「ママさん、今日も綺麗ですね」
あけみママ「あら、すっかり探偵さんね」
淀川宗真「勘弁してくれ」
  見せる▶️写真
淀川宗真「ママ、コイツを調べてほしいんだが?」
あけみママ「あら・・・この子なら知ってるわよ」
淀川宗真「なんだと!?」
  聞く▶️深雪の事
淀川宗真「ママ、ソイツの事知っているのか?」
あけみママ「あら?知ってるも何も、宗ちゃん達も会った事あるはずよ?」
淀川宗真「んな!?」
あけみママ「まだわからない?この前教えた・・・」
佐野かな「あ・・・思い出しました」
淀川宗真「なんだと!?」
佐野かな「あの、キャバ嬢のメイドさんですよ」
淀川宗真「あのキャバ嬢か!!」
淀川宗真「ん?河さんからか」
  電話を取る
淀川宗真「どうした河さん?」
河津刑事「おう先生、真野の部屋の階の防犯カメラに、真野の部屋を尋ねた男女2人組が写っててな」
淀川宗真「マジか!?それ見れるか?」
河津刑事「勿論だ、すぐ署に来てくれ」
  話す▶️あけみママ
淀川宗真「すまないママ、警察の方で進展があったようだ」
あけみママ「いってらっしゃい、あちらのママには連絡しておくわね」
  移動する▶️警察署

〇大会議室
  話す▶️河津刑事
河津刑事「おう来たか、早速だがコレを見てくれ」
  見る▶️モニター
淀川宗真「ふむ・・・確かに」
佐野かな「でも、顔は写っていませんね」
淀川宗真「この男は?」
河津刑事「今捜査に当たらせている」
  見る▶️モニター
河津刑事「お、モニターを見ろ、部屋から出てきたぞ」
淀川宗真「あのグッタリしてるのが、真野か、この後車に積んで現場に運んだのか」
  聞く▶️車の事
淀川宗真(車が写っている防犯カメラが何処かに有ればいいんだが・・・)
淀川宗真「河さん、車の事なんだが?」
河津刑事「ああ、今近くの防犯カメラを片っ端から調べているところだ」
警官A「失礼します、河津刑事・・・」
河津刑事「今、報告があった、どうやらレンタカーのようだ」
淀川宗真「借主の名前は?」
河津刑事「羽賀憲市(はがけんいち)って名前のようだ」
  聞く▶️羽賀の事
淀川宗真「ソイツは何者だ?」
河津刑事「どうやら怒羅愚吽の関係者のようだ、今捜査に当たらせている」
淀川宗真「そうか、それじゃ深雪の捜査に当たるわ」
河津刑事「おう、わかった」
  移動する▶️キャバクラ

〇ホストクラブ
  話す▶️受付
受付「いらっしゃいませ、オーナーが奥でお待ちです」
淀川宗真「ありがとう」
キャバクラのママ「いらっしゃい、あけみママから話は伺っているわ」
  聞く▶️深雪の事
淀川宗真「深雪・・・あ、いや、えーと・・・」
キャバクラのママ「ああ、あの子の源氏名はエリザよ」
キャバクラのママ「ふふ、源氏名で呼ぼうとしてた?」
淀川宗真「それがこういう所での礼儀だしな」
キャバクラのママ「貴方、結構遊んでいるのね」
淀川宗真「それなりにな」
  聞く▶️深雪の事
淀川宗真「それじゃ改めて、エリザ嬢について聞きたい事があるんだが?」
キャバクラのママ「何かしら?」
淀川宗真「畠山が死んだ日と、昨日、エリザ嬢は出勤してたのか?」
キャバクラのママ「その日は、確か出勤してないわ」
淀川宗真「そうか」
キャバクラのママ「エリザちゃんを疑っているの?」
淀川宗真「正直言って疑ってはいるが、コレといった物的証拠が無いのも事実だ」
淀川宗真「だが昨日、殺害された女性の部屋から、畠山の会社の貸し出し名簿に、エリザ嬢の名前があったのを見つけたんでね」
キャバクラのママ「ふーん、物的証拠は無いけれど、状況証拠はある訳ね」
淀川宗真「そういう事だ」
  聞く▶️深雪の事
淀川宗真「ところで、エリザ嬢は出勤してるのか?」
キャバクラのママ「そういえば、まだ来てないわね・・・何時もならもう来てるはずだけど・・・」
キャバクラのママ「エリザちゃんからだわ・・・もしもし、エリザちゃん?」
エリザ嬢(北条深雪)「ママ・・・?今までお世話になりました、ありがとうございます」
キャバクラのママ「ちょっとエリザちゃん?もしもし?」
  聞く▶️深雪の事
淀川宗真「エリザ嬢がどうした!?」
キャバクラのママ「それが・・・突然お世話になりましたって・・・」
淀川宗真「なんだと!?まさか・・・」
淀川宗真「クソ!!何か手がかりがあれば・・・」
キャバクラのママ「そういえば、電車の音がしてたわ」
淀川宗真「電車・・・そうか、わかったぞ行き先が!!」
  電話する▶️赤田充
赤田充「なんや宗馬?」
淀川宗真「すまんが、今から言う場所に来てくれ」
赤田充「なんやねん急に、しゃあないな、ちょっと待っとけ」
  話す▶️キャバクラのママ
キャバクラのママ「あの子の事、頼んだわよ」
淀川宗真「ああ、間に合うかは微妙だけどな」
  移動▶️外に出る

〇走行する車内
  話す▶️赤田充
淀川宗真「悪いな充、なるべく急いでくれ」
赤田充「それはええけど、何処まで行けばええんや?」
淀川宗真「○○県の××村だ」
赤田充「はぁ!?おまっ、めっちゃ遠いやんけ!!」
淀川宗真「わかってるが、人の命がかかってるんだよ!!」
赤田充「それ、早よ言えや!!しゃあない、飛ばすで!!」
  話す▶️赤田充
赤田充「ところで、そんなに慌ててるって事は、アレか?」
淀川宗真「ああ、追いかけているヤマの容疑者だ」
赤田充「命がかかってるとは?まさか・・・!?」
淀川宗真「ああ、彼女自殺するかもしれん」
赤田充「チッ、くそったれが!!死なれたらアカンやんけ!!」
淀川宗真「ああ、そういう事だ、頼むぞ」
赤田充「よっしゃ任しとき、飛ばすでぇ!!」
  電話する▶️河津刑事
河津刑事「おう、どうした?」
淀川宗真「河さん、すまんが羽曳野刑事に、北条深雪がそっちに行った事を伝えてくれないか?」
河津刑事「なんだと!?わかったすぐ連絡しておく」
淀川宗真「頼む!!」
  移動する▶️???

〇山道
  呼ぶ▶️深雪
佐野かな「深雪さーん!!」
  探す▶️北条深雪
淀川宗真「クソ!!この辺には居ないか」
佐野かな「もっと奥ですかね?」
  見る▶️辺り
羽曳野刑事「淀川さん!?」
淀川宗真「おっと、羽曳野刑事、コイツを見なかったか?」
  見せる▶️写真
羽曳野刑事「北条深雪よね・・・水原さんにも写真を見せてもらったけど、この辺には居ないようね」
淀川宗真「そうか・・・もっと奥に行ってみるか」
  移動する▶️奥へ

〇山中の川
  見る▶️辺り
羽曳野刑事「ここにも居なさそうね」
佐野かな「何処に居るんでしょうね?」
羽曳野刑事「私は、向こうを探してきます」
  推理する
淀川宗真(クソっ・・・焦るな・・・よく考えるんだ・・・)
淀川宗真(待てよ・・・あそこか!!)
  話す▶️かな
淀川宗真「わかったぞ、おそらくあそこだ!!」
佐野かな「何処です?」
淀川宗真「真野の遺棄現場だ、行くぞ!!」
佐野かな「はい!!」
  移動する▶️遺棄現場

〇渓谷
  見る▶️辺り
佐野かな「先生、あそこに人影が!!」
佐野かな「あれ?でも2人?しかも何か揉めてるような・・・?」
淀川宗真「あれは・・・咲希さんと・・・深雪か!?」
北条深雪「離して!!死なせて!!」
水原咲希「そんな事、出来る訳無いでしょ!!」
北条深雪「私は終わりなの!!死んでお詫びするしか無いのよ!!」
水原咲希「だからって、『はいそうですか』って見逃せないでしょ!!」
水原咲希「それに、罪を償う気なら警察に出頭しなさいよ!!」
北条深雪「そんな事したら、憲ちゃんが捕まってしまうじゃない!!」
水原咲希「あんな男をまだ庇うの!?貴女の人生を狂わせた張本人じゃない!!」
淀川宗真(憲ちゃん・・・共犯者の事か)
  見る▶️咲希と深雪
淀川宗真「どうやら、咲希さんが深雪の自殺を止めてくれたようだな」
佐野かな「そうみたいですね」
  移動する▶️二人の所
水原咲希「探偵さん!?」
北条深雪「探偵!?私を捕まえに来たの!?」
佐野かな「そして助手のかなでーす」
淀川宗真「あー、コイツは無視してくれ」
淀川宗真「あと、一つ勘違いしてるようだが、逮捕出来るのは警察だけなんでね、俺の仕事は真実を明らかにする事だ」
  話す▶️深雪
淀川宗真「て事で、今からこれまでの事件を推測の範囲で言うので、間違えてたら言ってくれ」
北条深雪「わかったわ」
淀川宗真「まず、畠山事件の事だが、絞殺した後、真野瑞稀と共謀して密室を作って逃走」
淀川宗真「そして、瑞稀を口封じの為、羽賀憲市と共謀して殺害し、ここから真野瑞稀を遺棄したって事かな?」
北条深雪「大体当たっていますが、一部違っているわね」
淀川宗真「ほう、何処が間違えているか教えてくれるか?」
北条深雪「いいわ、まず大前提として畠山を殺したの時の瑞稀も、瑞稀の時の私も共謀はしてないわ」
北条深雪「あの時は・・・」

〇豪華な社長室
北条深雪「すみません、またお金を借りたいのですが?」
畠山権蔵「またですか?今までの金もまだ完済されて無いのにですか?」
北条深雪「それは・・・」
畠山権蔵「キャバクラで働いていて、まだそんなに金が必要とは、一体何にお使いなのです?」
北条深雪「それは・・・」
畠山権蔵「あー、コレかな?」
北条深雪「それは!?」
畠山権蔵「あーそう言えば、貴女の元カレの・・・そうそう羽賀でしたっけ」
畠山権蔵「奴も一味でしたね、それで貴女も虜になりましたかね?」
北条深雪「そんな・・・」
畠山権蔵「まあ、もっともホストクラブの代金もまだ返せて無いんでしょ?」
畠山権蔵「なんなら、稼げる風俗でも紹介しますが?」
北条深雪「冗談じゃ無いわ!!」
畠山権蔵「うぐっ・・・く、苦しい・・・」
北条深雪「ど・・・どうしよ・・・でも、このままじゃ出られないし・・・諦めるしか無いわね・・・」
真野瑞稀「社長、お呼びですか・・・きゃー!!」
北条深雪「きゅ・・・救急車を呼んで・・・」
真野瑞稀「えっ!?深雪!?どういう事!?」
北条深雪「えっ!?瑞稀!?実は・・・」
真野瑞稀「そう・・・わかったわ、そっちを持って!!」
北条深雪「えっ!?」
真野瑞稀「早く!!」
北条深雪「わ、わかったわ」
真野瑞稀「これでよしっと・・・どう?これで自殺に見せかけられると思うけど?」
北条深雪「どうして・・・瑞稀の会社の社長を殺したのよ?」
真野瑞稀「事情があったのでしょ?ここのお客はブラックリストな人しか来ないから」
真野瑞稀「あとは、服をコレに着替えて」
北条深雪「ありがとう・・・」

〇渓谷
北条深雪「畠山を殺したのは私一人、瑞稀はあくまで私を庇っただけわかった?」
淀川宗真「なるほどな、では真野瑞稀の件は?」
北条深雪「畠山の事を憲ちゃん・・・羽賀憲市に話したら『畠山の罪を瑞稀に押し付けよう』と言いだしたの」
北条深雪「私は止めたんだけど、憲ちゃんが『組織から深雪を守る為には殺して罪を被ってもらうしかない』と言って殺したわ」
北条深雪「あとは、ご存知の通りよ」
  聞く▶️麻薬の事
淀川宗真「何処で麻薬を使ってたんだ?」
北条深雪「直接使って無いわ」
北条深雪「羽賀の店で、お香的な感じで使っているから、あの店の客は皆知らずのうちに中毒になるわ」
淀川宗真「・・・」
水原咲希「はぁー・・・何やってるのよ・・・」
北条深雪「ごめんね咲希・・・」
水原咲希「さっさと警察に出頭して、罪を償ってきな」
水原咲希「そして出てきたら帰ってこい、ここがアンタの故郷なんだからね」
北条深雪「うん・・・ありがとう咲希・・・探偵さん、お願いします」
淀川宗真「わかった、ちょうど刑事がきてるしな」
  この後、深雪を羽曳野刑事に預け、その後警察庁に身柄が引き渡った

〇怪しげな酒場
  次の日
怒羅禺吽のボス「よう、首尾はどうだ?」
羽賀憲市「へへっボス、またカモりましたよ」
怒羅禺吽のボス「あんだテメェ!!」
河津刑事「警察だ!!」
怒羅禺吽のボス「げっ!!サツが何の用だ!!」
河津刑事「羽賀憲市、真野瑞稀殺人の容疑及び麻薬取締法の疑いで逮捕する!!」
怒羅禺吽のボス「なんだと!!羽賀、テメェ何やってんだ!!」
羽賀憲市「すいません、ボス・・・」
河津刑事「あーお前らも署まで来てもらうぞ」
怒羅禺吽のボス「クソ!!オメェらズラかるぞ!!」
河津刑事「逃げたぞ、追え!!」

〇ネオン街
桜田組長「おい、『善良な区民』としてアイツらをとっ捕まえるんだ」
桜田組若頭「わかりました親分、お前ら行くぞ!!」
桜田組員「押忍!!」
怒羅愚吽の雑魚「げっ!!桜田組だ、逃げろ!!」
怒羅愚吽の雑魚「クソっマジか!!」
怒羅愚吽の雑魚「死にたくねぇよー」

〇店の事務室
  その後
佐野かな「先生、お茶です」
淀川宗真「何でここでお茶を入れてる!?」
佐野かな「えー、一緒に寝た仲じゃないですか?それって助手確定ですよね?」
淀川宗真「あー、それじゃ一緒に寝た女は皆助手って事か!?一杯いるぞ?」
  完

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