『突然訪れる』シリーズ 後輩、優しくないです 5

八野なな

どちらか選んでください!?(脚本)

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八野なな

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〇学校の下駄箱
りこ「先輩、お待たせしました!」
先輩「構わないよ!」
先輩「しかし、珍しいな。 放課後付き合ってくれなんて」
りこ「先輩なら間違いなく付き合ってくれると思って」
先輩「どうして?」
りこ「先輩はいつも1人だからです」
先輩「うん?」
りこ「1人だから予定が無いはずです」
先輩「そんな自信ありげに言われると胸が痛いよ・・・・・・」
りこ「予定があれば遠慮なく言ってください」
先輩「そんな真っ直ぐ見つめられて言われると胸が痛いよ・・・・・・」
りこ「それは大変です! もっと痛くなる前に早く行きましょう!!」
先輩「・・・・・・そうだねー」

〇アパレルショップ
先輩「で・・・・・・付き合って欲しい所ってここなんだ?」
りこ「はい!」
先輩「可愛いのとか、綺麗なのがいっぱいあるね」
りこ「そうですね。 さぁ、早く行きましょう!」
先輩「ここは男性の服は無さそうだねー」
りこ「はい! このお店には無いですね! 女性の服のお店ですから!」
先輩「何で俺を連れて来た!?」
りこ「経験ですよ、経験」
先輩「経験?」
りこ「先輩の人生で一度あるか無いか・・・・・・ 女性と一緒に服を選ぶという経験です!」
先輩「最初の一言が気になるが・・・・・・まぁ良いか」
りこ「という訳で先輩には私の服を選んでもらいます!」
先輩「えー」
りこ「先輩! チャンスは掴みましょう!!」
先輩「チャンスとは一体・・・・・・」
りこ「細かい事は気にしないでください」
りこ「では私は何着か選んでくるので、先輩はその中から私に合うのを決めてください!」
先輩「責任重大だな」
りこ「変なのに決めたらお姉ちゃんに言います!」
先輩「責任重大過ぎる!!」
りこ「ふふ。 では、何着か選んで来ますので待っててください」
先輩「はい・・・・・・」
りこ「お待たせしました!」
先輩「お、おぅ・・・・・・」
りこ「2着選んで来ました。 どちらか私に合うのを選んでください!」
先輩「わ、分かった。 本当に俺のセンスで選んで良いんだな?」
りこ「もちろんです!」
先輩「えーっと・・・・・・じゃあ・・・・・・ こっちの青色の方・・・・・・」
りこ「・・・・・・」
先輩「と、見せかけて白色の方!」
りこ「それで良いですか?」
先輩「うっ」
りこ「本当に良いんですね?」
先輩「・・・・・・良い! こっちだ!!」
りこ「先輩・・・・・・普段ビビりで優柔不断な先輩にしては良く頑張ったと思います」
先輩「頑張ったのに酷い言われ様だねぇ」
りこ「しかし、先輩。 残念ですが不正解です!」
先輩「くぅ~逆だったか・・・・・・」
りこ「正解は両方とも気に入ったので、『2着とも買う』 でした!」
先輩「いや、半分当たってるんじゃないかな!?」
りこ「先輩のくせに揚げ足を取らないでください」
先輩「すいません・・・・・・って何で俺は謝ってんの! というか、今日俺が付き合う必要無かったよね!?」
りこ「先輩。 今回は不正解でしたが、先輩の今後の活躍と成功をお祈り申し上げます」
先輩「就活で不採用じゃないんだよ!! 嬉しくないお祈りするのやめて!!」

コメント

  • コレって傍から見たらバカップルのデート風景だなーとニヤニヤしてしまいました😂 そんなデートっぽい展開に持ち込むりこちゃんの豪腕っぷり、流石ですねー🙌

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