叫んじゃうほど愛おしい

無知の無知

エピソード44 「・・・大好き」(脚本)

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〇センター街
西條 園(さいじょう その)「風~、お待たせ~」
東条 風(とうじょう ふう)「あ、園!」
西條 園(さいじょう その)「風、今日は大丈夫? 6時間前に来てたりとかしない?」
東条 風(とうじょう ふう)「大丈夫! 30分前に来たから!」
東条 風(とうじょう ふう)「っていうか、前は6時間前に来たんだ。早すぎるよ・・・」
西條 園(さいじょう その)(30分前も、そこそこ早いけどなぁ・・・)
南沢 香(みなみさわ かおり) 「お待たせー!」
北原 そら(きたはら そら)「待たせたな」
西條 園(さいじょう その)「あ、香ちゃん、そら!」
東条 風(とうじょう ふう)「二人とも、一緒に来たんだ!」
北原 そら(きたはら そら)「昨日の夜、香の家に泊ったからな」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あ、言っちゃうんだ!」
東条 風(とうじょう ふう)「お泊り会、いいな~! 私も参加したかった~!」
西條 園(さいじょう その)「香ちゃんとそらって、そこまで進んでいたの!?」
東条 風(とうじょう ふう)「うん?」
西條 園(さいじょう その)「風! 今晩、私の家空けるからっ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「は、張り合わなくても・・・」
北原 そら(きたはら そら)「歯ぎしりしている所すまないが、腹が減った。飯に行こう」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「私も、お腹空いた~」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、そうだね!」
西條 園(さいじょう その)「私も、お腹空いちゃった!」
東条 風(とうじょう ふう)「じゃあ、行こっか」

〇ラーメン屋
  「「「ラーメンだぁぁぁあああ!!!!!!」」」
南沢 香(みなみさわ かおり) (ガッツいてるぅ・・・)

〇ゲームセンター
東条 風(とうじょう ふう)「よし、今度こそっ!」
東条 風(とうじょう ふう)「やったー! 取れたー!!」
東条 風(とうじょう ふう)「はい、園。これ!」
西條 園(さいじょう その)「う、うん、ありがとう。可愛い、可愛いけど・・・」
西條 園(さいじょう その)「だ、大丈夫? 3000円もかかってたけど・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「正直、ギリギリ・・・」
北原 そら(きたはら そら)「まぁ、クレーンゲームは物だけではない。取れた達成感も込みでの値段だ、無駄ではない」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「それに、風、前よりもだいぶ上手くなっているよね!」
東条 風(とうじょう ふう)「園と二人で何回か来てるからね」
西條 園(さいじょう その)「風、いつも私のために頑張ってくれるの」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「へぇ、いいね!」
北原 そら(きたはら そら)「ケッ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「にしても、そのネックレス、いいなぁ。私も狙ってみよっかな~」
北原 そら(きたはら そら)「・・・・・・」
北原 そら(きたはら そら)「待ってろ」
北原 そら(きたはら そら)「ほら、やるよ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「え、そら、凄っ! 一発じゃん!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そら、ありがとっ!」
東条 風(とうじょう ふう)「そら、私よりもスマートだし、私よりも安上がりじゃんっ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「惨敗だぁ・・・」
西條 園(さいじょう その)「風、半分出すから、半分お金出すから、ね、ね!!」

〇カラオケボックス
東条 風(とうじょう ふう)「ふぅ、よし・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「夕暮れの教室~♪ みんなと遊んだ公園~♪」
東条 風(とうじょう ふう)「机の中のアルバムには~♪ 笑って写る友達~♪」
東条 風(とうじょう ふう)「で、えっと次は・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「うわぁ、微妙だったぁ・・・」
西條 園(さいじょう その)「ううん、そんなことないよ! すっごく上手になってる!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「風、めちゃ上手くなってるじゃん!」
北原 そら(きたはら そら)「努力の賜物だな」
東条 風(とうじょう ふう)「あ、ありがとう。実は、結構練習してて・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「まぁ、園には全然敵わないけどね」
西條 園(さいじょう その)「そんなことないよ~。風も、上手!」
西條 園(さいじょう その)「次は、二人で一緒に歌おっ! 風の好きな歌、入れるから!」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、ありがと!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「じゃあ、その前座として二人で歌おっか」
北原 そら(きたはら そら)「そうだな」
北原 そら(きたはら そら)「いくぞ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「ah~♪」
北原 そら(きたはら そら)「ah~♪」
西條 園(さいじょう その)「えぇっ!? これ、二人で歌うのっ!?」
東条 風(とうじょう ふう)「うわぁ、この後すごく歌いづらい・・・」
西條 園(さいじょう その)「風、負けてられないよ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「むりむりむりむりっ!!」

〇ショッピングモールの一階
西條 園(さいじょう その)「だいぶ、遊んだね~」
東条 風(とうじょう ふう)「ね、もう夕方ぐらい?」
西條 園(さいじょう その)「この後、どうしよっか」
東条 風(とうじょう ふう)「夕飯を食べるのもアリだし、もうちょっと遊ぶのもアリだし・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あ、じゃあ一つ、いい?」
北原 そら(きたはら そら)「香と、ここだけは全員で行きたいなって話になってだな」
西條 園(さいじょう その)「うん、わかった!」
東条 風(とうじょう ふう)「え、どこだろう・・・」

〇街の全景

〇観覧車のゴンドラ
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うわぁ、高~い! いい眺め~!」
北原 そら(きたはら そら)「これが、二人が見ていた景色か」
西條 園(さいじょう その)「ここかぁ・・・///」
東条 風(とうじょう ふう)「なんか、懐かしいね」
北原 そら(きたはら そら)「懐かしいって、私達は初めてだぞ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「2人は、2回ぐらい乗ってるんだっけ?」
西條 園(さいじょう その)「うん。初めては、初デートの前。二回目は、クリスマス前かな」
東条 風(とうじょう ふう)「どっちも、大切な日のきっかけになった場所なんだ!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「いいじゃん、大切な場所!」
北原 そら(きたはら そら)「ケッ、その大切を共有しやがれってんだい」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「良かった。最後に、皆でここに来れて」
北原 そら(きたはら そら)「最後?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「・・・・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「だって、4月になったら、クラス替え。皆とは別々になるかもだし・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「やっぱり、遊ぶ機会は減っちゃうかなって・・・」
北原 そら(きたはら そら)「まぁなぁ・・・」
西條 園(さいじょう その)「香ちゃん、だ、大丈夫だって!」
東条 風(とうじょう ふう)「また、新しい友達が出来るかもしれないよ?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そうかも、だけどさぁ・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「・・・グスッ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「やっぱり私は、4人で遊んでいる時が一番、楽しいから・・・」
北原 そら(きたはら そら)「このぐらいの事で泣くな、香」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「グスッ、ごめん・・・」
北原 そら(きたはら そら)「すぐに泣き止む事だ。でないと・・・」
北原 そら(きたはら そら)「私まで、泣きそうになってしまうではないか・・・」
西條 園(さいじょう その)「そら・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「香・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「じゃあ、新しいクラスになったら、まず初めに報告会でもしよっか!」
東条 風(とうじょう ふう)「そうしたら、また4人で集まれるでしょ!」
西條 園(さいじょう その)「風、そうだね!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「風・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そうだね、そうしよっか!」
北原 そら(きたはら そら)「私のハーレム姿、お見舞いしてやるぜ!」
西條 園(さいじょう その)「私は、風と仲良くしようとする子を叩き切るっ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「えぇ、じゃあ私だけ新しい友達、出来ないじゃんっ!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「その時は、また4人で遊べばいいじゃん!」
北原 そら(きたはら そら)「私達からは逃れられない」
西條 園(さいじょう その)「私は、大賛成~!」
東条 風(とうじょう ふう)「それも、アリよりのアリだね」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「なんか、ごめんね? 私の変な悩みに付き合わせちゃって」
北原 そら(きたはら そら)「思いの丈をぶつけることが出来たのだから、良いだろう」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「それもそう、かな?」
北原 そら(きたはら そら)「二人は、何か言い残した事はあるか」
北原 そら(きたはら そら)「言うなら今のうちだ、これが最後のチャンスかもしれない」
西條 園(さいじょう その)「私は、大丈夫かなぁ」
東条 風(とうじょう ふう)「もう、下に着いちゃうしね」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そっか」
北原 そら(きたはら そら)「ならば、降りるか」

〇開けた交差点
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うわぁ、だいぶ暗くなっちゃったね」
北原 そら(きたはら そら)「まぁ、休みの日だ。この程度の夜遊びぐらいはいいだろう」
西條 園(さいじょう その)「風、今日は楽しかったね!」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、すっごく!」
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、今日はこのぐらいで・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「そうだね・・・」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・・・・」

〇黒背景
  (今日で、最後かぁ・・・)
「ねぇ、風」
「ねぇ、園」
  ・・・・・・
  大好き

〇開けた交差点
西條 園(さいじょう その)「っ!!」
東条 風(とうじょう ふう)「っ!!」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「あ、いや、違くてっ!! 今のは違くて、でも、違わないけど・・・」
西條 園(さいじょう その)「風・・・///」
西條 園(さいじょう その)「私の、言いたいこと」
西條 園(さいじょう その)「目、閉じよ?」
東条 風(とうじょう ふう)「え、それって・・・」
西條 園(さいじょう その)「風・・・///」
東条 風(とうじょう ふう)「園・・・///」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・///」
西條 園(さいじょう その)「//////」
西條 園(さいじょう その)「・・・・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・・・・」
西條 園(さいじょう その)「風っ・・・!!!!」
東条 風(とうじょう ふう)「園っ・・・!!!!」

〇黒背景
「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅうううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「そのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「大好きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「大好きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

〇開けた交差点
西條 園(さいじょう その)「風、ずっと、ずっとずっとずっとずっと言いたかった!!!!!!!!」
西條 園(さいじょう その)「大好きぃぃぃぃいいいい!!!!!!!!!」
東条 風(とうじょう ふう)「私も、園のこと、大好きで、大好きで・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「大好きぃぃぃぃいいいいいいい!!!!!!!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「な、何事っ!?」
北原 そら(きたはら そら)「後ろの方で、爆発音がしたのだが」
西條 園(さいじょう その)「ごめぇん、感情が爆発しちゃって・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「私も、園に伝えたいことが、山ほどあって、気が付いたら・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「き、気持ちはわかるけど、街中だし、夜だし・・・」
北原 そら(きたはら そら)「まったく、世話の焼ける奴等だ」
東条 風(とうじょう ふう)「グスッ・・・」
西條 園(さいじょう その)「うぅ、香ちゃんも、そらも、迷惑かけてごめんね・・・」
東条 風(とうじょう ふう)「こんな私達を、いつもありがと・・・」
北原 そら(きたはら そら)「はぁ、全く・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「感謝などいらないから、金を寄越せーっ!」
北原 そら(きたはら そら)「っ! 私の台詞が取られた、だとっ!? じゃ、じゃあ・・・」
北原 そら(きたはら そら)「そんな困ったちゃんには、いつでもお世話、焼いちゃうぞ☆」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そんな台詞、言ったことないよっ!?」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・香とそらも、本当に仲良しだなぁ」
西條 園(さいじょう その)「私と風には負けるけど!!」
「そら「いや、勝てると思ってない」」
東条 風(とうじょう ふう)「・・・こんな私達だけど」
西條 園(さいじょう その)「これからも、よろしくね!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「それは、こちらこそ!」
北原 そら(きたはら そら)「地獄の果てまで共に行こうや」
西條 園(さいじょう その)「風、これからも、よろしくね!」
東条 風(とうじょう ふう)「うん、こちらこそ!!」
  『叫んじゃうほど愛おしい』
  ~おしまい~

〇学校の廊下
北原 そら(きたはら そら)「・・・なるほど」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そら~、クラス替えどうだった?」
北原 そら(きたはら そら)「あぁ、そこに張り出されているが」
北原 そら(きたはら そら)「香とは違うクラスだった」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「えぇ、まだ見てないのに、ショック・・・」
北原 そら(きたはら そら)「ただ、隣のクラスだ。教科によっては、一緒の授業を受けられるぞ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そっか、じゃあぼちぼち・・・」
「やったぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「きたぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あぁ、二人はうまくいったってことかな?」
北原 そら(きたはら そら)「相変わらずな、二人であった」

次のエピソード:おまけ⑧ エピソード色々

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