算用合って銭足らず

ましまる

貨幣とは(脚本)

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〇学校の部室
ぶちょー「で、せんせーの見解では、富本銭は ”厭勝銭” ではなかったということですが、」
せんせー「・・・あくまで可能性の話ね」
ぶちょー「そもそも、どうして貨幣が 「おまじない」に使われたりしたんですか」
ぶちょー「だって、貨幣って買物の支払いのときに 使うだけのものですよね」
せんせー「そうね、貨幣についての考察では なかなか呪術的な要素と繋がらないわよね」
せんせー「一般的には、貨幣とは何かと考えたとき、」
せんせー「まずは、ヒックス(J.R.Hicks)の 「貨幣の三要素」を思い浮かべるだろうし」
ぶちょー「貨幣の三要素・・・?」
せんせー「・計算手段 ・支払手段 ・価値蓄蔵手段」
せんせー「貨幣はこの3つの機能を持つという考えね」
ぶちょー「せんせー、話が難しくなってきてます」
ぶちょー「そもそも、ヒックスって誰ですか?」
せんせー「話せば物凄く長くなってしまうから、 とりあえずは「ノーベル経済学賞を 受賞したエライ人」と認識しておいて」
ぶちょー「今度は、すごくテキトーな説明に・・・」
せんせー「ヒックスの「貨幣の三要素」だって もっと簡単な表現をすれば、」
せんせー「・お値段 ・支払うモノ ・貯めるモノ」
せんせー「と、乱暴な言い方もできるわよ」
ぶちょー「これなら理解できます!」
ぶちょー「でも、ノーベル賞の人の表現だと ますます呪術とかの話と繋がらないですが」
せんせー「そうね、ヒックスの表現は 貨幣の経済的機能を十全に 言い表しているのだけど、」
せんせー「”厭勝銭” については、貨幣というものを 非経済的観点から分析する必要があるのよ」
ぶちょー「せんせー、やっぱり難しいです」
ぶちょー「貨幣って経済で使うモノなのに 「非経済的観点」なんて・・・」
ぶちょー「そんな見方をする人なんているのですか?」
せんせー「そうね、ドイツの哲学者・社会学者の ゲオルク・ジンメル(Georg Simmel)が その嚆矢にして代表と言えるわ」
せんせー「ジンメルは著書『貨幣の哲学』で 貨幣の概念、そして人間社会を読み解き、」
せんせー「それを受けて 社会哲学者の今村仁司は・・・」
ぶちょー「なに寝てるのよー!!」
るる「寝てないですって・・・」
ぶちょー「イビキまでかいていたじゃない!?」
るる「いえ、しっかり聞いてました・・・」
ぶちょー「じゃあ、ここまでの話の内容について ちゃんと説明してみて!」
るる「え、ええと・・・」
るる「昔、この作者が富本銭の実物を見に 大阪歴史博物館に行って、」
るる「その足で、大阪城も見に行ったところ、」
るる「たまたま居合わせた デ●ーク更家って人とご一緒して」
るる「なんやかんやあって、その人に作者が ウォーキングをレクチャーされたって話」
ぶちょー「全然違う話じゃない!!」
ぶちょー「そもそも、デュ◇ク更家って誰なの?」
せんせー「デ●ーク更家氏は、 ウォーキングトレーナーとして 一世を風靡された方よ」
せんせー「独特の歩き方と、セクシーな腰使いが もう艶めかしくてね」
ぶちょー「そんな方がいらっしゃるのですね・・・」
せんせー「作者によると、その大阪城でも 氏を目にした女性観光客たちから 歓声が上がっていたんだって」
るる「じゃあ、夢の内容は事実だったんですねっ」
ぶちょー「”夢”って、やっぱり寝ていたんじゃない!!」
るる「・・・あっ」

コメント

  • 貨幣論→デューク更家さん
    うーむ、分かりません
    分かりませんが懐かしいですね
    頭の上で手をねじるように組んで歩く姿しか思い出せないのですが

  • 貨幣の非経済的観点って面白い表現ですね。興味深いですが、「参考文献読んで勉強しよう!」とはならないかもしれません。すみません… しかし、先生は上から下まで(?)本当に何でも知っていますね。

  • 途中から(いや結構初期から)「るるちゃんずっと目瞑ってない?www」って思ってたんですよねw
    難しくて現実逃避かと思ったらまさかの寝落ちwwからのぶちょーのコンプラなツッコミww🩸😂
    からの更家さんww懐かしい…🤣そうか〜…今高校生のぶちょーは知らないですよね(るるちゃんよく知ってたな笑😆)
    ラストまで興味深かったです✨後書きの参考文献がまた、出版社からして「あ、難しいやつだw」と…😂

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