第五話 みたなの秘密(脚本)
〇広い公園
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「みたな、なんでわざわざ、こんなところまで歩いて来たんだ?」
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・誰かに聞かれたらだめな話だから、かな」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「・・・そうか」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「ありがとな。 そんな話を俺にしてくれるなんて」
川西 みたな (かわにし みたな)「だって、私は馬瑠を信頼してるんだもん」
川西 みたな (かわにし みたな)「じゃ、『明日(tomorrow)プロジェクト』が発足した経緯から話してもいいかな」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「おう!」
〇黒背景
みたなの声「発足は三ヶ月前。 ある事故が原因だったの」
馬瑠の声「ある事故?」
みたなの声「ええ。その事故に遭った車には、たくさんの麻薬が積まれていた」
みたなの声「麻薬は混ざり合って、とんでもないものを生み出してしまった・・・」
〇道玄坂
「おい! あそこで車と自転車がぶつかったって!」
事故車の運転手「うう・・・」
「まだ息がある! 早く救急車を!」
川西 みたな (かわにし みたな)(これ、何だろう?)
みたなの声「その場に居合わせた私は、道路に落ちていた紙袋を拾って、驚愕したの」
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・っ、赤と青の薬物が混ざって__!?」
みたなの声「地元の、薬物に詳しいっていう人に調べてもらったところ__」
みたなの声「それは、体力を上げる薬と、副作用を押さえる薬が混ざり合ってできたとっておきの薬」
みたなの声「__『明日薬』というものだった」
馬瑠の声「・・・っ、それって__」
みたなの声「ええ。その薬は接種を続けることで思考も身体能力も上がる、副作用がない優れもの」
みたなの声「その薬を複製しようとして作られたのが『明日(tomorrow)プロジェクト』よ」
〇道玄坂
川西 みたな (かわにし みたな)「こっ、粉が口の中に入って・・・!?」
川西 みたな (かわにし みたな)「けほっけほっ・・・」
みたなの声「私が第一人者に仕立て上げられてしまったのは、その薬を初めて使用したからだった」
みたなの声「それこそ事故だったんだけどね」
〇広い公園
川西 みたな (かわにし みたな)「ということで、この三ヶ月を過ごして来たの」
川西 みたな (かわにし みたな)「第一人者と言っても、特にすることもなくて、研究に立ち会ったりするだけだったんだけどね」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「・・・・・・」
川西 みたな (かわにし みたな)「馬瑠?どうしたの?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「いや、な」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「俺の妹が事故に巻き込まれたのも、その時期なんだ」
川西 みたな (かわにし みたな)「馬瑠の妹さんが・・・?」
川西 みたな (かわにし みたな)「確か・・・」
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・自転車に乗ってた人、私と同じ髪色の女の子だったと思う」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「じゃあ・・・」
川西 みたな (かわにし みたな)「うん・・・そうだと思う。 本当にごめん。私が関わっていたことに、あなたの妹さんも巻き込んでしまって・・・」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「それは、お前のせいじゃない」
川西 みたな (かわにし みたな)「え・・・?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「お前は、『明日薬』を使用したという理由で代表者に仕立て上げられただけなんだろ?」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「なら、その黒幕がいるはずだ」
川西 みたな (かわにし みたな)「黒幕・・・」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「俺はこの事故の真相を知りたい。 この事故は、何者かが意図的に引き起こしたものだと思うんだ」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「だから__ みたな、手伝ってくれないか?」
川西 みたな (かわにし みたな)「え・・・」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「お前は『明日(tomorrow)プロジェクト』の地位を使える」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「無理に、とは言わないが、協力してくれるとありがたい」
川西 みたな (かわにし みたな)「・・・分かった」
川西 みたな (かわにし みたな)「馬瑠には守ってもらう、って決めたから」
川西 みたな (かわにし みたな)「私も、馬瑠の力になりたい!」
柿本 馬瑠 (かきもと ばる)「おう!ありがとな、みたな!」
事故から偶然、すごい薬ができた⁉
1つの事故が、薬と妹2つの事件を生んでいてすごい展開ですね。
その特効薬で、どんな世界が展開するのかとても楽しみです‼
私も疲れやすくなってきたのでサプリとか愛用してます‼
2人が協力するのも楽しみですね😄