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みかんアルベ

刺客/忍び寄る異変(脚本)

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〇睡蓮の花園
ルヴィア「父様に何か用? 父様なら今出掛けてるけど・・・」
ユリース「お前が鬼狐か・・・?」
ルヴィア「え・・・私はルヴィア、水龍神の娘。 あなたは?」
ユリース「バラスワ国魔法騎士ユリース。王の命令で、お前を連れに来た。 大人しく着いてきてもらおう」
ルヴィア「っ・・・嫌よ、父様から離れたくないもん」
ユリース「無理矢理でも連れて行く。王はお前が必要なようだ」
ルヴィア「行かないって言ってるでしょう!」
ルヴィア「っ・・・いや、離してっ!」
ユリース「何だ・・・!?」
オーディン「嫌がる娘を無理矢理連れて行こうするのは感心しないな・・・ところでルヴィア様に何用で? 用件なら私が聞きましょう」
ルヴィア「オーディン!」
オーディン「ルヴィア様、私から離れないでくださいね。 必ずお守り致します」
ユリース「邪魔をするな!その小娘を渡せ。 お前に用はない!」
オーディン「はい、どうぞって主の娘を渡す馬鹿が何処にいるのでしょうか」
オーディン「アナタは人間にしては魔力は高いですが、私の敵ではありません」
オーディン「今去るなら見逃してあげます。 しつこくするなら・・・そうですね・・・魔物の生き餌にしようか」
ユリース「厄介なヤツめ」
ユリース「次は必ず奪いに来る!」
オーディン「雑魚が・・・」
ルヴィア「オーディン・・・ありがとう・・・助けてくれて」
オーディン「アナタを守るのは私の役目です。 怪我はありませんか?」
ルヴィア「大丈夫・・・でも、凄く怖かった・・・ オーディンが居なかったら私・・・っ」
オーディン「困ったなぁ・・・アナタを泣かすと怒れるですよ」
ルヴィア「ごめんなさい・・・助けてもらえて安心したの」
オーディン「ルヴィア様・・・アナタは強いですが、優しいから戦えませんね」
ルヴィア「・・・私怖いの。 私の力で傷付けてしまうことが・・・」
ルヴィア「力を使うと私が私ではなくなる気がするの」
オーディン「ルヴィア様、私もいつも傍らに居れる訳ではありません。ヴォルズ様もアナタの為なら手段を選ばないでしょう」
オーディン「誰を傷付けずに誰かを守るはできません。 ですが、正しく力を使えば大切な者は守れるですよ」
オーディン「自分の力と向き合って逃げないでください。 アナタは水龍神の娘・・・自分の力ぐらいコントロールできるはずです」
ルヴィア「オーディン」
ルヴィア「ありがとう、私強くなって皆を守るわ」
オーディン「その意気です。 さ、オヤツでも食べますか」
ルヴィア「今日のおやつは何かしら?」
オーディン「マカロンです」
ルヴィア「わぁ、楽しみー」

〇睡蓮の花園
オーディン「ヴォルズ様、今朝ルヴィア様が攫われそうになりました」
ヴォルズ「私が離れていたからか?」
オーディン「その可能性はありますが・・・あの者はルヴィア様の正体を知ってました」
ヴォルズ「それは不味い・・・結界を強めよう」
オーディン「バラスワ国の王が何故ルヴィア様の居場所を知ったのか・・・」
ヴォルズ「もしかするとカムイの里に行ったのが原因かもしれない。あの場所はバラスワ国に近くてな・・・」
オーディン「カムイの里にはルヴィア様の友人がいますから・・・行くなとは言えませんね」
ヴォルズ「行くのは大丈夫だ・・・問題は何故バラスワ国の王がルヴィアの事を分かったかだ」
ヴォルズ「奴が絡んでるなら・・・早打ち手を打たなければ・・・」
オーディン「ヴォルズ様、暫くは私がルヴィア様の傍にいましょう」
ヴォルズ「私もできる限りはいるが・・・あまり自由を奪う事はしたくないのだが・・・仕方あるまい」
オーディン「あの魔法騎士・・・なかなか腕が経つようです。私達の敵では無いのですが・・・派手に動けばルヴィア様を巻き込んでしまいます」
ヴォルズ「ふむ・・・何とかしよう。 あの娘は絶対に守らないといけない」
ヴォルズ「どんな手を使っても・・・」
オーディン「ヴォルズ様、一人で抱え込まないでください。私達がいます」
ヴォルズ「ああ、お前達を信頼し頼りにしてる。 私一人では何もできない」
ヴォルズ(ルヴィアには母親みたいに辛い選択をさせたくない・・・俺に力があれば・・・)
オーディン「ヴォルズ様・・・」
ヴォルズ「もう休め。私も休もおう」
オーディン「はい、失礼します」
  龍神は過去に縛られたままだった。
  救えなかった友を思い出し娘が友に似てきた
  この娘は守ると誓って、次は間違えた選択をしないと決めていた
  しかし、日常に忍び寄る危機にまだ気付いてはいなかった。
  これから何が起きるかも知らずに

次のエピソード:小さな幸せは日常

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