少子化解決へ向けて〜我が国の取り組み〜(脚本)
〇荒廃した国会議事堂の大講堂
総理「我が国は今、深刻な問題を数多抱えております」
総理「中でも早急に取り組まなければならないのが、少子化問題です!」
「そうだー!」
「いいぞー!」
総理「そこで、与党から大胆な改革の第一歩となる法案を提出致します。 では、少子化担当大臣より説明いたします」
少子化担当大臣「少子化対策として提出します法案は──」
少子化担当大臣「"キャベツ畑法案“です!!!!」
野党「ふざけるなー! 国民をバカにしているのか!?」
少子化担当大臣「決して国民はバカにしていません。 現在我が国の休耕、放棄地の面積は約40万ヘクタール。 埼玉県ほどの面積なのです!」
少子化担当大臣「そしてみなさん知っての通り、 子どもはキャベツ畑で生まれます」
少子化担当大臣「1ヘクタールから1人生まれるとして、毎年40万人の子どもたちが生まれてくる! これを実行しないわけにはまいりません!」
「いいぞー!!」
野党「な〜にを馬鹿なことを! 子どもは、、、」
野党「コウノトリさんが運んでくるのだ!!!」
少子化担当大臣「コウノトリも運んで来るでしょう。。。 しかし!」
少子化担当大臣「1羽のコウノトリはひとりの赤ちゃんを運ぶので精一杯です。 双子は無理なのです!!!」
「その通りー!」
少子化担当大臣「その点、キャベツ畑なら双子も産めそうでしょう!? 何より40万羽のコウノトリの飛来を期待するのは現実的じゃない!」
「現実的ってなんだー!?」
野党「し、しかし!! それを言うなら、名前の問題はどうするんだ!」
少子化担当大臣「・・・どう言うことでしょう??」
野党「桃から生まれれば、桃太郎ですね?」
少子化担当大臣「ですとも」
野党「では、40万人もの子どもがキャベツ畑から生まれてくるとどうなりますか!?」
少子化担当大臣「あっ、、、」
少子化担当大臣「キャベツ太郎ちゃんが毎年40万人も生まれてしまう!!!」
野党「佐藤キャベツ太郎くん 鈴木キャベツ太郎ちゃんに、 山本キャベツ太郎くん。 果たしてこれは、現実的と言えるのでしょうか?」
少子化担当大臣「日本は同じ名前を持った人間で溢れかえり、、 誰が誰だかわからなくなるー!!??」
少子化担当大臣「そんな、、、、 こんなところに落とし穴があったなんて!」
総理「ふむ、、、 今国会での可決は、まだまだ難しそうですね」
少子化担当大臣「総理!」
総理「出直しましょう」
総理「でも!!!」
総理「我々は諦めません。 少子化問題解決に向け必ず! "キャベツ畑法案"を満場一致で可決させて見せましょう!!」
〇田園風景
西暦2025年
令和7年
キャベツ太郎「きゃっきゃ!」
キャベツ太郎「きゃべきゃっきゃ」
日本の人口は昨年から40万人増えたのだった
風刺が効いて面白いです!
裏金をめぐる茶番を見ていると、むしろ本作の政治家の方がマシな気がします。
少なくとも、何とかしようという熱意は感じられますので…それくらい日本の政治は劣化しているのだなと、実感する良作でした😁