義妹を押し付けられて

夏目心 KOKORONATSUME

1 0歳の義妹(脚本)

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〇おしゃれなリビングダイニング
藤崎雄太「あぁ、朝っぱらから何事かと思えば・・・」
藤崎雄太「あぁ大丈夫大丈夫!お義兄ちゃんがいるから大丈夫だよ!」
  俺の名前は藤崎雄太。最近父さんが再婚して義母とまだ0歳の義妹ができた。男手一つで俺を育ててくれた事もあり、
  俺は再婚に賛成したのだが、父さんは出張で暫く帰らず、しかも義母は父さんが出たタイミングで行方不明になっていた。
藤崎雄太「全く・・・あの人男遊びが激しいって噂があるなんて言われてたが、どうも本当見たいだな・・・」
藤崎雄太「保育園の予約もまだ先だし、置いてく訳にも行かないしな・・・」
藤崎雄太「あぁごめんごめん!直ぐミルク作るから待っててね!」
  新しい家族ができて新しい生活を楽しみにしてたが、肝心の義母が自身の子供を放って連絡付かず。俺は慣れない育児をしながら、
  今日も夏目高校の一年として学校へ行って、先生達に事情を説明して、中に入れてもらう事となった。

〇教室
藤崎雄太「お早う〜!」
飯野拓郎「お早う藤崎!宿題終わったかぁ?」
藤崎雄太「何とかね・・・」
飯野拓郎「ん?何だか朝っぱらから疲れてる見たいだが・・・って・・・」
飯野拓郎「ん?見間違いか?何で赤ん坊がここに?」
藤崎雄太「あぁ、実は、カクカクシカジカでな・・・」
  俺は事の発端をダチである飯野に話した。
飯野拓郎「マジかよ・・・藤崎の親が再婚したのは聞いてたが、母親の方は子供放って行方不明って・・・無責任過ぎるだろ!!」
藤崎雄太「あぁ、男遊びが激しいって話聞いたのは親が再婚した後だったから、もしそれ知ってたら止めてたよ・・・」
飯野拓郎「おいおい・・・とんでもねぇ話だし、お前も大変じゃねぇか・・・何かあれば言ってくれよ?」
西園寺茜「二人ともお早う!」
飯野拓郎「あ!委員長お早う!」
藤崎雄太「あ、お早う・・・」
西園寺茜「あれ?藤崎君どうしたの?何か元気無い見たいだけど・・・」
藤崎雄太「いやぁ、実は・・・」
  俺は事の発端をうちのクラス委員の西園寺さんに打ち明ける。
西園寺茜「えぇ!その話本当!?赤ちゃん置いてお母さんがいなくなっちゃうなんて!!」
飯野拓郎「本当・・・傍迷惑な話だよな・・・」
藤崎雄太「てな感じで、先生にも事情話して連れて来たんだ・・・」
西園寺茜「えぇ!この子がその義妹ちゃん!?」
西園寺茜「わぁ可愛い!ねぇ、抱っこして良いかな?」
藤崎雄太「ん?あ、良いよ・・・」
西園寺茜「ありがとう!」
西園寺茜「よしよし、良い子だねぇ・・・」
藤崎雄太「あれ?委員長あやすの上手いね・・・」
西園寺茜「あれ?言わなかったかな?あたし、五人姉弟の一番上だから、こう言うの慣れてるんだ・・・」
藤崎雄太「あ、そうだったんだ・・・通りで確りしてる訳だ・・・」
西園寺茜「藤崎君の事情は良く分かったわ・・・この事は皆にも言って置くから、本当に困ったらあたし達に頼ってね!」
藤崎雄太「え?手伝ってくれるの!?でも、一人だけならまだしも、皆に手伝ってもらうのは流石に・・・」
飯野拓郎「良いじゃねぇか藤崎!」
藤崎雄太「飯野!?」
飯野拓郎「俺らまだ高一になったばかりだぜ!只でさえ分からねぇ事も多いのに、それ以上に不慣れな事するのもキツいだろ!」
飯野拓郎「遠慮なく俺らに頼ってくれよ!」
藤崎雄太「・・・・・・」
西園寺茜「飯野君の言う通りよ!あたしももう決めたから、遠慮しないで、困った時とか頼ってね!」
藤崎雄太「・・・!ごめん・・・と言うか、ありがとう!」
  事情を聞いてくれた仲間達が自ら助け舟を出してくれて、俺は何だか嬉しかった。義妹の真由を守る為にも、
  俺も今以上に確りしようと、心の中でそう思った。

次のエピソード:2 責任

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