転生した先は侯爵令嬢だったみたいです!

桜川椿

婚約者様のご登場ですわ (脚本)

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〇綺麗な部屋
  『婚約者様のご登場ですわ 』
  そして翌日・・・。
メル・アイリス「おはようございますお嬢様」
カレン・アルベルト「メルおはよう」
  コンコン!とドアのノックの音が響いた。
  誰か来たのかしら?
キャサリン・ストロング「カレン大丈夫ですの? 私ずっと心配してたのよ」
  この子は私の大親友のキャサリン・ストロング。
  笑顔の可愛い女の子で性格も優しくて私の大好きな女の子。
カレン・アルベルト「キャサリン心配かけてごめんね。もう大丈夫だから」
キャサリン・ストロング「ええ。カレンの顔見たら安心しましたわ。ふふっ近々ユリウス様飛んで来そうよね」
カレン・アルベルト「・・・。かも・・・?」
  ん?何の音かしら?
  ドア付近から凄い音がしたけど⋯。
セレナ・アルベルト「カレン!!」
  はい?
  振り返るとお母様に力いっぱい抱きしめられました。
  お母様は私と同じ金髪の髪にピンク色の瞳で私はお小さい頃のお母様にそっくりだとよく言われます。
カレン・アルベルト「お母様苦しいですわ」
セレナ・アルベルト「ごめんなさいね。でもカレンが目を覚まさなかったらと思うと不安で仕方なかったのよ?私の気持ち分かるでしょう?」
  またドアが開く音が部屋に響いた⋯。
  またですの?そんなに乱暴にドアを開けたら壊れないかしら?と少し不安になった⋯。
  ところで次はどなたなのかしら?
ユリウス・オーディン「カレン目が覚めたんだね。安心したよ」
  キラキラスマイルで私に近付いてくる、この少年はユリウス・オーディン様7歳
  この国の第1王子様ですわ。
  王族にしか受け継がれない紫髪に濃いブルーの吸い込まれそうな大きな瞳で誰から見ても美少年なユリウス様です。
カレン・アルベルト「ユリウス様ご心配おかけして申し訳ありません」
ユリウス・オーディン「カレン⋯ユリウスって呼んでと何度言ったらわかるの?」
カレン・アルベルト「でっ、でも⋯」
ユリウス・オーディン「でもじゃないよ?前みたいにユリウスって呼んでよ。それに謝らなくていいよ、カレンは何も悪いことしてないんだから。わかった?」
  前みたいにって無理ですわ。
  確かに私は昨年まではユリウスと呼んでいましたわ。
  でも私も7歳になる訳でして
  ユリウスはこの国の第1王子様なので彼より目下の私が
  いつまでもユリウス呼びはまずいと思いユリウス様と呼んでいるのになぜわかってもらえないのかしら?
  世間的に見て私がユリウスと呼んでいたら私がと言うかアルベルト家自体の評判が悪くなるはずですわ⋯。
  ユリウス、あなたは王子様なんですのよ?
  そこのところ理解してもらわないと
  私困りますわ!
セレナ・アルベルト「ユリウス様今日もカレンのために来て下さったのですね。ありがとうございます」
  えっ?もしかしてユリウス私が倒れてから毎日来てたとか?まさか・・・毎日じゃないわよね?
ユリウス・オーディン「セレナ殿お気遣いありがとうございます。カレンになにかあったら」
ユリウス・オーディン「いつでも飛んで来ますので安心して下さい。カレンは大事な婚約者なのですから」
  はい?いつでも飛んでくる?なぜ?
  それより、いつから私はユリウスの婚約者になったのよ?
  私聞いてなくてよ!!
セレナ・アルベルト「ユリウス様とカレンは仲が良くて私嬉しいですわ。結婚式を心待ちにしているわね」
  あのー・・・お二人だけで話を進めるのは止めて下さいませんか?
  それに結婚なんて、するとしてもだいぶー先ですよ?私たちまだ7歳ですから・・・。
  ちゃんとした説明を私にして下さい・・・
カレン・アルベルト「あの・・・ユリウス私はいつからあなたの婚約者になったのかしら? 私なにもお聞きしてませんが・・・」
セレナ・アルベルト「あら?カレンに言ってなかったのかしら?ユリウス様とカレンは5歳の頃から婚約者よ」
ユリウス・オーディン「カレン知らなかったの?」
  うっ!ユリウス、そんな悲しそうな瞳で睨まないで下さい
  それにしてもお母様 私、初耳ですわ!!
  こんな大事なことはお忘れにならないで下さいませ・・・
カレン・アルベルト「うっ・・・ごめんなさい」
  なぜ私が謝らなきゃいけないの?こっちが泣きたいですわ!!
ユリウス・オーディン「カレン僕が婚約者だってこと忘れちゃダメだからね」
  忘れたら私どうなるのかしら?
  ユリウスはカレン忘れたらどうなるかわかってるよね?的な顔をしていますわ
  怖い・・・ユリウスの笑顔が黒く見える・・・目の錯覚かしら?
  ユリウスって怒らせたら怖い感じよね?
  私これから先大丈夫なのかしら?
  ものすごく不安ですわ・・・
カレン・アルベルト「ええユリウス。よくわかりましたわ」
ユリウス・オーディン(うっ!カレンが可愛すぎる・・・)
カレン・アルベルト「ユリウスなにか仰いまして?」
ユリウス・オーディン「いや・・・なにもないよ」
セレナ・アルベルト「ユリウス様カレンをよろしくお願いしますね」
ユリウス・オーディン「はい。セレナ殿おまかせ下さい」
  そしてお母様は部屋を出ていった。
  嫌・・・お母様出て行かないで下さい。
  お母様なぜユリウスと二人にするんですか!!
  そしてユリウスと二人きりになった・・・。
  誰か助けてくれる方いませんか?
  なんか部屋の空気が、すごく重いです・・・
ユリウス・オーディン「カレンは誰にも渡さないよ?カレンは僕の物だからね」
  ユリウスは笑顔で言いながら私に近付いてくる・・・
  え?突然どうしましたの?ユリウス!!
  って言うか、いつから私ユリウスの物になったのかしら?ユリウスの物になった覚えはありませんけど?
カレン・アルベルト「ユリウス・・・それってどういう意味ですの?」
  それよりも、なぜユリウスは私に近付いてくるんでしょうか?
ユリウス・オーディン「さっきも言ったよね?僕とカレンは婚約者だって」
カレン・アルベルト「ええ・・・」
ユリウス・オーディン「いずれはカレンは僕の妃になるんだよ。ちゃんと理解してる?」
  婚約者ですよね?ええ、いずれは結婚するお相手ってことくらい私もわかってますわよ・・・
  でも私達まだ7歳なので結婚までの道のりは長い訳でしてその間になにがあるかも分からない訳です
カレン・アルベルト「ええ。わかっていますわ。けれど私はまだ7歳なので正直に言いますと実感って物が湧かないと言いますか・・・」
カレン・アルベルト「ユリウスは私でよろしいんですの?この先私よりもユリウスに、ふさわしいご令嬢が現れるかも知れませんし・・・」
  そうよ!!ユリウスも私も、まだ7歳よ?
  この先私よりもユリウスに、ふさわしいご令嬢がきっと現れるわ
  なるべく早く現れて下さい!
  お願いしますわ神様・・・
  私、王妃にはなりたくありませんので・・・。
ユリウス・オーディン「カレンは何言ってるのかな?僕はカレンとしか結婚しないけど?」
  はい?なぜ?私としかしないって・・・。
  ユリウスよく考えた方がよくてよ?
  自分のことながらこの先どう成長するのか
  全く想像出来ないのよ?
  将来結婚する時になって、あの時婚約破棄しとけばよかったよって
  後悔することになるかも知れないじゃない?ユリウスよく考えて!!
カレン・アルベルト「ユリウスは何故そう言いきれるの?」
ユリウス・オーディン「それはね・・・」
  ユリウスは私をギュッと抱きしめてきた
カレン・アルベルト「っ!!ユリウス離して下さい・・・」
ユリウス・オーディン「嫌だ。カレンは誰にも渡さないよ。たった一人の僕のお姫様なんだから」
  はい? お姫様?
   私ユリウスのお姫様になった覚えありませんけど・・・
カレン・アルベルト「ユリウスどういう・・・」
ユリウス・オーディン「ふう・・・ちゃんと言わないとわからないみたいだね?カレンは・・・。言うからちゃんと聞いててよね」
ユリウス・オーディン「僕はカレンのことが大好きって言ってるんだよ。勘違いされると困るから言うけど友人の好きではないからね。わかった?」
  え?ユリウスが私を好き?ええー
  今までそんな素振りなかったはずですわ
  私7歳児に告白されました・・・(私も7歳だけど)
  どうなってるのよ?
  ってことは私本当にこのままじゃユリウスのお妃人生まっしぐらじゃない・・・
  って言うか恋愛の好きに気づくの早いのではなくて?ユリウス・・・
  幼い頃から(今でも十分に幼いですけども)ユリウスとは一緒に過ごす時間は当たり前にあり、それなりに仲良くはしていたけど
  ユリウスが私を好きになった理由が全く見当たらないですわ
  私の容姿はそれなりに整っているとは思いますけど、絶世の美女
  違った絶世の美幼女とまでは行かないわけでユリウスは私のどこが良いのかしら?と思ってしまう
  そして私はユリウスのことは好きだけど恋愛の好きではないのよね
  どう答えたらいいのかしら?
  一応とは言っても婚約者ですし
カレン・アルベルト「ユリウス私は・・・」
ユリウス・オーディン「カレンは僕のこと嫌いなの?」
カレン・アルベルト「いえ。好きですわ。けれどユリウスの好きと私の好きに違いがあると言いますか・・・」

〇綺麗な部屋
ユリウス・オーディン「ふーん・・・カレンは僕のことを友人として好きと言うことだね?」
カレン・アルベルト「ええ。私のことを好きだと言ってくれたユリウスには申し訳ないのですが・・・」
ユリウス・オーディン「いいよ。今はそれでも・・・」
  今は? 凄く嫌な予感がします・・・。
  そしてユリウスはさらにきつく、抱きしめてきた。
カレン・アルベルト「ちょっとユリウス痛いですわ!!」
  そしてユリウスは私の顎をつかんでクイッと持ち上げたと思ったら唇に温かい何かが触れた・・・。
  は? これはキス!!
  ってなぜ私はユリウスにキスされてるのかしら?
  私達まだ7歳でしたわよね?
  キスは早すぎませんかね?
  それよりも止めなくちゃ!!
カレン・アルベルト「ちょっユリウスなにするのですか・・・」
ユリウス・オーディン「なにってキスだよ、カレン知らないの?」
カレン・アルベルト「知ってますが、なぜ私にするのですか?」
ユリウス・オーディン「カレンのことが好きだからだけど何か問題ある?」
カレン・アルベルト「問題ありすぎです。まず私達はまだ7歳で年齢的に早いことと私の意思を無視して、その・・・キスをするなんて酷いですわ」

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