飛行女学校の瑞

香坂ヱヰ

エピソード3(脚本)

飛行女学校の瑞

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〇沖合
香取「自己紹介としましょうか」
香取「オートジャイロ組、カ号観測機の江風香取と申します」
奈津菜「ん、震電の新藤奈津菜」
奈津菜「今回は震電改で行くよ」
利美「零戦、五二型の二小高利美、よろしくね」
愛唯「瑞雲の高野愛唯です!」
登代「地上からの観測を行います、富嶽の藤塚登代です」
奈津菜「──・・・・・・」
奈津菜「次、烈風の娘だよ?」
津風「・・・・・・烈風だ」
奈津菜「あー、そーゆー事ではなくてさ、」
奈津菜「ほら、本名とか」
津風「必要なのか・・・・・・?」
奈津菜「まあまあ」
津風「──烈風の飛行姫、礼松津風だ」
香取「では──上空へ、行きましょう」

〇沖合
愛唯「よよ、容赦ないよ!?これ!!」
愛唯「ま、待って待って!」
利美「やーこれはちょっと・・・・・・」
利美「ねえ!りみ、艦上戦闘機なんだけど!」
愛唯「ず、瑞雲は水上機ですー!」
愛唯「こんな戦闘は想定してな──」
利美「うわうわうわ・・・・・・」
利美「ちょっとー!烈風は何してるのー!」
津風「・・・・・・ふん」
津風「ま、震電改とはいえ、練度が低ければこうなるか」
津風「・・・・・・」
「ごめん、そっちに行かれた!」
津風「・・・・・・?」
利美「わーごめんごめんほんっとごめん!」
利美「震電改、こっちに来──」
津風「瑞雲を置いて来たのか?」
利美「──え?」
津風「だから、瑞雲は?置いて来たのか?」
利美「あっ!」
利美「あああああごめん、ごめんなさい!今行きます!」
奈津菜「にゃっはー!」
愛唯「あわわわ、」
愛唯「──あっ・・・・・・」
愛唯「はぁ〜・・・・・・」

〇海辺
登代(新藤さんったら、相変わらず・・・・・・)
登代(それにしても、烈風の娘・・・・・・かなり練度が高いわ・・・・・・)
登代(もうそろそろ、実戦に出る練度ね・・・・・・)
学園長「登代や」
登代「学園長先生・・・・・・!!」
登代「何かありましたか?」
学園長「いいえ、演習はどうなっているのかと思ってねぇ」
登代「奮戦していますよ。ほら」
学園長「そうだねぇ」
登代「・・・・・・烈風の娘は、実戦には行かないのですか?」
学園長「練度だけ見れば、実戦でも上級者だね」
登代「練度、だけ・・・・・・?」
学園長「それに関しては、奈津菜もそうだね」
登代「・・・・・・新藤さんも?」
学園長「奈津菜と津風は、以前、実戦配備だったの」
登代「・・・・・・初耳です」
学園長「そうだろうとも。何せ、私が子供の頃・・・・・・十歳位の時だからね」
登代「・・・・・・最初の、飛行姫と云う事ですか?」
学園長「そうだね」
登代「殆どが墜とされたと習いましたが・・・・・・」
登代「──生き残り、ですか?」
学園長「うん、そうだね」
学園長「──嗚呼そうだ。来週からあの娘達は実戦実習なんだ」
学園長「登代、貴女も来週1週間飛べるよ」
登代「念料は平気なのですか?」
学園長「富嶽一機くらいは都合して貰えたよ」
登代「・・・・・・!!ありがとうございます!」

〇沖合
奈津菜「よーし、五二型も落としたし、後は烈風だけ!」
奈津菜「・・・・・・って、あれー?」
奈津菜「およよ?離脱しちゃったかな?」
奈津菜「まっ、それだけこの震電改が強いって事か!理解、理解〜」
奈津菜「──えっ?」
奈津菜「ありゃ、どこから?」
奈津菜「むむむ〜音はする・・・・・・」
奈津菜「雲の上か!!」
奈津菜「おお〜」
奈津菜「やられたわ・・・・・・」
津風「油断は禁物ですよ」
奈津菜「うお、コイツ海面スレスレ飛んでる!」
奈津菜「こわ!」
奈津菜「すご!」
奈津菜「何で海面スレスレでそんなに速度落としてるの!?」
奈津菜「着水する気!?あんた二式大艇だっけ!?」
津風「・・・・・・私、戻りますね」
奈津菜「えー・・・・・・」

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