一話 ビギンズデイ(脚本)
〇山奥のトンネル(閉鎖中)
〇暗いトンネル
二人の男がトンネルの中を歩きながら話している
銀城 浪「本当に”例の金属”が鵜軽遺跡で見つかったんですか?」
鷹那須 富士男「ああ、しかも昔にも本来の価値を知っているものがいたようだ」
銀城 浪「これは学会での発表が楽しみですね」
鷹那須 富士男「ああ・・・」
鷹那須 富士男「鋓の存在が明らかになれば世界は変わるぞ」
・・・
しばらくの沈黙のあと、鷹那須が口を開いた
鷹那須 富士男「そういえば・・・ヨーロッパから輸入する予定だった鋓製の弾はいつごろ届くかな?」
銀城 浪「あれはそろそろ日本についてるんじゃないんですかね、確か・・・八街町と大阪経由して福岡に来るんじゃないんですかね」
〇通学路
雷戸 啓(俺の名前は雷戸啓、この八街町に住む高校生だ)
雷戸 啓(この街は東京の一番西に位置していて、日本有数の都市だ)
雷戸 啓(よく西の東京、東の東京と比べられている)
「おはよー」
雷戸 啓「あ!!」
雷戸 啓「カニじゃねぇか」
北村 力二「おう」
雷戸 啓(こいつは北村力二、愛称はカニだ。真ん中っ子でたしか兄の良一と妹の三果がいるはずだ)
北村 力二「てか俺さ、昨日ミンストのガチャでシャクヤ出したんだよね──」
雷戸 啓「はあ!?お前エグすぎだろ!」
北村 力二「しかも単発!!」
雷戸 啓「お前マジでエグいって」
こうして今日も、彼らの平凡な1日が始まろうとしていた
〇教室
ピーンポーンパーンポーン
北村 力二「啓は今日部活あるっけ?」
雷戸 啓「いや、今日は部活休みだよ」
北村 力二「グッ・・・一緒に帰りたかった・・・」
雷戸 啓「どうせ明日は一緒に帰れるし朝なんて毎日一緒だろ(笑)」
北村 力二「まあそれもそうだな」
〇学校の下駄箱
北村 力二「じゃあなー」
雷戸 啓「バイバーい」
〇オフィスビル前の道
雷戸 啓(今日は家に帰ったら何しようか・・・)
「キャャャャャャャャャャャ」
雷戸 啓「!?」
通り魔「おい!どけぇぇぇぇぇぇ!!!!」
雷戸 啓「なんだ?ひったくりか?」
そこには刃物を持った男が興奮した様子でたっていた
女性がかなり大きな声を出したものだから、周りの人たちも集まってきて、大人の男も現れ始めたが刃物を持つ男の前に動けずにいた
久遠 満「・・・」
通り魔「おいてめぇぇぇぇ!!!!何見てやがんだ!!!!!」
久遠 満「は?」
久遠 満「グッ」
通り魔が男を殴ると、男が持っていたアタッシュケースを落としてしまった
久遠 満「あっ」
通り魔「ん!?」
通り魔が落とされたアタッシュケースを拾い、男にナイフを振りかざそうとしたその一瞬
雷戸 啓「はあぁっ」
この体型でも一応ラグビー部に入っている啓が通り魔に突進した
通り魔「がぁぁぁぁっ」
通り魔は少し飛ばされ、刃物は手から離れてしまった。アタッシュケースも落下の衝撃で開いてしまった
雷戸 啓「!?」
通り魔「!?」
通り魔「こいつは・・・拳銃!?」
アタッシュケースの中には拳銃が一丁と黄金色に輝く弾丸が一つ、入っていた
通り魔「なんだかわからねえが運が良いみたいだな!!」
通り魔「おいガキ!!てめぇよくもやってくれたな」
雷戸 啓「くっ・・・」
雷戸 啓(いや、でもよく考えてみろ・・・こんなやつが銃を使ったことがあるわけがない・・・)
雷戸 啓(打ったとしても当たらな──)
雷戸 啓「!?」
完全なるまぐれ
それでも啓は、腹を撃ち抜かれてしまった
雷戸 啓「グッ・・・」
啓はその場に倒れこんでしまった
「取り押さえろ──!!」
通り魔「グッ・・・くそっ!!!!」
その直後に大人が武器を持たない通り魔を取り押さえた
世界線もストーリーも面白かったです!
お腹を打たれた後どうなるのか…。
とても続きが気になります!