キリング・ヒーローズ

こりどらす

影の目覚め!VS.マッドクルセイダーズ(脚本)

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〇公園のベンチ
  満天の星空の下。
  見上げれば私鉄高架線のガード。
  昼間でもあまり人の姿がない、
  寂しげな公園。
  
  しかし、夜は別だ。
  夜になると集まる連中・・・私は、やつらを待っている。
  
  ベンチの一つに、私は静かに座っている。
  そいつらは、今夜もまた来るだろう。
  残酷で、幼稚な5匹の獣達。
  私の胸からは、あやしげな輝きを放つ宝石のペンダントがぶら下がっている。
  私の人生が大きく変わるきっかけとなった品。
  やつらは、まだ知らない。
  今の私は、やつらを狩るハンターなのだ。

〇大きな木のある校舎
  夜来町:学校
桐生アヤノ「ツトムー!一緒に帰ろうよ」
影崎ツトム「アヤノか・・・悪いが今日は用事があってな。ダッシュで帰りたい」
桐生アヤノ「部活でこんな遅くなったのに、美少女様を一人で帰らす気ー? 用事っても、どうせ特撮ヒーローのテレビ観るだけでしょ?」
影崎ツトム「悪いかよ?『放射能仮面メルトダウン』、リアルタイムで観たいんだってば」
桐生アヤノ「あんたって本当、昔からオタクよねー。こんな可愛いクラスメイトの誘いより、わけわからんテレビ優先させるなよー」
影崎ツトム「はー・・・分かったよ。エスコートさせていただきましょう、お嬢様」
桐生アヤノ「素直でよろしい! さぁ、治安が悪化する前に帰るぞー!」
影崎ツトム「ここ最近、夜になると事件多いよな・・・ちょっと異常だぜ」

〇寂れた雑居ビル
  夜来町:大通り
  暗くなった街に、おなじみの注意喚起の放送が流れている。
  刃物や拳銃のようなものを持った5人の男女が目撃されています。外出を控え、戸締りの徹底をお願いします。
桐生アヤノ「なんかさ、慣れちゃったよね、防犯放送」
影崎ツトム「毎日だもんな。警察なにやってんだか・・・」
影崎ツトム「あれ?帰り道にこんなショップあったっけ?」
  通い慣れているはずの通学路に、見覚えのないクラシカルな外装のショップがあった。
桐生アヤノ「ツトム、どしたの?」
  私はアヤノの声に耳を貸さず、その店のショーウィンドウに目が釘付けになった。
  古風な外装に反して、そこに並べられていたのは、私にとっては夢のような品々だった。

〇薬屋
  古物店:アノマニス
影崎ツトム「すげー!ここフィギュアショップじゃん!あっちにあるのは隠密戦隊ゴニンジャー? すげ!スパイダーぼうやもある!」
  店内に並べられていたのは、古今東西のヒーロー達のフィギュアだった。
  マニアの私が存在すら知らなかったような珍しい品が、店内に溢れている。
  ショーウィンドウ越しに興奮する私が気になったのか、店主とおぼしき人が顔を出した
店主「お眼鏡にかなった品はございましたかな・・・?」
影崎ツトム「いや、その・・・すごいラインナップで興奮してました」
  その時、後ろから肩を叩かれた。
桐生アヤノ「ねぇ、こんなとこで時間潰してないで、早く行こうよー」
影崎ツトム「お、おう。そうだな!」
  立ち去る私たちに向けて、店主は何か言っていた。
  はっきりとは聞こえなかったが・・・
店主「またすぐに、今度はごゆっくりとどうぞ」
  そう言ったように、感じた。

〇公園のベンチ
  夜来町:高架下公園
桐生アヤノ「あとちょっとでバレンタインだねー。ツトムは誰かからチョコ貰えそう?」
影崎ツトム「貰えないよ。でもチョコよりも『放射能仮面メルトダウン』の設定資料集のほうが欲しいや」
桐生アヤノ「そっかー、じゃあ可哀想だから私、贈ろっかな」
影崎ツトム「え、くれるの?設定資料集!」
桐生アヤノ「は?違うし。まあいいや、ツトムに聞いた私が馬鹿だったよ」
桐生アヤノ「それにしても、今日のツトムは、いちだんと変だったなー」
影崎ツトム「ん?どこが?」
  ずいぶん見せつけてくれるなぁ!
  まだガキのくせによぉ!
  マッドクルセイダーズ所属
  コードネーム:レックス
  怪力の大男
レックス「良い子は早く帰れって教わらなかったのか?それとも悪い子か? ギャハハハハ!」
  マッドクルセイダーズ所属
  コードネーム:トルーパー
  違法拳銃所持
トルーパー「大声をあげたら、脳天吹き飛ばすぜ?」
  マッドクルセイダーズ所属
  コードネーム:フーリガン
  異常性欲者
フーリガン「なあ、イケメンのお兄さん。そのメスガキ、ちょっと俺たちのオモチャにさせてよ」
  マッドクルセイダーズ所属
  コードネーム:ヘッジホッグ
  刃物所持
ヘッジホッグ「いいね、JKちゃん。たっぷり調教してから切りたいね」
  マッドクルセイダーズ リーダー
  コードネーム:キラービー
  極度のサディスト
キラービー「そっちの色男は、とっとと殺しておきな、お前達」
桐生アヤノ「こ・・・この人たち、放送されてた5人組・・・!?」
影崎ツトム「逃げろ!アヤノ!」
レックス「おおっと、逃げられると思ったか?色男!」
  大男が私の体を捕まえ、地面へと叩きつけた
影崎ツトム「ぐはっ・・・!」
ヘッジホッグ「えひゃひゃひゃひゃ! 死ね死ねー!」
影崎ツトム「・・・ アヤノ・・・アヤノ・・・!」
フーリガン「ひひひ・・・いい香り、若い香り・・・たまらねぇ・・・! どんな声で鳴くか楽しみだぜ・・・!」
キラービー「アジトに運び込むまで我慢しな、フーリガン」
キラービー「そして、彼女は頂いてくよ、色男」
桐生アヤノ「いやっ!いやああっ! ツトムーッ!」
  ア・・・ヤノ・・・

〇薬屋
  ここ・・・どこだ?
  俺・・・生きてる・・・?
  古物店:アノマニス
店主「お目覚めですね」
影崎ツトム「ここ・・・フィギュアショップ・・・」
店主「アノマニス(名無し)です。 どうぞご贔屓の程を・・・」
影崎ツトム「俺・・・確かにナイフで刺されて気を失ってたのに、なんでここに・・・」
店主「あなたの身体は、単なる肉となりました。ここで一時的に、生前のあなたを再現させて頂いています」
影崎ツトム「あんた!何者だ! アヤノはどうなったんだよ! 警察は呼んでくれたのか!?」
店主「一つづつお答えしますね。 まず、お連れの女性は、暴漢から救出できていませんし、興味もございません」
店主「次に、警察も呼んでいません。いつまでも無くならない犯罪を見れば、いかに優秀な組織といえど限度があるのはお分かりでしょう」
店主「そして私は・・・ヒーローを愛する者です」
店主「お連れの女性を救い出すのは簡単・・・。 あなたがヒーローになればいい!」
影崎ツトム「あんた・・・何言ってるんだ・・・!?」
店主「私はヒーローを作り出す者。 考えてごらんなさい? 彼らの能力は生まれつき?」
店主「蜘蛛に噛まれた? 軍の研究? ミュータント?」
店主「私ですよ・・・私が、ヒーローという存在を作る。 そして、あなたも作り替えられる!」
店主「戦う力が欲しければ、どうぞこちらへ。 運命に抗わないというなら、どうぞご勝手に。 私はどちらでも構いません」
  店主は、地下への階段へと招いた。
  私には、彼の後へついて行くしか選択肢がなかった。

〇時計台の中
  古物店:アノマニス
  地下施術室
店主「さあ、ベッドに横たわって下さい。 今からあなたの『執着心』を、超越の宝珠に込めさせていただきます」
影崎ツトム「執着心・・・?」
店主「人間の心は、とても強いエネルギーなのです」
店主「あなたの心の底からの感情が、うまく宝珠に宿れば・・・ヒーローとして生まれ変わるでしょう」
店主「まあ・・・感情によってはヒーロー(英雄)ではなく、ヴィラン(悪役)になるかもしれませんがね」
店主「宿った力を正しく活用するか、悪事に使うかは、その人次第です。 ヒーローが活躍するには、ヴィランも必要ですしね」
  あんなにヒーローもの好きだったのに
  
  追い詰められてると
  
  立派な想いって湧かないものだな・・・
  ただ、一つだけ、胸の奥から湧き出る感情がある・・・
  『あいつら絶対、許さない』
店主「おお・・・美しい・・・! なんと純度の高い 『復讐心』でしょう・・・!」
店主「力を行使する時には、宝珠を握り締めなさい」
店主「蜂が誰に教わらなくても巣を作れるように、備わった力は自然に使えるはずです・・・」
店主「影崎ツトム様・・・ようこそ。 ヒーローの世界へ」

〇公園のベンチ
  夜来町:高架下公園
「きゃああっ! いや!いやーっ!」
  静かな公園に、悲鳴と、笑い声が響く。
  
  やつらが、来たようだ・・・
崎原ユイナ「や.やめて・・・ください・・・」
キラービー「んー、上玉ね。観念して、大人しくしなさい?」
フーリガン「たっぷりと可愛がってやるから、安心しな」
崎原ユイナ「いやぁ・・・だれか・・・」
影崎ツトム「会いたかったぜ、あんた達」
フーリガン「なんだテメェ!」
影崎ツトム「もう忘れたのかよ・・・まあいい。 あんた、早く逃げな」
崎原ユイナ「あ・・・ありがとうございますっ!」
レックス「逃すかよ、メスガキぃ!」
影崎ツトム「とろいよ、デカブツ」
レックス「てめぇ・・・! くそっ! 逃げられちまった!」
ヘッジホッグ「こうなったら、お兄さんに責任とってもらおっかなぁ・・・! 野郎でも、切り刻んでるとこは動画で需要あるしなぁ!」
フーリガン「でけぇ宝石持ってるじゃねぇか! ヒャヒャヒャヒャ!」
トルーパー「なんだ・・・!? この石、どんどん黒くなって・・・!」

〇モヤモヤ
  能力開放
  
  『復讐心』
  影の執行者
  『シャドウ・レクイエム』ッ!

〇公園のベンチ
フーリガン「なぁッ・・・なんだこいつ・・・!」
シャドウ・レクイエム「・・・私は影の執行者。 お前達に復讐する為、戻ってきてやったぞ!」
フーリガン「ぎゃっ!」
  見よッ!
  シャドウ・レクイエムの足元から突如!
  鈍色の鎖が出現!
  獲物を容赦なく締め付け!
  肉をえぐりとってゆくッ!
レックス「ぐ・・・ぐぎゃあああっ!」
  逃れられない怨嗟の鎖ッ!
  これがッ!
  『シャドウ・グラッジチェイン』だッ!
ヘッジホッグ「ば、ばけもの・・・!」
トルーパー「く、くたばれぇっ!」
  銃弾がシャドウ・レクイエムの心臓めがけて撃ち込まれる!
  だが見よッ!
  当たったはずの弾丸は、そのまま影の中へと包み込まれ、吸収されてしまった!
トルーパー「なんだお前! なんなんだよッ!?」
シャドウ・レクイエム「・・・影は斬れない。 影は撃たれない。 そして・・・影は全てを飲み込む・・・」
  頭上を見よッ!
  夜空の闇が凝縮し、あたかも質量があるかのように固まってゆく!
ヘッジホッグ「ひぁ・・・ひあああっ」
  そしてシャドウ・レクイエムが手を振り下ろした刹那ッ!
  
  闇が全てを喰らい尽くすかのごとく獲物へと降り注いだッ!
トルーパー「ぎゃあああアッ!」
  それに飲み込まれる事は死を意味するッ!
  全ての命を否定する闇の牢獄!
  これがッ!!
  『ダークネス・プリズン』だッ!
キラービー「おねがい・・・たすけて・・・。 何でもするから・・・」
シャドウ・レクイエム「・・・お前には聞きたい事がある」
シャドウ・レクイエム「アヤノはどこにいる? 彼女を解放してもらおう」
キラービー「だ、だれだい、そいつ・・・。 知らないよ・・・」
シャドウ・レクイエム「とぼけるなッ! お前達が連れ去った、おさげの女子高生だッ!」
キラービー「まさか・・・あの時のお兄さんかい・・・!? 刺し殺して、首も切ってやったのに・・・!」
キラービー「くくっ・・・あはははっ・・・! あんた、あの女を迎えに来たのかい!」
シャドウ・レクイエム「なにがおかしい? こんなに早く復讐を受けるとは思わなかったか?」
キラービー「こんなに早く、だって? ヒヒ・・・あはは・・・!」
キラービー「あんた、あの世であのメスガキと会えなかったのかい? それで、一年も経ってから迎えに来たのかい!」
シャドウ・レクイエム「一年・・・だと・・・!?」
キラービー「そうさ!あの時の娘なら、一年も前にオモチャにして、飽きたからバラバラにしてやったさぁ!」
キラービー「あはは・・・はぁ・・・。 そっか、あんた本当に・・・」
キラービー「同情するよぉッ! いひゃひゃひゃひゃひゃ!」
  あの夜・・・アヤノが言いかけた言葉。
  
  あれは、なんと言っていたっけ・・・
桐生アヤノ「ほんと変だったよー。なにも無い壁を一生懸命見てさ。フィギュアがどうの言ってるんだもん」
  なにも・・・なかった?
  あの場所に・・・?
  なら、私はどこで、この身体を・・・
シャドウ・レクイエム「笑うのをやめろおおッ!!」
  見よッ!
  狂ったように笑うキラービーの足元に、シミのように拡がる影をッ!
  それは地面を揺らす破滅の振動ッ!
  死へと誘う、闇底からの槍ッ!
キラービー「ギィヤアアアアッ!」
  これがッ!
  『パニッシメント・スピアーズ』だッ!!

〇公園のベンチ
影崎ツトム「一年も前に・・・。 全て終わっちまってたのかよ・・・」
影崎ツトム「アヤノ・・・俺は・・・」
影崎ツトム「・・・なんだ・・・!?」
影崎ツトム「うわっ!?」

〇城の会議室
  因果調整の間
影崎ツトム「なんだよ、ここ・・・」
店主「皆様、お久しぶりです。 あなた達の頼れる友人、 ヒーローを愛する神・・・アノマニスです」
店主「私が蘇生し、そして 最初の試練を乗り越えた素晴らしい方々・・・」
店主「100名ほど作ったのですがね・・・試練を超え、ここにお招きできた方は12名様となりました」
  『虚栄心 シャイニング・ピーコック』
  『信仰心 ファーザー・グリード』
  『愛国心 マイティー・パトリオット』
ファーザー・グリード「あなたが神・・・? 私が信仰している神とは、ずいぶん趣きが違いますが」
店主「ははは・・・よく言われます。 威厳がないとか、身勝手だとかね」
  『義侠心 シルバー・ブレイド』
  『探究心 ドクター・デス』
  『猜疑心 メディカル・サイレント』
ドクター・デス「で、わしらを集めてどうする気じゃ?」
店主「私は常々、疑問に思っていたのですよ。 強力なヒーロー達が戦って、誰が一番強いのか・・・」
  『無関心 ミスター・アイシクル』
  『同情心 イノセンス・ブラッド』
ミスター・アイシクル「全然興味わかないな・・・勝手にやれば?」
店主「誠に勝手ながら、もう決まった事です。 皆様には今後、お互いの存在をかけて戦っていただきます」
店主「皆様がお持ちの宝珠は、引き寄せ合います。 また、夜来町の住人の方のみで人選しています」
店主「あまり広くないご町内、皆様は自然と巡り合うでしょう。 敗北された方は、消滅していただきます」
店主「そして最後に生き残った方に、最強のヒーローの力を与えてあげます。 人助けとか適当に活用して貰えると嬉しいです」
  『好奇心 ミラー・イン・アリス』
  『道徳心 ソニック・バレット』
ソニック・バレット「力を持った者どうし、敵対するなんて間違ってる・・・守る為の力なら、協力しあえばいいじゃない」
店主「協力、大いに結構です。 皆様の能力は不公平ですし、有利な方と共闘するのは賢いやり方。 ただ、最終勝者は一人です」
店主「ま、端的に言えば、皆様は私の暇つぶしゲームのコマです。 私が蘇生させた命ですので」
店主「どう遊ぼうが、私の自由です!」
諏訪マサノリ「貴様・・・言わせておけば! あまりに勝手な言い分、神と言えど許せん!」
諏訪マサノリ「貴様を倒してしまえば、それで済む話だッ! ふぅうんッ!」
  能力開放
  『正義心』
  曇りなき正義
  『キャプテン・ジャスティス』!!
  見よッ!
  うねりを増しながら収斂していく光の渦を!
  キャプテン・ジャスティス必殺の奥義!
  これがッ!
  『アルティメット・フレア』だッ!!
「・・・で?」
キャプテン・ジャスティス「・・・」
キャプテン・ジャスティス「ばかなっ! 無傷だと!?」
店主「サルが石器を持っても、神の足元にも及びませんよ」
キャプテン・ジャスティス「ぐああっ!」
店主「さあ、とっととコマの役割を演じて下さいね、皆様」
影崎ツトム「アノマニスのおっさん。 一つ確認したい。 勝ち残ったら貰えるという力は、どれ程のものだ?」
店主「私と同格・・・すなわち、運命を弄べるだけの力をお譲りしますよ。残れれば、ね」
影崎ツトム「・・・そっか、分かった。 決めたよ・・・俺は最後の一人を目指す!」
影崎ツトム「そしてお前をぶっ潰し! ふざけた運命を修正し! もとの平穏を取り戻すッ!」
店主「大変、よろしい。 ぜひ私を倒すヒーローになって欲しいものですね」
店主「では皆様。 ゲーム説明は以上となります。 これより、それぞれのお住まいに戻させていただきます」

〇病室
  夜来町:市民病院
  目が覚めると、そこは病院のベッドだった。
  一年前の時間で首に重大なダメージを負い、植物人間状態だったらしい
影崎ツトム「体調は完全に回復してるのか・・・学校、どうするかな」
  ちゃらり、と軽い音をたてて、宝珠がネックレスの鎖に揺れる。
  
  こいつが他のやつらを呼び寄せるなら、事態は急速に動くだろう

〇渋谷のスクランブル交差点
  この町のどこかに、同じ力を持った者が
  自分の他にも11人、生活している。
  できる事なら、利害の合う人達と組んで、有利に進めたい。
  
  だが、裏切られたら・・・?
影崎ツトム「諏訪さん、だよな。組むとしたら」
影崎ツトム「アノマニスに食ってかかった時、単純な正義感が根底にあった・・・。 あの人を探さなければ」
崎原ミヤ「きみきみ。間違いない。宝珠が反応して教えてくれたのが、きみで、本当嬉しいわ」
影崎ツトム「12人の一人か・・・敵対するつもりか?」
崎原ミヤ「まーさーかー! ほら、出ておいで」
崎原ユイナ「あの・・・妹のユイナです。 先日は危ないところを助けて頂いて、本当にありがとうございましたっ!」
崎原ミヤ「妹の話を聞いて、きみが選ばれた一人だってピンときたの。 ねぇ、私と同盟組まない?」
崎原ミヤ「きみの能力はまだ知らないけど、私のは遠距離攻撃に特化しててね・・・時間稼ぎしてくれる人がいないと不利なんだよ」
崎原ユイナ「私とお姉さんを助けると思ってどうか、お願いできませんか・・・?」
影崎ツトム「・・・分かった。 俺も共闘の必要性は強く感じていた。 だけど、裏切るようだったら即座に・・・殺す」
崎原ミヤ「おっけー! そういや、変な神様にもケンカ売ってたものね!見ててスカッとしたよ! じゃ!3人で同盟組みましょうー!」
  こうして私の日常は、一年の時を経て、ようやく戻ってきた
  かりそめの身体、
  与えられた力、
  それらは全て、ゲームのコマの為のもの。

〇モヤモヤ
  上等だ。
  やってやるよ。
  ふざけたルールに従い、頂点を目指してやる
  そして、ふざけた神の顔に一撃ぶちかまし!
  アヤノが死なない時間軸を作るッ!
  第一話
  VSマッドクルセイダーズ
  
  完

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