いつか日の目を見る太郎6

もりのてるは

心を爆ぜろ!(脚本)

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〇電車の中
  生きているのか、死んでいるのか。
  分からぬ亡者が電車内。
  開いているのか、閉じているのか。
  見えぬ盲者が国会内。
  働いているのか、働いていないのか。
  動かぬ脳の電子回路、ここに一人。
いつか日の目を見る太郎「ねもみねむねむ、ねもみねむねむzzzzzz」
  この男、顔に二つの太陽を持つ男。
  いつか日の目を見る太郎。
  しかし、連日連夜、徹夜続き。
  寝る暇無しの馬人参。
いつか日の目を見る太郎「おもろみもないわがタプノベに、コメコメくれるタプノベスタッフ、ごくろうしゃんzzzz」
  寝言ともねぎらいとも分らぬ言葉を発し、棒立ちの男。
  心の底をたたくと、優しい音色のする男。
「きゃああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
  突然の悲鳴
いつか日の目を見る太郎「はっ!またスタッフがコメントをくださったのかいな!?」
  スタッフへのねぎらい。いつか日の目を見る太郎、優しき男。
叶内包子「アナタ、チカン!チカン!」
いつか日の目を見る太郎「「Ctrl」キーを押しながら「H」キーのやつですかいな!?」
  それは、『検索と置換』画面を表示するキーボードのコマンドである。
叶内包子「ワタファクー!オトコ、ランボー、プラトーーーン!キャアアアアアア」
  周囲の目、矢の如し。
  ぎゅうぎゅうの満員電車。絶叫する女。
  困る、いつか日の目を見る太郎
いつか日の目を見る太郎「いえいえ、おらは、ちょいと、居眠りを・・・日頃、お世話になってるスタッフイさんへの感謝を・・・」
叶内包子「スタッフ!?タンスターフル!?タダより高いモノはナイヨ!このタコスケベ野郎!」
いつか日の目を見る太郎「誤解ですな。誤解ですな」
叶内包子「ゴカイもジュッカイもナイヨ!シャッチョウサンはヒャッカイでもやる男よ!ほら、ケイサツ!行くよ!」
いつか日の目を見る太郎「シャ、シャチホコさん!?」
  シャチホコは名古屋の名物である。
スフィンクス・ファラ男「シャトゥダハッ!!!!」
  突然のシャウト。
  目の前、エジプトよりの使者。
スフィンクス・ファラ男「おまんら、見苦しかよぉ。触ったら、触ったいわんと、いかんばい!若造!」
いつか日の目を見る太郎「は、はいな・・・触っておりませんで・・・」
叶内包子「オウ!シャッチョウさん!待ってたよ~。早くタイホタイしちゃってホ~」
スフィンクス・ファラ男「あ、ホウコちゃん。それ言っちゃダメ・・・」
  この女、この男。グルである。
いつか日の目を見る太郎「コスプレ会場が近くにあるとですか!?」
  しかし、いつか日の目を見る太郎。
  気づかず。

〇電車の中
  静かな、満員電車。
  先ほどの騒ぎ。嘘のごとく消滅。
  ファラ男。いたたまれなくなり退場。
  よくわからぬ女。よくわからぬまま、退場。
  退場、放心。いつか日の目を見る太郎。
いつか日の目を見る太郎「ねもみねむねむ、ねもみねむねむzzzz」
  再び、うつらうつらと夢心地。
TapNovelスタッフ1「ふう、やっと100作品読み終えた。どれも凄いなぁ」
TapNovelスタッフ1「ありとあらゆる才能が、集結している。これは、一大ムーブメントになるぞ!」
いつか日の目を見る太郎「おもろみもないわがタプノベに、 コメコメくれるタプノベスタッフ、ごくろうしゃんzzzz」
TapNovelスタッフ1「えっ!?」
  なぜか、いつか日の目を見る太郎の寝言を理解できるスタッフ。有能なスタッフ。
いつか日の目を見る太郎「そのひとことひとこ、げんき、出る。。」
TapNovelスタッフ1「うっ、うっ、うううう・・・・」
TapNovelスタッフ1「良かった。俺のやってることは、間違いないんだ・・・」
TapNovelスタッフ1「みんなが、TapNovelを楽しんでくれて、いっぱい創作してくれて」
TapNovelスタッフ1「それだけで、ただそれだけで、俺は、俺は、、、」
  人の夢は、いつ叶うのか。
  それは誰にも分からない。だが、
  簡単に夢を叶えてくれる物語がある。
  でも、それは本当に面白いだろうか?
  叶わない夢を追うのが、人ではないだろうか。
  簡単に叶わない夢だからこそ、追いたいと強く思うのではないだろうか。
いつか日の目を見る太郎「ドラえもんがいなくても、おらはおらで夢を叶えるzzzz」
TapNovelスタッフ1「そうだ。そうだ!この世界には、ドラえもんはいない。だから、だから・・・」
TapNovelスタッフ1「自分の力で、夢を叶えるんだ!!!!」

〇電車の中
  再び、静かな満員電車。
  満員電車なのに、静か。
  寝言に勇気づけられたスタッフ、退場。
  ただただ眠い男。いつか日の目を見る太郎。
  すっかり降りる駅を越えたが、ウトウトするいつか日の目を見る太郎。
元TapNovelスタッフ「もうダメじゃ。おしまいじゃ」
いつか日の目を見る太郎「ねもみねむねむ、ねもみねむねむzzzz」
元TapNovelスタッフ「会社に入っても、長続きせん。どこへ行っても、人とソリが合わん。。」
新人TapNovel社員「素人の作品にコメント!?はあ!?給料いくらだよ!!ちっ」
いつか日の目を見る太郎「おもろみもないわがタプノベに、 コメコメくれるタプノベスタッフ、ごくろうしゃんzzzz」
  この状況。摩訶不思議。
元TapNovelスタッフ「わしの人生は間違っていたんじゃ。いつもいつも間違い。逃げ続けた人生じゃ」
新人TapNovel社員「おい!ジジイ、うるせーんだよ!」
元TapNovelスタッフ「ああ、すみません。すみません」
  ぎゅうぎゅうの満員電車。苛立つ車内の人々。
  しかし、一人だけ夢心地の男。
いつか日の目を見る太郎「争いは、荒削い、粗添い、安楽ソイ・・・」
元TapNovelスタッフ「死にたい。何をやっても上手くいかん・・・」
新人TapNovel社員「ちっきしょー、転職すっかなー」
いつか日の目を見る太郎「おらも、逃げてきたよ」
元TapNovelスタッフ「な、なんじゃ、お前さん」
新人TapNovel社員「ちっ、うるせーな」
  顔に二つの太陽を持つ男。静かに電車の窓の外を見る。
いつか日の目を見る太郎「おらもずっと、逃げ続けてきたよ」
いつか日の目を見る太郎「父ちゃんの顔も知らない。母ちゃんの顔も覚えてない。ずっとずっと、色んなところに逃げてきたよ」
元TapNovelスタッフ「そ、そうかい。だったら、どうして死ななかったんだい」
新人TapNovel社員「逃げ続けた人生が面白いのかよ」
  1/2聖徳太子のいつか日の目を見る太郎。二人の言葉を聞きつつ、答える。
いつか日の目を見る太郎「でもですな、おらはいつだって、」
いつか日の目を見る太郎「逃げるときは、前に逃げてきたよ」
元TapNovelスタッフ「前に、逃げる・・・」
新人TapNovel社員「退かない・・・」
いつか日の目を見る太郎「海水を飲んだときも、マグロを釣り上げたときも、苦しかったよ。辛かったよ。逃げ出したくて逃げたよ」
いつか日の目を見る太郎「でも、前に前に逃げてきた」
いつか日の目を見る太郎「それで、今のおらがzzzz」
いつか日の目を見る太郎「zzzzzzz」
元TapNovelスタッフ「寝、寝た・・・」
新人TapNovel社員「寝ぼけてたのか・・・」
  いつか日の目を見る太郎の言葉に、心をくすぐられた男二人。
元TapNovelスタッフ「わしも、前に逃げるか」
新人TapNovel社員「読もう。きっともっと、美しい物語に出会える筈だ!俺は逃げないぞ!」
  満員電車で、破壊される人の心。
  そしてまた、作り上げられる魂。
いつか日の目を見る太郎「しもた!乗り過ごしたぁ!!!!!」

コメント

  • 前へ逃げるっていい言葉ですね。
    たしかに逃げちゃってもいいんです。
    でも、成し遂げるのが困難なことほど、達成した時の喜びはひとしおですよね。
    太郎さんはいつもかっこいいです!

  • 素晴らしい❗️逃げるとは後退することにあらず。今までの逃げる発想が変わりました。私も太郎のように困難があれば前に逃げます。

  • 満員電車の中で繰り広げられる独特な世界に引き込まれました笑主人公の人柄?雰囲気がとても穏やかで読んでいて楽しかったです!色んなパターン読みたいと思いました。

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