狂い(脚本)
〇教室
北見が来てから二週間がたった
水上海斗「この問題は、芽衣。君が答えなさい」
福原芽衣「は、はい・・・えっと、その・・・。わかりません」
水上海斗「珍しい、君が解けないとは・・・」
水上海斗「大丈夫だ、座りなさい」
福原芽衣「はい」
今日も少女は困っていた。
鬼風義重(さてさて、今日は教科書でも隠されたかな?)
福原は、クラスのマドンナであった
男女ともに好かれる、魅力的な人物だったのだろう
北見竜星「鬼風さん、先生に呼ばれてますよ」
鬼風義重(始まりはなんだったかね。きっかけを作ったのは・・・)
北見竜星「鬼風さん」
鬼風義重「イテッ」
鬼風義重「北見くん、なんで叩くのさ!」
北見竜星「すみません、ですが先生の指名ですよ」
鬼風義重「そうかい、ありがとう」
鬼風義重「えっと・・・暦術です」
「せいかーい!」
そう、いじめの発端は彼であった
〇学校の廊下
北見が来てから、一週間後。彼はこのクラスの人気を得た
彼のそばにはいつも取り巻きがいて、王のようであった
ある日、北見と福原が廊下でぶつかった
福原芽衣「きゃっ!」
北見竜星「うおっと」
北見竜星「福原さん?大丈夫ですか?」
福原芽衣「いてて・・・ごめんね、北見くん」
福原芽衣「怪我ない?」
北見竜星「大丈夫です。少し、袖が破れただけで・・・」
福原芽衣「破れた!?ごめんなさいえっあっ」
北見竜星「気にしないでください、これくらい治せますから」
福原芽衣「ほんとにごめんなさい」
モブ「あの女、失礼ですね。懲らしめますか?」
北見竜星「いや、仕方のないことだ。しなくてもいい」
モブ「さすが、北見さん!心が広い!!」
モブ「でも、やっぱりここは立場をわからせなければいけませんよ!」
北見竜星「・・・好きにしな」
「はい」
きっかけはこれである。馬鹿馬鹿しいと言うかなんと言うか・・・
〇教室
水上海斗「これで、今日の授業は終わり。号令!」
「起立、気をつけ、ありがとうございました」
鬼風義重「ありがとうございました」
午前中の授業はこれをもって終了した
鬼風義重「さて、お昼にしよう」
教材を片付けようと、廊下へ出た。
〇学校の廊下
鬼風義重「よし、午後の授業は〜」
水上海斗「義重くん」
鬼風義重「ひっ!」
水上海斗「ごめんごめん、驚かせちゃったか〜」
急に僕の背を叩いたのは、担任であり『呪術』を担当する水上先生だった。
鬼風義重「なんのようですか、僕これからお昼なんですけど?」
水上海斗「あはは!」
水上海斗「こんなカッカしないでよ。君に話があるんだ。お昼一緒にどう?」
鬼風義重「誰が貴方なんかと食べますか!」
正直言って、僕はこの人が嫌いであった。
何というか、授業は好きなのだが、相性が悪かった。
水上海斗「いいだろ?君にしか話せないことなんだ」
鬼風義重「・・・・・・はぁ」
鬼風義重「貴方の誘いを断ると後が怖い」
鬼風義重「何押し付けられるか、わかったもんじゃないです。・・・わかりました、ご一緒します」
水上海斗「あはは!君はやはり賢い。じゃあ準備室にて待ってるよ」
鬼風義重「・・・・・・」
鬼風義重「行きたくない」
だが、言ってしまったものは仕方ない。弁当を持ち、廊下を歩いた。
しばらく廊下を歩くと見えてくるのが、呪術準備室だ
鬼風義重「ここだね・・・入りたくない」
そう思っていても帰ることはできない
鬼風義重(絡みつく視線・・・確実に見つかった・・・)
鬼風義重「失礼します。鬼風義重です」
「どーぞー」
鬼風義重「はあ」
ドアの取手に手をかけた瞬間
鬼風義重「うわっ!!」
急に戸が開き、腕に何かが絡みつく。
そのまま、僕の体は準備室に引きづられたのだった。
ゾクゾクする感じですね!!
扉を開けると何が待ってるのか🤔
いよいよ話が佳境に入るのか?楽しみですね😃